2018/08/06
8月4日（土），5日（日），標記発表会がホテルオークラ福岡（福岡県博多区）で開催された．「経基臨塾」（塾長：下川公一氏，会長：安東俊夫氏）は，1998年11月に始まった「下川公一臨床セミナー」の卒業生を中心に構成されており，一般開業医に必要な経営，基礎，臨床の3つを研鑚する場としてこれまで発展してきた．
初日の4日はまず「症例相談会」が行われ，各期から選抜された7名（田代 剛氏，西田哲也氏，山田明子氏，白土 徹氏，大串奈津貴氏，神山剛史氏，吉田朋洋氏）の症例発表に対してそれぞれ下川氏がコメントを挟むかたちで進行された．各氏の発表からは，基本を大切にしながら真摯に患者に向き合って臨床力を向上させていく姿勢がうかがえ，下川氏の長年の臨床経験に基づいた指摘や助言も相まって充実した「相談会」となっていた．その後は，須呂剛士氏による講演「規格性のある口腔内写真撮影～ミラー撮影のポイント」に続いて「20周年記念パーティー」が催され，全員参加型の余興もあって大いに盛り上がった．
5日は「記念講演会」が行われた．塾の代表的な存在となっている各演者（発表順に，武富啓起氏，藤田憲一氏，林 美穂氏，泥谷高博氏，田中秀樹・兒玉邦成氏，小山浩一郎氏，徳永哲彦氏，安東氏，水上哲也氏，木村英生氏，松井宏榮氏，榊 泰範氏）からの12の演題はいずれも臨床力を基盤とした聴き応えのある内容であり，集まった多くの参加者もメモをとりながら熱心に聴き入っていた．最後は下川氏による総括講演「あっという間のセミナー20年を迎えて」で結ばれ，歯を残す努力のなかでこそ先端的な技術が生きてくるとの熱いメッセージが送られた．