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日本小児歯科学会 第34回関東地方会大会・総会 開催される
 9月16日(月・祝),文京シビックホール(東京都文京区)にて「こどもプロジェクト-社会が育てる心とからだ-」をメインテーマに,標記大会が開催された(大会長:浜野美幸氏/東京都開業).

 基調講演では新谷誠康氏(東京歯科大)が「日本の小児歯科を取り巻く現状」と題して,国際小児歯科学会(IAPD)とアジア小児歯科学会(PDAA)の取り組みについて紹介したうえで,小児歯科領域の国際的な課題であるECC(Early Childhood Caries),新型エナメル質形成不全(MIH)の対策について言及した.最後に,低ホスファターゼ症(HPP)についてふれ,医科歯科連携による早期診断体制の確立が重要であると強調した.
新谷誠康氏
 特別講演では帖佐悦男氏(宮崎大学,医師)が「子どもの運動器が危ない!-なぜ子どもの頃からロコモ予防が必要か-」と題して,子どもの運動器障害の現状について自身の臨床,研究データを示しながら言及し,運動器の1つである口腔機能をはじめ,子どもの頃からのロコモティブシンドローム(ロコモ:運動器症候群)の対策が大切であると訴えました.
帖佐悦男氏
 認定歯科衛生士地方会研修セミナーでは,元山彩織氏(中京学院大/看護師・保健師),三輪直子氏(神奈川県立こども医療センター/歯科衛生士),田中英一氏(東京都開業)の3者が登壇した.
 はじめの元山氏は「親子支援を原点から考える-プラスの世代連鎖を考慮した親子への関わり方ポイントとは-」と題して,児童虐待をはじめ子どもを取り巻く環境の問題にふれたうえで,親子とかかわり支援することの重要性を示し,患児や保護者に接することが多い歯科衛生士への期待を述べた.次に三輪氏は「みる力を身につける」と題して,自身の臨床で大切している「“みる力”を身につけること」について,“みる”を“観る・観る・診る・視る”の4つ視点から考察.自身の取り組みを紹介しながら「歯科衛生士は“みる力”を身につけることで,社会資源としての歯科医療にかかわることができる」とまとめた.最後に田中氏は「小児歯科医から歯科衛生士さんへのメッセージ-この地に生まれた子どもの健やかな育ちを一緒に応援しましょう!-」と題して,実態調査をはじめ子どもを取り巻く環境についてふれたうえで,自身の臨床や地域活動を紹介.「自分で健康を予防し,機能を発揮できる子ども,そして次の世代を育てていくこと」が大切であるとし,その実現にあたっては歯科衛生士が社会から求められていると強調し,エールを送った.
認定歯科衛生士地方会研修セミナーの様子
 当会初の試みとしてハンズオンセミナーが行われ,「アナフィラキシーのおさらいと対応の実践」(塙 佳生氏/東京都開業・医師,マイランEPD協賛),「機能性材料を用いた齲蝕予防管理術を極める~シーラント材の選択と効果継続のためのポイント~」(山田亜矢氏/東北大,松風協賛)が2回ずつ行われ,立ち見や歯科衛生士養成校の学生が参加するなど,多くの参加者が集った.
ハンズオンセミナーの様子
 ポスター展示では,特別企画として関東9歯科大学による同テーマ「各大学における予防処置について」のポスター発表や,社会保険委員会企画「平成30年度社会保険診療報酬改定に関するアンケート調査について」をはじめ,認定歯科衛生士資格申請発表など,40題を超える口頭発表やケースプレゼンテーションが行われたた.
歯科衛生士によるポスター発表では積極的な意見交換がなされた
 そのほかにも,臨床講演として小方頼昌氏(日大松戸歯学部)による「歯周病と全身疾患の関係と歯周組織再生療法」,齊藤正人氏(北海道医療大)による「MTAを活用した小児の歯内療法」をはじめ,ピーター・フランクル氏(数学者・大道芸人)による「世界と勝負する次世代を育てるには~人生を豊かにする方程式~」と題した市民公開講座,ランチョンセミナー3題,若き研究者の集いなど,小児歯科臨床に関するものから,子どもの発達全体を概観した演題まで,幅広いテーマが取り上げられた.
自身の経験を語り,聴衆の関心を集めるピーター・フランクル氏
 次回大会は2020年10月25日(日)に茨城県にて開催予定(大会長:田中晃伸氏/茨城県開業).

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