2015年2月11日（水・祝），秋葉原UDX（東京都千代田区）で「意識が変われば 口腔が変わる」をテーマに日本歯科医療人育成協会の設立記念講演が開催され，歯科医師を始め，歯科衛生士などの歯科医療スタッフ130名余りが聴講した．
開催に先駆け，協会の代表理事を務める土屋仁奈氏より協会について概説．歯科臨床専門知識の学びの場を提供するとともに，その学んだ知識を実践で活かし，成果を出すことのできる歯科医療人の育成を目的とした協会であると紹介．臨床専門知識の講師陣には，歯科界の錚々たるメンバーが名を連ねる．
つづき，協会顧問を務める高橋英樹氏（大分県・高橋歯科医院，島根大学口腔外科学講座臨床准教授），協会協力者の内山徹哉氏（東京都・内山歯科クリニック）が登壇．高橋氏は，医療人としてテクニカルスキル（知識・技術力）と，ヒューマンスキル（人間性・人間力）の両輪をバランス良く活かせてこそ，よりより歯科医療を提供することができると説いた．内山氏は難症例を提示し，困難な症例ほどチームアプローチが重要になり，そこではチームの一員としてコミュニケーション力が必須になると強調．両氏とも，口腔内だけでなく“人”をみる大切さにも重きを置き，患者さんとの信頼関係を築き，継続的にメインテナンスに通っていただくことを重視しているとのこと．それを実現するには，歯科衛生士の力が必須であり，会場の歯科衛生士に継続的に学び向上して欲しいとメッセージを送った．
最後に協会理事を務める土屋和子氏と，土屋氏が長年メインテナンスを担当している患者さん4名が登壇．実際に土屋氏のアドバイスにより禁煙に成功した患者さんからは，どのように成功したのか臨場的に語られ，明日からの禁煙指導に活かせる内容となった．参加者から患者さんへの質問コーナーもあり，また患者さんからは歯科医療界に向けてのメッセージを述べられるなど，会場は大いに盛り上りをみせた．