5月10日（土），11日（日），新宿NSビルスカイカンファレンスルーム（東京都新宿区）において，Women Dentist Club（女性歯科医師の会，以下WDC）2014年総会が開催された．WDCは全国的な女性歯科医師のネットワークで，会長は林 美穂氏（福岡県開業）．およそ60名の参加者を集めた．今回の総会長は天川由美子氏（東京都開業）．
総会1日目は東日本，関西，西日本の各地方支部の活動報告および会の運営事項の決議，新入会員紹介に加え、会員による発表を中心として進行．会員発表は『私の目標とするインレー修復』（榊 梨紗氏・西日本支部），『初めてのMTA』（高橋朝子氏・東日本支部），「支台歯形成」（永原聡子氏・関西支部），『私の感染根管治療への取り組み』（来栖遼子氏・西日本支部），「床矯正による狭窄歯列への早期アプローチ」（片岡京子氏・東日本支部）の5題で，各発表ともテーマについての基礎的な事項の確認や他の歯材や治療法，技術との比較にはじまり，演者による臨床や治療への適応やそこから得られた知見，課題などが発表された．会場からも質問や演者が示した課題に対するアドバイスなどが活発に寄せられ，WDC会員間で相互に技術や知識を高め合う姿勢が伺えた．
1日目に会員発表を行った各氏とWDC会長・副会長と各支部長
11日はWDC総会の恒例である著名な演者を招いての一日講演で，今回は土屋賢司氏（東京都開業）が登壇した．
講演は土屋氏が自身の医院で診療を行ううえでのスタンスとそれにもとづいた医院設計の紹介にはじまり，その後，天然歯，オベイトポンティック，インプラントの各場合における治療を解説した．各症例とも初診時の状況やその際に土屋氏が受けた印象，治療計画・治療経過が詳細に示されたうえ，要所において氏のテクニックが発揮された点が紹介．質疑応答においても会場からの質問，技術上の疑問や相談などに対して気さくにアドバイスを返していた．
2日目に長時間に渡って講演した土屋氏
WDC会長の林氏
次回のWDC総会は2015年に神戸で開催されるほか，東日本，関西，西日本の各支部においても講演会などが開催される．
