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「全国歯科技工士教育協議会 平成28年度実技研修会Ⅰ」開催される
 2016年8月30日(火),31日(水)の2日間,東京医科歯科大学(東京都文京区)において,全国歯科技工士教育協議会(以下,全技協)による教員研修会「平成28年度 実技研修会Ⅰ」が開催され,全国の歯科技工士養成校から32名の専任教員が参加した.
 歯科技工士は,その業務にあたって高い技術力が要求されることから,学生教育においても実技能力の育成と評価が非常に重要な位置を占めている.今年2月に実施された第1回の全国統一国家試験においても,学説試験とあわせて実技試験3題(歯のデッサン,歯型彫刻,矯正用線屈曲)が課され,医療系国家資格のなかで唯一,資格認定において実技評価がなされる資格となっている.それに加えて,さらに実践的な技術力についても担保することを目的として,全技協でも独自の実技評価試験を実施している.これは,昨年までの都道府県別国家試験で実施されていた課題(全部金属冠のワックスアップ,全部床義歯の人工歯排列・歯肉形成)について評価するもので,学生が所属する養成校の教員だけでなく,他の養成校の教員(外部評価委員)も評価に加わることで,より客観的,普遍的な実技評価を目指している.なお,本研修会を修了することが,外部評価委員になるための条件となっている.
 このような背景のもと,歯科技工士教育における実技評価の重要性がますます高まっているなか開催された今回の研修会には,当初の定員を大きく上回る多くの教員が参加し,熱心に課題に取り組んでいた.

 研修会では,はじめに全技協会長の尾﨑順男氏(日本歯科大学東京短期大学)より「歯科技工士養成の現状」と題した講演がなされた後,2日間にわたり,歯科技工実習の評価に関するワークショップが実施された.講師は小泉順一氏と竹井利香氏(ともに日本歯科大学東京短期大学).
 ワークショップの内容は,歯科技工実習作品を複数の評価手法を用いて評価してみることで,評価手法の違いが結果に及ぼす影響を検討するというもの.
 1回目の評価では,参加者は短時間で直感的な採点を行い(概略評価),2回目の評価では,事前に講師によって用意された採点項目リストに沿って各項目を採点し,その合計を各作品の点数とした(細分評価).続いてその結果をもとにグループディスカッションを行い,概略評価と細分評価のそれぞれがもつメリットとデメリットについて議論を交わした.
 そして,これらの検討結果をふまえたうえで,全技協による実技評価試験ではどのような評価方法を採用するべきなのかを討議した.
人工歯排列の評価を行う参加者
グループディスカッション後の発表の様子
 ワークショップの終わりには,講師を務めた小泉氏と竹井氏が総括として講演し,各養成校それぞれが独自の特色ある実技教育を行っているなか,それに対して外部評価委員として確かな評価を行うためには評価者としての資質向上が不可欠であるとして,さらなる研鑽を積んでほしいと参加者に呼びかけた.

 最後に全技協会長の尾﨑氏が登壇し,歯科技工士実習の評価に関する自身らの研究結果をもとに,経験を積んだ教員による評価のレベルは非常に高いことを示すデータを紹介.参加した教員に,経験を活かして評価者として活躍してほしいとエールを送り,2日間にわたる研修会を締めくくった.
尾﨑氏による講演
参加者・講師の集合写真

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