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「予防歯科を応援! ウエルテックセミナー」開催される
 2016年3月6日(日),KFCホール(東京都墨田区)にて「予防歯科を応援! ウエルテックセミナー」が開催された.「歯科医院の総合力を高めるチーム医療」というテーマのもと,「ケア型医療」を提唱する内山 茂氏(東京医科歯科大学 臨床教授),2012年に内山氏より医院を継承した古畑和人氏(埼玉県所沢市・古畑歯科医院),ウチヤマ歯科医院時代から現在まで最前線で活躍しつづける波多野映子氏(同院)を講師に招き,360名もの歯科医師や歯科衛生士らが参加した.
 第1部「ケア型の歯科医院とは」では,内山氏が登壇.自身の豊富な臨床経験とさまざまな研究報告に基づき,歯周病やトゥースウェアなどについての最新の知見を紹介しながら,タイトルにも掲げられている「ケア」実現のための鍵がチーム医療にあること,そこにかかわる歯科医師,歯科衛生士の職能の重要性を示唆した.
 つづく第2部「予防を生かしたNew Concept Clinic」では,古畑氏が医院継承後も継続して大切にしている点,新しく取り入れた点について「見える化」というキーワードを軸に紹介.院長になる際に特にこだわったという「医院のIT化」については,実際の動画を用いながら使用している機器へのこだわりをユーモラスにわかりやすく説明した.
また,医科や禁煙指導の分野で活用される「トランスセオレティカルモデル」というステージ化した指導の流れを日々の診療に導入し,「見える化」を実現したことで,目的を明確にしたコミュニケーションが可能になったと述べた.
 第3部「かかりつけ歯科衛生士の実際」では,波多野氏が登壇.先の2名の歯科医師とはまた違った,歯科衛生士ならではの視点から「院長が替わる」という変化に対する当時の心境を語った後,新しいチームにおける「かかりつけ歯科衛生士」の役割を紹介した.
患者の気持ちをくみとり,寄りそう「心」と,PMTCに代表される高い「技術力」に裏打ちされた波多野氏が語る「ケア型医療」の解説には,頷き,聴き入る聴講者の姿が多く見受けられた.
 セミナーの最後には3名の演者によるディスカッションが行われ,プレゼンテーションに定評のある内山氏らしい巧みな話術と長年培われたチームワークで会場を大いに沸かせた.講演を聴き,明日からの診療を楽しみに感じた参加者も多いのではないだろうか.

ディスカッションでは三者三様の個性を見ることができた
 今回,ご講演いただいた内山氏,波多野氏による共著『新PMTC 予防・メインテナンス・SPTのためのプロケアテクニック』は3月末発売予定.
『新PMTC 予防・メインテナンス・SPTのためのプロケアテクニック』は近日発行予定

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