2018/12/10
2018年12月8（土），標記会が「肺炎は口で止められた！ ～口の元気は老化の予防～」をテーマに三島市民文化会館（静岡県三島市）にて開催され，一般市民や関係職種が参加した．
口腔ケアネットワークは2005年に設立され，三島市を中心に，地域における医療，福祉関係の専門職が集い，口腔ケアを通じた多職種連携を構築すべく活動している．
基調講演では，本会会長の米山武義氏（静岡県）が登壇．口は最大・最強の細菌培養器になりうるとし，誤嚥性肺炎予防の本質として，食事の有無にかかわらず口の管理が重要であること，その切り札は口腔ケアであるとし，市民聴講者へ向け，やさしく明解に解説した．
続いて，「医師の立場から」と題し鈴木 衛氏（三島中央病院）が，「訪問看護師の立場から」と題し高橋弥生氏（訪問看護ステーションほほえみ）が，「歯科の立場から」と題し杉山総子氏（米山歯科クリニック）が，「管理栄養士の立場から」と題し下田 靜氏（熱海ちとせ病院）が登壇し，それぞれの職種の立場から，誤嚥性肺炎の病態と予防方法，口腔ケア，リハビリテーション，栄養管理（リハ栄養）の重要性を紹介した．杉山氏の講演では，家庭で実践するための機能的口腔ケアの実演が行われ，場内全員が参加した．
最後に「お口の健康に関するQ＆A」と題したディスカッションが設けられ，家庭の食事でのトロミ剤のつけ方，就寝時の義歯装着についての疑問，介護者の介護時の姿勢など，場内からは現実的な質問が寄せられ，活発な議論がなされた．