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「国民皆歯科健診」を実現する会 第一回勉強会開催される
「国民皆歯科健診」を実現する会 第一回勉強会が,12月10日(火),「糖尿病専門医から見た歯科医療の意義~なぜ生涯を通じた歯科健診が必要なのか~」をテーマに,西田 亙氏(にしだわたる糖尿病内科院長)を講師に迎え,衆議院第一議員会館にて開催された.本勉強会は,わが国が超高齢者社会を迎え,ますます医療費が増大するなか,歯周病・う蝕の予防に加え,自分の歯を最期まで残すことが健康長寿,ひいては医療費の削減につながることが明らかであるため,「国民皆歯科健診」の早期実現に向けて,国会議員の共通理解とするために実施され,今回がキックオフとなる.
講師の西田 亙氏
 西田氏は,まず,現在のわが国の医療費約43兆円のうち,65歳以上の医療費が全体の6割にあたる26兆円であることを示したうえで,残存歯数が多ければ多いほど,入院医療費及び入院回数が少ない数値であることを国内の論文を挙げて説明〔Associations of number of teeth with medical costs and hospitalization duration in an older Japanese population(Saito M, Shimazaki Y, Nonoyama T, Tadokoro Y :Geriatr Gerontol Int19(4),pp.335-341)〕.
 そして,日本人の口腔は40代から歯周病など口腔疾患により崩壊し始め,歯が抜けていく現状を平成28年歯科疾患実態調査からグラフを作成してわかりやすく解説.
 また,歯周病原菌が糖尿病の合併症だけではなく,早産や流産につながる口腔子宮感染の可能性が大いにあること,Porphyromonas gingivalisが分泌する蛋白分解酵素ジンジパインがアルツハイマー病患者の海馬に局在していることも明らかになり,欧米ではジンジパイン阻害薬によるアルツハイマー病患者への臨床試験が開始されたことを報告.これらはすべて国内外の論文を明示し,エビデンスを伴った報告であり,勉強会に参加されていた国会議員たちも衝撃の事実に熱心に耳を傾け,勉強会後の質疑も活発に行われた.
左から西田氏,古屋圭司氏(衆議院議員),山田 宏氏(参議院議員)
一日でも早い「国民皆歯科健診」法案成立に期待するとともに,口腔保健の意義を歯科界は再認識し自覚をもって推進することが求められる.なお,本勉強会は3~4回実施する予定で,今後はさらに人数を増やして開催予定とのこと.

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