12月14日（土），トクヤマ東京本部（東京都千代田区）にて標記会が開催された．
午前には，歯科医師・歯科衛生士による発表が6題行われた．山本倫子氏（中沢歯科医院・歯科衛生士）は「健康・中沢歯科21」と題し，中沢歯科の患者データを健康日本21と比較した．黒田奈那氏（中沢歯科医院・歯科衛生士）は「患者さんから“しみる”と言われて～象牙質知覚過敏症について～」と題し，実際の知覚過敏の症例から症状の原因を探り，酸素再環流障害の可能性を提示．対策を考察した．また，金光良子氏（中沢歯科医院・歯科衛生士）は「症例報告」を行い，代々の歯科衛生士が引き継いだ22年間にわたる貴重な長期症例を紹介した．
午後の特別講演では，三上直一郎氏（東京都開業）と橋本貞充氏（東歯大）が登壇．三上氏が自らの症例をもとに，その患者とのつきあいで学んだことを氏ならではの視点から語った．さらに，それら症例における臨床上の疑問などを三上氏が提示すると，橋本氏が基礎の立場から病理組織学の知見をもとに読み解いた．三上氏による患者との関わりから学ぶナラティブの視点の歯科治療と，橋本氏による臨床症状を病理組織学的に分析する視点のコラボレーションは非常に貴重な機会として，会場の注目を集めていた．
