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第36回 日本顎咬合学会学術大会・総会 開催される
 6月9日(土),10日(日)にかけて,標記の学術大会・総会が開催された(会場/東京国際フォーラム・東京都千代田区).大会長は上田秀朗氏(福岡県)で,テーマは『真・顎咬合学 輝け日本の歯科臨床!!~臨床力の向上による歯科界の活性化』であった.
大会長の上田氏
 9日午前の特別講演では,南カリフォルニア大学歯学部部長のAvishai Sadan氏が登壇.演題は “Practical Solutions for Complex Rehabilitations Using Adhesive Dentistry”(接着歯学を活用した複合的なリハビリテーションの臨床)で,接着歯学を中心とした包括的な歯科臨床の進め方を,症例を元に解説.セラミックやコンポジット系の材料を用いた接着の考え方や,患者の年齢・要望などに応じた治療プランの考え方,CAD/CAMなどの最新の器材を用いた臨床の利点や限界など,多岐にわたるトピックを取り上げて講演を進めた.
特別講演演者のAvishai Sadan氏
 10日の講演『摂食嚥下:かんで,食べて,生きる,生きぬく』では,まず,寺本浩平氏(東京都)が『終末期における歯科医療の威力~ナチュラルステージと向き合って』の演題で講演.氏が行う訪問歯科診療における実例をもとに,訪問先での患者や患者家族,関係者との対応法や,行うべき歯科診療の実際,さらには患者の終末期における医療者としての姿勢などを解説した.
 続いて岩崎貢士氏(埼玉県)が『「食べる」を支える歯科アプローチ』として,主に介護施設における,摂食嚥下リハビリテーションを中心とした歯科的対応の実例を示し,歯科医療が要介護者のリハビリテーションにどこまで貢献できるか,その可能性を示した.
 本講演の最後には山田好秋氏(東歯短大)による『咀嚼から嚥下までの過程』として,ヒトが食べものを認識してから口に入れ,嚥下するまでの過程を基礎的な点から解説.咀嚼と脳機能の関わりにまでさかのぼることで,咀嚼の重要性と,その機能が害された場合のリハビリテーションの必要性を論じた.
 次回学術大会・総会は,2019年6月22日(土),23日(日)に同じ会場にて開催予定.

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