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平成27年度 全国歯科技工士教育協議会 総会,理事長・校長・教務主任会議 開催される

 5月22日(金),23日(土),札幌プリンスホテル国際館パミール(札幌市中央区)において,平成27年度全国歯科技工士教育協議会(全技協,末瀬一彦会長)総会,理事長・校長・教務主任会議が開催された.
 歯科技工士教育においては,初の全国統一国家試験を来年に控え,また大綱化・単位制の導入も数年以内に見込まれており,各養成校は対応に迫られている.養成校全53校から100名を超える参加者が集まった本会においても,こうした変革に関する多くの講演等が行われ,参加者は熱心に耳を傾けていた.

 開会式後に行われた基調講演「時局問題」では,会長の末瀬一彦氏より,入学者数や求人数についての報告と,国家試験全国統一化や大綱化・単位制の導入等への対応についての解説がなされた.講演の中で末瀬氏は,今後の歯科技工士教育においては,臨床実習の導入やコミュニケーション力の育成によって,チーム医療の一員として活躍できる歯科技工士を養成することが重要であると訴えた.

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基調講演を行う末瀬氏

 続く研修会1(特別講演)「客観的試験問題の作問について」では,尾﨑順男氏(日本歯科大学東京短期大学)が登壇.全国統一国家試験を来年に控え,各養成校では,統一国家試験での出題が予想される四肢択一式問題への対応を迫られている.講演ではまず試験問題作成の一般的留意事項について説明したうえで,実際に全国の教員により作問された問題をブラッシュアップし,解説を加えた.

 2日目はまず通常総会が開催された.平成26年度収支決算,平成27年度事業計画案,平成27年度収支予算案の各議題について審議され,いずれも承認された.

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総会の様子

 次に,「共に語ろう!歯科技工士のこれから」と題して,杉岡範明氏(日本歯科技工士会会長)による教育講演が行われた.講演ではまず,18歳人口の減少による歯科技工士養成校志願者の減少や歯科技工士の高齢化など,歯科技工士を取り巻く厳しい現状について報告.そのうえで,歯科技工士の明るい未来に向けて積極的に取り組んでいく必要があると述べ,日本歯科技工士会が昨年策定した「日技新発展『7』プラン」について紹介.全技協などとも協力しながら,歯科技工士の地位向上を目指していく考えを表明した.
 続く研修会2(シンポジウム)「歯科技工士教育大綱化・単位制の策定について」では,尾﨑順男氏,松下正勝氏(岡山歯科技工専門学院),山田誠氏(博多メディカル専門学校)の3氏が,大綱化・単位制導入に向けた自校の取り組みを紹介した.大綱化・単位制の導入によって,各養成校はカリキュラムの再編を迫られる一方,これまでよりも柔軟で独自性に富む教育を実施できる.シンポジウムでは3校それぞれの理念や実際が語られるとともに,活発な質疑応答も行われた. 

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シンポジウムの様子

 来年度の総会は,岡山県にて開催予定.

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