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「第3回 米国歯内療法専門医日本協会セミナー」開催される
 11月23日(木・祝),標記セミナーがアキバプラザ アキバホール(東京都千代田区)にて開催された.

 まず,本会会長の石井 宏氏(東京都・石井歯科医院)が登壇.参加者である歯内療法専門医および一般開業医,研修医,歯科学生へ向けて,歯内療法分野の特徴(患者のプラークコントロールレベルや嗜好品といった患者サイドの要因に依存せず,ほぼ術者サイドの要素で結果が出る領域であること)や,エンド専門医として歩む前に一般GPとして総合的な臨床力を身につけることは,より患者利益に帰すること等を解説した.講演テーマ「歯内療法専門医の治療介入基準」については,生物学的要素,およびそれ以外の要素も含めた歯内療法専門医としての治療不介入例として,垂直性歯根破折および破折に沿った付着消失がある例,ラバーダム防湿が不可能な例,患者の期待度が見込まれる予後より高い例があるとした.また治療開始に際しては,術者は患者自身が意思決定をできるよう,先入観のない(unbiased)正直な(honest)情報提供をすることが求められるとした.
会場内の様子
 「歯髄の診査・診断」と題し登壇した田中浩祐氏(東京都・石井歯科医院)は,歯髄の生活度を見極めることは必要不可欠であるものの,臨床的に正確に把握することは不可能なため,各種診査に対する歯髓の反応を総合的に判断して診断を得ることが重要であるとした.そのためにも,実施順序も含めて,ルーチンに行う形式化された臨床診査は必須で,歯内療法における診断名はAAE(米国歯内療法学会)が分類しているような「歯髓」と「根尖周囲組織」に分けること,主訴に痛みが含まれる場合は程度や既往を確認し,痛みを再現させて確認する必要性があること等を解説した.
 田中利典氏(東京都・川勝歯科医院)は「歯髄・根尖性歯周疾患の病理」と題し登壇.Domenico Ricucci氏の著書「Endodontology」を元に,Ricucci氏の組織切片画像を用いて解説した.初期齲蝕の組織切片を確認すると,たとえ齲窩が現れていなくとも,生体内では炎症性細胞の反応が始まっており,臨床症状と組織学的所見は必ずしも一致しないと解説した.病理学的視点からも,ホームケアを中心とした予防メインテナンスは重要性で,正常な歯髄組織や硬組織に勝るものはないとした.
 横田 要氏(大阪府・YOKOTA DENTAL OFFICE)は「歯内療法における画像診断」をテーマに登壇.歯内療法においては,診査診断,治療の各ステップにおける確認,予後判定等の場面で画像診断は不可欠であり,歯科用CTの登場により,有益な情報が得られる場面が増えているとした.一方で,患者の被曝リスクや倫理的観点を考慮すると,歯内療法領域における画像診断はデンタルX線写真が第一選択であり,診断がつかなかったり,非特異的臨床サインがある場合に初めて歯科用CTを活用するなど,ケースセレクションは慎重に行うべきとした.
 松浦 顕氏(福岡県・まつうら歯科医院)は,「外科的歯内療法の介入基準」をテーマに登壇.歯内療法において最後の切り札ともいえる「外科的歯内療法」はどのような根拠をもって行われるかを整理した.氏の医院(歯内療法専門医院)では再治療例が6割を占め,診断時には根尖病変の有無,その大小が重要になるという.現在,非外科か外科的かを選択するうえでの決定的なエビデンスは示されていないとしたうえで,自身の臨床例を通して,外科的介入基準や意思決定についてを解説した.
左から,松浦氏,横田氏,田中(利)氏,田中(浩)氏,石井氏
 講演後は,場内聴講者より質疑がまとめられたアンケート用紙が集められ,演題中に生じたクエスチョンに対し丁寧な解説がなされた.本セミナーは,今後も毎年11月23日に開催される予定である.
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