Ishiyaku Dent Web

歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士のポータルサイト

第3回口腔筋機能療法(MFT)学会学術大会開催される
 2015年10月29日(木),ベルサール九段(東京都千代田区)にて「正しい口腔機能の育成とコミュニケーション」をテーマに標記学会が開催された.
 教育講演では,「正しいことを正しく伝えてもひとは理解しない-人を動かす言語-」と題して土屋和子氏(株式会社スマイルケア/歯科衛生士)が登壇.言葉と行動を分析し相手の思考パターンを把握する「LABプロファイル」に基づき,患者さんの価値基準や思考パターンに応じた“人の心を動かす”コミュニケーションのとり方について解説がなされた.
 つづくシンポジウム「よりよいMFTを目指して」では,土屋氏の講演を受け継ぐ形で,寺田典絵氏(銀座並木通り坂本矯正歯科クリニック)が,MFTにおけるLABプロファイルの応用について解説.患者さんの価値基準,思考パターンによる声がけやモチベーション方法の違いなどに言及したうえで,このような取り組みを医院全体で共有することの重要性を強調した.また,松下千晃氏は,ダウン症,口唇・口蓋裂の症例を例に,患者さんに合わせた“オーダーメイド”のMFTを,患者さん・ご家族に楽しみながら取り組んでいただくための工夫を紹介した.
 午後からの特別講演「口腔疾患に携わる医療従事者が知っていて欲しい音声言語について」では,内山健志氏(東京歯科大学名誉教授)が,音声言語をつくり出すのに必要な鼻咽腔の機能と構音機能について,また,言語障害の原因となる口腔・顎顔面の疾患について,病因ごとの分類に基づいて供覧した.
 そのほか,医院での口腔育成の取り組み,不正咬合や口腔筋機能異常への対応,MFT指導法の考察など多彩なテーマでの一般口演,ポスター発表が行われ,MFTの現在が参加者間で共有された充実の大会となった.
シンポジウム後のディスカッションの様子

■他のニュース記事をさがす

日付から記事をさがす
<2024年5月>
2829301234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930311
2345678
キーワードから記事をさがす

人気の歯科書籍(キーワード別)

歯科雑誌 最新号