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スタディグループ救歯会主催・森本達也氏講演会
 6月10日(日),東京都内にて,スタディグループ救歯会主催・森本達也氏(静岡県開業)講演会が,35名の参加者のもと開催された.
 森本氏は講演の冒頭,「症例は多様であり,結果も多様である.口腔内のさまざまな現象からその原因を探るためには,できるだけ多くの見方・考え方をもつことが重要」とし,「初診時の診査ですべてがわかることは少なく,どのような介入がどのような結果につながったのかを常に検証する姿勢が必要」であり,「そのためには,正確な臨床記録と,臨床実感をデータで裏付けていく作業が必須.それなくしてはすべての臨床は術者の思い込みになってしまう」との自身の臨床観を紹介.
 講演では,氏がこれまでに取り組んできた自院の臨床統計のデータを基に,特に多くの臨床家を悩ます「力」を切り口に,豊富な臨床例を交えた解説が行われた.
 まず取り上げられた話題は,「力は客観的に評価できるのか?」.一般的に使用されている咬合力計の測定値が大きくても生体が順応しているケースや,逆に小さくても障害となってしまっているケースは多々あることから,咬合力計の測定値はそれ単独では確定的な評価になりえないとし,測定値のみを頼りにするとオーバートリートメントに陥りやすいと述べた.
 また話題は「欠損歯列患者のトラブルへの咬合力の影響」へと展開.欠損歯列症例で長期に安定して経過しているケースを,「欠損側での咬合支持の減少を,支持側でつじつまを合わせることができている症例」と定義.欠損歯列症例では,欠損側ばかりに目を向けがちであるが,反対側を注意深く観察していく必要性を強調した.
 さらに,ゴシックアーチのデータベース構築の取り組みも紹介.仮義歯上および完成義歯上での軌跡の詳細な観察と綿密な考察は,会場の大きな関心を惹いた.
 会場からの質疑も,咬合調整の判断基準から咬耗の見極め,機能時・非機能時の力の鑑別等々多岐にわたり,終日盛況の講演会となった.


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