2018/12/11
2018年12月9(日),標記会が六本木アカデミーヒルズ(東京都港区)にて開催された.
本会は2009年に発足し,都内に在住,開業,勤務している女性歯科医師310名が所属するもので,女性歯科医師の社会における事業展開や歯科医療における研鑽,親睦・結束等をはかるためのさまざまな活動が行われている.
はじめに開会の辞として,副会長の伊藤明子氏と会長の高野博子氏(高野歯科クリニック)が登壇.平成最後の本会開催への期待と,今会のテーマであるメタルフリー修復物について,保険導入もなされた今,女性歯科医師の臨床にも大きなチャンスであるとし,演者を迎えた.
講演会には「審美性獲得のためのメタルフリー修復」と題し,小峰 太氏(日大)が登壇.この間,進歩を遂げてきた歯科用CAD/CAMシステムとともに急速に普及しつつあるメタルフリー修復について,材料ごと,症例ごとの適切な使い分け,処置方法について,レジン系(CAD/CAM冠,ファイバーポスト)およびセラミックス材料それぞれについて詳説した.
患者による審美的な歯科治療ニーズが高まっている現在,金属材料の使用減や金属アレルギーの回避などにより,メタルフリー修復の需要はますます増していると同時に,メタルフリー修復の長期にわたる安定した臨床結果も求められているとした.そのためには,術者サイドの適切な治療計画の立案,適切な修復材料の選択,使用材料への正しい知識,基本的な臨床術式(プロトコール)の遵守,治療後の経過観察が重要であるとまとめた.