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一般社団法人日本デジタル歯科学会 平成29年度冬季セミナー 開催される
 2018年2月18日(日),東京医科歯科大学・歯学部特別講堂(東京都文京区)にて,日本デジタル歯科学会(理事長:末瀬一彦氏)主催の標記セミナーが「CAD/CAM冠に期待される保険適用拡大!」をテーマに開催された.昨年末にCAD/CAM冠の保険適用範囲が大臼歯まで拡大され,本分野への関心がますます高まるなか,会場には73名の歯科医師らが集まった.
会場の様子
 はじめに,熊谷知弘氏(ジーシー/日本歯科材料工業協同組合 CAD/CAM冠規格基準WG議長)が「CAD/CAM冠大臼歯保険適応 ―経緯と課題―」と題して登壇.氏が議長としてまとめた団体規格「CAD/CAM冠用歯科切削加工用レジン材料」(JDMAS 245:2017)について紹介するとともに,本規格策定やCAD/CAM冠保険適用範囲拡大の経緯を説明した.また,上記規格を満たす製品に対し組合で認証シールを発行し,年1回の無作為抽出調査も実施するなど,品質確保のために行っている取り組みについても紹介した.

 髙橋英和氏(東京医科歯科大学)は「CAD/CAM冠用レジンブロックの物性評価」をテーマに講演した.フィラー含有率,曲げ強さ,弾性係数,耐摩耗性,着色・吸水など,CAD/CAM冠の物性評価に関するさまざまな指標について,その試験法や各種製品の試験結果について解説した.また,「CAD/CAM冠用レジンブロックは重合度が高いため未重合層を利用した接着は期待できず,フィラーの粒径が小さいことから機械的嵌合による維持も小さい」など,材料学的観点からみた臨床上の注意点についても指摘した.

 続いて,大臼歯用の保険適用レジンブロックを販売している3社[ジーシー(セラスマート 300),YAMAKIN(KZR-CAD HR ブロック3 ガンマシータ),クラレノリタケデンタル(カタナ アベンシアP ブロック)]の担当者が登壇し,各製品の開発コンセプトや特長を詳細なデータをもとに供覧した.3氏の講演後には質疑応答の時間も設けられた.対合歯摩耗の懸念に関する座長からの質問に対しては,「フィラーの微細化やマトリックスレジンの強化により,従来のコンポジットレジンよりも表面が粗造になりづらいため,対合歯摩耗のリスクは少ないと考えられます」など,各々の見解が語られた.

 最後は疋田一洋氏(北海道医療大学)が「CAD/CAM冠大臼歯適用の留意点」と題して登壇した.CAD/CAM冠の大臼歯への臨床応用にあたっての注意事項として,「歯冠長の短い大臼歯では咬合面のクリアランスを確保しづらい」「咬合面など厚みのある部分では,レジンセメントの重合に必要な光が十分に届かない可能性がある」などの点を指摘.CAD/CAM冠を成功させるためには,適切な支台歯形成と,支台歯のプライマー処理を含めた確実な接着処理が重要であると呼びかけた.
左から熊谷氏,髙橋氏,疋田氏
演者6名と末瀬氏(学会理事長),宮﨑氏(理事)の集合写真

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