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「日本歯科技工学会第36回学術大会」開催される

 9月19日(土),20日(日)の両日,北海道大学 学術交流会館(札幌市北区)にて「匠とサイエンス」をテーマに標記学術大会が行われた〔大会長;横山敦郎氏(北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座)〕.今回は講演・シンポジウム9題,テーブルクリニック5題,デモンストレーション5題のほか,ポスター発表,各企業の展示,学生テクニカルコンテストなどが行われ,726名が参加した.以下,内容を抜粋して報告する.

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 「匠とサイエンス」と題して基調講演を行った横山氏は,今後の歯科技工士像としてデジタルデータを管理・活用し機械を操作する技術者としての要素と,生体に調和した形態・審美・機能を回復させ個性を与えるアートとしての要素の両方が求められるであろうと言及.一方で,デジタルデンティストリーによる技術革新のみでは歯科技工士の“少子高齢化”には対応しきれないとの見解も示し,若手教育の重要性を訴えた.

(中略)

 テーブルクリニック「機能咬合の構築と補綴物製作に必要なX線,3D画像の認識」では,尾﨑邦夫氏(東京都小金井市/A・G・O.歯科技工士),関根 顕氏(神奈川県藤沢市/関根歯科医院.歯科医師)の両氏が,補綴物の設計にX線写真やCT(Computed Tomography;コンピューター断層撮影)データを活用することの意義を説明.顎関節の形態や筋の緊張状態などを考慮してガイドを付与することにより,チッピングなどのトラブル防止が期待できると話した.

 企画シンポジウムⅠでは松平 浩氏(千葉県松戸市/コンプリートプロテーゼ),辻 貴裕氏(大阪市淀川区/dental BiOVISION)の両氏が登壇.松平氏は「The technique within reason」と題して,コバルトクロム合金や埋没材を例に,材料の理工学的特徴を踏まえた技工作業の重要性を解説し,「デジタルデンタルテクノロジーを活かしたインプラント技工」との辻氏の講演では,氏が頻用するチタンインプラントを中心にインプラント技工の要点や設計上の留意点が示された.

 (中略)

 恒例の学生テクニカルコンテストも催され,石膏部門では小川真輝氏(東洋医療専門学校)が金賞,坂本紳一郎氏(新東京歯科技工士学校)が銀賞を獲得し,ワックス部門では鈴木恵太氏(名古屋歯科医療専門学校)が金賞に輝いた.

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※月刊『歯科技工』後続号にて本学会の詳細を報告予定です.

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