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第4回 米国歯内療法専門医日本協会セミナー 開催される
 11月23日(祝・金),標記セミナーがアキバプラザアキバホール(東京都千代田区)にて開催され,一般開業医,歯内療法専門医,歯科学生等が参加した.
会場内の様子
 はじめに石井 宏氏(東京都)が登壇.「北米留学と歯内療法専門医」と題し,米国大学における教育システムや留学,専門医についての基本情報を解説した.また,優れたGP(General Practioner)とは,コンダクターとして,自分の引き出しの外にある選択肢についても患者へ説明し,必要に応じて専門医を紹介する誠実さであること等を解説した.
 田中浩祐氏(東京都)は「Access cavity: Traditional vs. Ninja technique」と題し登壇.近年報告が増えている骨の切削量を最小にする窩洞形成(Ninja technique)と従来型の形成について文献的に考察した.前者は削除量は少ないものの,歯根破折リスクの減少に有意差はなく,バクテリアリダクションにおいては注意を要する結果となることから,現時点では従来法を上回るものとはいえないとした.
 横田 要氏(大阪府)は「作業長と作業幅径」と題し,根管形成・充填時の終末位置の設定について,さまざまな文献を元に,解剖学的・生物学的に妥当性のある決定方法を考察した.作業長終末位置は根尖部から1mm離れた位置に設定すること,少なくとも#35まで拡大し根尖まで洗浄することが重要であるとしつつも,今後のさらなる研究展開が求められるとした.
 松浦 顕氏(福岡県)は「Small apical preparation」をテーマに登壇.Schilder氏(1974)が根管形成中の必要条件としたSmall apical preparationを行うと仮定したうえで,その臨床意義を検証した.形成において,壊死歯髄などでは根尖部を拡大するほど細菌減少に有効だが,テクニカルエラーが生じる可能性があり,根尖部への負荷もかかる.その閾値は臨床的に個人差,人種差等がありわからないことから,どちらが有効ではなく選択的に判断することが重要で,そのための解剖学的知識の必要性等を解説した.
 最後に登壇した田中利典氏(東京都)は「NIT(Non-instrumentation)は可能か」と題し,根管治療におけるデブライドメントにおいて,根管洗浄のみでどこまでの感染除去が可能かについて,現在出ている論文と自身の研究内容を元に解説した.NITを実践する機器としてGentleWave(Sonendo社)が紹介され,作用に必要十分な時間が臨床的に許容範囲か,細菌除去効果が十分かなどを検証をしていく必要があるとしつつ,向こう10年でgame changerとなる可能性についても言及した.

 各講演の冒頭では,演者の留学先である北米大学院についての紹介等があり,演者自身の留学準備中の英語力(TOEFL点数)の推移や留学費用についてなど,具体的・実際的な情報提供も行われた.
質疑応答時.石井氏
左から田中利典氏,松浦氏,横田氏,田中浩祐氏

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