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Japan Invisalign Forum2019 開催される
 2019年3月21日(木・祝),品川プリンスホテル プリンスホール(東京都港区)にてアライン・テクノロジー・ジャパン主催の標記会が開催された.
 インビザライン・システムはこれまで永久歯列を対象にしてきたが,このたび混合歯列期の1期治療に対応したインビザライン・ファーストがリリースされ,本会では早期矯正治療をテーマに5人の演者が講演を行った.
会場の様子
 岡藤範正教授(松本歯科大学)は,早期矯正治療の意義については古くから議論があるものの,適応をふまえた利用は有効であるとの見解を示し,アライナー矯正装置のメカニズムを明らかにする基礎・臨床両面からの検討が待たれるとした.
 続いて,アライン・テクノロジー社の佐藤 純氏がインビザライン・ファーストの特徴を紹介.技術革新により,固定源が少なく臨床歯冠長が短い混合歯列期においても,歯列弓拡大と不正咬合の治療を効率よく行えるシステムを開発したと説明を行った.
 
 製品リリースに先立ち,インビザライン・ファーストの臨床応用を開始した土岐泰弘氏(三重県開業),村上久夫氏(長崎県開業),賀久浩生氏(東京都開業)は,さまざまな不正咬合の治療例を供覧.土岐氏は歯の萌出やアライナーの取り扱いなど,子ども特有の治療トラブルを回避するために再印象を活用することを提言した.村上氏は下顎劣成長を伴う2級不正咬合の症例を提示し,インビザライン・ファーストとインビザライン治療における下顎前方誘導を活用することで,シンプルで効率的に下顎前方誘導,歯の配列,歯列弓拡大を行えるとの臨床実感を述べた.
 賀久氏は,オフィス経営の面からもインビザライン・ファーストの導入について言及し,治療時間がブラケット治療の約60%ですむ症例などを示した.また,インビザライン対応の口腔内スキャナーiTeroエレメントを診療室に導入している山本昌宏氏(兵庫県開業)は,2分弱で全顎の印象が採れる様子を動画で見せ,治療効率の向上や患者の不快感軽減,シミュレーションソフトによる治療結果イメージの共有など,デジタルデータの利点を示した.
 会ではインビザライン・システムの患者が世界で600万人を超えたと報告され,インビザライン・ファーストの導入による患者層の拡大に伴い,いっそうマウスピース矯正治療が広まっていくと思われる.

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