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「院長・管理職 未来と組織の成長を語り合う会~トヨタの組織文化に触れる~」開催される
 6月30日(日),7月1日(月),デンタルタイアップ(小原啓子代表)が主催する標記セミナーが歯科医院の院長など約70名を集めて行われた.
 1日目の冒頭では,小原代表が少子高齢化・働き方改革などの社会の大きな変革期において,時代の趨勢に合わせた「理念に基づく創造型経営」を推し進めることの意義を強調.
 杉山新治氏(北九州市立大学大学院 マネジメント研究科 特任教授)は,長年トヨタにおいて品質管理に携わった立場から,トヨタの生産方式の典型的な考え方(標準化,カイゼン,視える化など)について解説し,現場からボトムアップで品質向上に取り組むトヨタの企業文化を紹介した.また,大石耕太氏(トヨタ自動車 新事業企画部,中小企業診断士)は,日本企業の新規事業の現状について,既存のアイディアの組み合わせやリーンスタートアップ(小さく始めて少しずつ拡大する)を行っている事業体が成功していると分析,医療における新規事業への応用についても提案を行った.
会場の様子
小原氏
杉山氏
 つづく,町田純一郎氏(トヨタ記念病院 歯科口腔外科)は「医療現場での実際~トヨタ生産方式を導入して」と題し,トヨタカイゼン方式に基づいた医療現場の効率化や「視える化」の取り組みについて言及したうえで,業務の整理によって周術期口腔ケアの時間が捻出できた等の事例を紹介.製造業と医療という違いはあるものの,業務の効率化の観点からは一定の効果が認められたと述べた.
 梅村長生氏(NGO口唇口蓋裂協会)は「Creating Shared Value(組織の中で共有されている価値観を創造する)」というトヨタの組織文化と歯科医療を重ね,歯科医療も地社会との共通の価値観のもとに地域包括ケアの構築を行う必要があると述べた.また,八尾芳樹氏(有限会社YAO教育コンサルタント)は,人間の多面的なパーソナリティを52のカードで表した「サブパーソナリティトランプ」の使用し,自身と他者の強み・弱みを把握し,自己啓発やマネジメントに活かすことを提唱した.
梅村氏
八尾氏
サブパーソナリティトランプを用いた実習の様子
 2日目のツアーでは,2班に分かれてヨタ自動車堤工場,トヨタ記念病院,豊田佐吉記念館,トヨタ産業技術記念館などの関連施設を訪問.トヨタのフィロソフィーに触れ,歯科医療現場への応用を考える絶好の機会となった.
トヨタ記念病院にて.町田氏による5S活動,カンバン方式導入の解説
トヨタ産業技術記念館でのドライブシュミレーター体験

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