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Retreatment~難症例へのアプローチ~ 開催される
 6月18日(木),「コロナ禍にあっても歯科医師や学生の学びの機会を提供する」ことを趣旨とするLone Stars Dental Instituteによるプロジェクトの一環として,Web会議サービスのZoomを活用した標記ウェビナーが無料開催された.
 瀧本晃陽氏(東京都)は「再根管治療について再考する」と題し,米国において再根管治療は専門医が行う難易度の高い治療であることを述べた後,症例選択に際しては患歯の治療の必要性(一口腔単位の治療計画でみた場合,あるいは補綴的・ペリオ的観点からみた患歯の保存の意義)を評価し,問題をより適切に解決できる選択肢を総合的に検討することが重要とした.
▲瀧本氏
 遠藤祐人氏(アメリカ・テキサス州)は「難症例へのアプローチ」と題し,再根管治療の目的は根管内の残存感染源の除去であり,根管の見逃しなど前回の根管治療が失敗した原因を的確に把握し対応する必要があると言及.再根管治療の成功率や器具の破折が予後に及ぼす影響などについても文献的に考察した.
▲遠藤氏
 辺見浩一氏(東京都)は「非外科的に根管内より除去したGPからRetreatmentを考察する」と題し,除去したガッタパーチャ(GP)の電子顕微鏡像を示しつつ,感染経路が存在する場合にはGPの劣化・体積収縮に伴う死腔形成が感染の土台となり難治化の原因になると指摘.再根管治療では感染の成り立ちを推測し,的確な感染除去を行うことが治療成功の鍵になるとした.
▲辺見氏
 吉岡俊彦氏(広島県)は「2歯根尖含有病変へのアプローチ」と題し,同病変のある症例では必ずしも瘻孔がある歯=患歯とはならず,骨吸収の進行方向がさまざまで各根尖ごとの診断が必要となるケースもあることなどから,診断と治療方針策定に際しては適切なX線写真やCBCT像,歯髄診の結果などを踏まえて原因歯を推測して最小限の治療介入を行い,2歯とも根管治療しても改善が見られない場合は外科的アプローチを採る必要のあることを解説した.
▲吉岡氏

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