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PABC10周年記念発表会開催される
 7月24日(日),福岡県歯科医師会館5階(福岡県)にて標記会が「ステップアップ myself」をテーマに開催された.PABC(Perio and Basic Club)は,安東俊夫氏(福岡県・安東歯科医院)の呼び掛けに応じて集まった歯科医師を中心に構成されているPABC1と,中堅の歯科医師たちが集って4年前に発足したPABC2からなり,歯周治療や歯内治療などの基礎治療を大切にしながら日常臨床の基本からレベルアップしていくことをモットーとしたスタディグループである.本発表会は,PABCの発足から10年が経過する節目にあたり,会員の現状の到達点を示すことで今後の更なる成長につなげたいとして企画された(実行委員長:高橋武利氏,福岡県・おがた歯科医院).
会の冒頭で挨拶する安東俊夫氏
 会員発表は歯内治療や歯周治療を中心に幅広く,3部に分けて行われた.
 最初のセッションでは,脇田祐輔氏(大分県・脇田歯科医院)の「資料採集 Step Up Myself」,林下富貴氏(長崎県・はやした歯科医院)の「欠損補綴をどう考えるか」,安河内康史氏(福岡県・安河内歯科医院)の「スタッフが支える歯科医院」,今井 光氏(福岡県・ハート歯科クリニックいまい)の「反対咬合の早期治療~いつから始める?~」の4題が行われた(座長:安東俊夫氏).
 次のセッションでは,古賀弘毅氏(福岡県・古賀歯科医院)の「歯内治療において私が考えていること」,井上英樹氏(福岡県・いのうえ歯科医院)の「エンド治療,この10年の反省と変化」,高橋武利氏の「感染根管へのアプローチ」の3題が行われた(座長:荒木秀文氏,福岡県・荒木歯科医院,PABCインストラクター).
 お昼休みをはさんで行われた午後のセッションでは,加茂公平氏(福岡県・加茂歯科医院)の「補綴を前提とした歯周環境の整備について」,白土 徹氏(福岡県・白土歯科医院)の「重度歯周炎への歯周組織再生療法について」,中富研介氏(福岡県・中富研介歯科医院)の「歯の移植 Step Up Myself」の3題が行われた(座長:吉村理恵氏,福岡県・よしむら歯科医院,PABCインストラクター).
 いずれの発表も真摯に臨床に向き合い日々精進していることが窺い知れるもので,その姿に向き合うように会場から適切な助言がなされるなど,まさに企画意図を反映した発表会となった.
 会の最後を締める特別講演では,安東俊夫氏が「10年を考える」と題し,まずPABC設立から10年の歩みを世相も交えて紹介.その後,ご自身の臨床を振り返りながら,CTの登場などにより診断や患者さんへの説明は効率的かつ効果的に行えるようになったものの,基本術式や考え方は変わっていないことを解説した.そして,多くの手札をもつことで個々の症例に適した治療オプションを選択できるようになることを強調.会員の今後の更なる成長に向けたヒントを提示した.
 PABCの今後の発展を感じさせる発表会であった.

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