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関東歯内療法学会2020年 第19回学術大会・総会 開催される
 2020年1月26日(日),秋葉原コンベンションホーズ(東京都千代田区)にて,標記学術大会が開催され,約240名の参加者を集めた(大会長:平井 順氏/神奈川県・平井歯科医院).
会場内の様子
 午前のテーマ講演では,まず,「再根管治療における根管充填材除去の意義とその方法」と題して,田中浩祐氏(東京都・石井歯科医院)が登壇.オリジナルの根管形態の有無により,再治療の成功率に違いがあると示したうえで,マイクロスコープを用いた自身の再治療の手技を,動画で解説した.病変の原因は充填物ではなく細菌感染であること,すべての充填物を完全に取り除くのは不可能であり,除去を求めるあまり歯質削除をしすぎて歯根破折などの二次的エラーを招かないためにも,必要に応じて外科的歯内療法を選択すること等,患者利益を損なうことのない再治療について示した.
 次に,「再根管治療のエビデンスと勘どころ」と題して,田中利典氏(東京都・川勝歯科医院)が登壇.再治療に際して行う診査・診断,治療の意志決定においては,生物学的な負担や治療費,治療にかかる期間,治療後の永続性なども考慮して,エンド治療だけでなく,目の前の患者の歯科治療全体を見渡して行う必要があること等を示した.また,マイクロスコープを用いた,自身のガッタパーチャ除去の動画を示し,使用器具,機材,術式を解説した.
 最後に,「ガッタパーチャ除去へのこだわり」と題して,吉岡俊彦氏(広島県・吉岡デンタルキュア)が登壇.マイクロスコープの有用性を解説したうえで,ガッタパーチャ除去の際に自身が用いる器材や手法を,動画を用いて詳説した.術前のガッタパーチャの状態はさまざまであり,歯根内部における到達度,粗あるいは密か,太さ,湾曲度などを考慮した,三次元的な除去が求められるとし,しっかり除去することにより再治療の成功率が上がるとまとめた.

 一般口演では,以下の5題が発表された.
 「髄床底穿孔症例を成功に導くKey Point」石崎秀隆氏(東京都・岡口歯科クリニック),「歯科用CBCTと手術用顕微鏡を用いた歯内歯の治療」佐古 亮氏(東歯大),「誤診を防げ! 診断に取り入れたい仮説演繹法と筋触診法」宮島大地氏(神奈川県・ダイヤモンド歯科医院),「大きな根尖病変に対して非外科的感染根管治療により改善した1症例」山内真人氏(東京都・代々木歯科 ),「Er:YAGレーザーならびに半導体レーザー照射による歯髄細胞に対する影響」山川駿次郎氏(鶴見大).

 最後に,受賞講演として,「根尖周囲の透過像は失活を意味するのか」と題し,岡口守雄氏(東京都・岡口歯科クリニック)が登壇.根未完成歯,根完成歯における自身の臨床例を紹介したうえで,根尖部に透過像が認められても,歯髄組織が残存していることはあり,可及的対応により歯髄保護の可能性があること等を示した.また,再治療時における感染源の除去にあたっては,可及的に時間をかけ,汚染物を丁寧に物理的に除去することが,自身の臨床成績(成功率95%)を支える秘訣であるとまとめた.

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