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令和元年度 東海地区歯科衛生士教育協議会開催される
 6月29日(土),令和元年度(第25回)東海地区歯科衛生士教育協議会(会長:高阪利美氏/愛知学院大学短期大学部教授)が,愛知県歯科医師会館(愛知県名古屋市)にて開催された.
 年に1度,東海地区の歯科衛生士養成校21校の学校長や教員等,約80名が参集し,全国歯科衛生士教育協議会からの報告・活動状況の情報等を共有するとともに,全国各地から講演者を招いての研修会を企画し,教員の研鑽を行っている.令和初めてとなる今年度の研修会は西田 亙氏(にしだわたる糖尿病内科院長)と眞木吉信氏(東京歯科大学名誉教授)を講師に招いて開催された.
 研修会Ⅰでは,西田氏が「令和の時代が求める歯科衛生士像~医科から見た歯科衛生士業務の意義と課題~」をテーマに登壇.歯科衛生士は卒後2年以内に35%の人が離職する現状である,比較して看護師は卒後1年で7%である.病院と歯科診療所という勤務形態は異なるものの,それを嘆いていてはしかたない,まずは歯科衛生士も離職率1桁を目指すべきだと提言.それには学生教育から,「歯科衛生士は一人の人生を変えうる貴い仕事であり,日本国民の未来を守る仕事である」ことを認識させる必要があると,西田氏自身が歯科医療に命を救われた例を挙げて力説.また,厚生労働省の平成28年度NDBオープンデータを紐解きながら,歯科外来保険診療のうち,歯科衛生士が関与している業務が約3割を占め,700億円稼いでいるという認識と自覚をもつ必要があること,さらには内閣府より発表された令和の時代が求める歯科医療「骨太の方針」(2019年6月21日付)に「歯科衛生士」が明記されたことを示し,口腔から始まる全身への感染と炎症を生涯にわたり予防することが令和時代の歯科衛生士に求められているとエールを送ると同時に,学生教育を行うにあたり,教員ももっと深く勉強をしなければいけないと,叱咤激励をも行った.
西田 亙氏
 研修会Ⅱでは,眞木氏が「医療格差」をテーマに登壇.『週刊文春』(6/27号)の「歯」の10大新常識の内容や「平成28年度歯科疾患実態調査」を取り上げ,報道されているものが真実なのかどうか,自身で見極める力をもつこと,そして,エビデンスをもって正しいことを国民に発信することが重要であると述べた.
眞木吉信氏
 朝日大学歯学部に,研修のために北京大学口腔医学院,青島市口腔医院から来日している3名の中国人研修生も特別に研修会を聴講し,大変刺激を受けた様子だった.今後,中国における歯科衛生士創設というプロジェクトに向けて無限な可能性が花開くことが期待される.
中国からの研修生

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