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大阪大学歯学部同窓会第7回歯科臨床セミナー「最期まで人として生きること食べること-終末期医療からの提言-」開催される

 11月30日(土),12月1日(日)の2日間,大阪大学歯学部記念会館(大阪府吹田市)において,標記会が開催された.

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 1日目は,最初に基調講演として大久保満男氏(日本歯科医師会会長)が「終末期医療に対する日本歯科医師会の基本的な考え方について」と題し,看取りの歯科医療としてのターミナルデンティストリーの視点を提示した.また,柏木哲夫氏(金城学院大学院長)は「ターミナルケアとホスピス-最高の一日,最良の最期-」と題し,日本にホスピスを導入した第一人者としての立場から,医科におけるターミナルケアやホスピスの考え方について紹介を行った.阪井丘芳氏(阪大教授)は「終末期における口腔機能と我々の取り組み」と題し,具体的な取り組みについて氏が現在行っている臨床の紹介を交えつつ解説を行った.
 2日目は,まず石川県がん安心生活サポートハウスつどい場・はなうめについて,所長である龍澤泰彦氏(石川県済生会金沢病院)が「在宅を支える緩和ケア-多職種連携の重要性-」と題し,これまでの活動や施設の紹介を行った.さらに看護師である木村美代氏が「「食べる」にまつわるエトセトラ-がん患者さん・ご家族とのエピソードより-」と題し,本施設で患者から得たさまざまな要望を「食」を切り口に紹介した.さらに歯科医師として本施設に関わっている杉政和氏が「がんの終末期を生きる-支える歯科医療としての歯科の役割-」と題し,本施設等で得た経験をもとに,歯科としての終末期への関わりについて提言した.また,がんの専門病院からは,上野尚雄氏(国立がん研究センター中央病院歯科医長)が「がん患者を支える歯科治療-がん終末期を中心に-」と題し,終末期のがん患者への症状別に口腔ケアの方法を具体的に紹介した.山口建氏(静岡県静岡がんセンター総長)は「全人的歯科医療のすすめ-口腔弱者のための医科歯科連携-」と題し,これまでの取り組みの経験をもとに,“口腔弱者”という考え方から多職種チーム医療による全人的歯科医療の重要性を提言した.

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