8月19日(金),歯科医師会館(東京都千代田区)にて,平成23年度 日本歯科医師会/デンツプライ スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本代表選抜大会が開催された.
SCRPは,学生みずからが設定した研究テーマの成果を,英語によるポスタープレゼンテーション形式で競い合うもので,世界36カ国において実施されている.日本では,1995年に創設されて以来,今回で17回目の開催となり,21校を代表するクリニシャンが白熱した発表を行った.
審査の結果,基礎部門第1位には広島大学歯学部5年・髙才東氏(研究テーマ:歯周病予防と治療を目的としたラクトフェリンの応用),同部門第2位には鶴見大学歯学部5年・本間由佳子氏(研究テーマ:口腔病原微生物を抑制する新奇シンバイオティクス〈プレバイオティクスおよびプロバイオティクスの融合〉の開発),臨床部門の第1位には,日本歯科大学生命歯学部4・新木志門氏(研究テーマ:LED照射がヒト口腔内細菌に与える影響-LED照射による歯周疾患の新規予防法の開発をふまえて),同部門第2位には大阪歯科大学5年・竹内大智氏(研究テーマ:香り成分による口腔ケアを指向した携帯加湿器の試作と研究)が上位入賞となった.
そして,栄えある優勝には,基礎部門第1位の髙才氏が選出された.
上條竜太郎副審査委員長(昭和大教授)による講評では,新しい視点に基づくユニークな研究手法に溢れたハイレベルな大会であったとし,特に優勝した高才氏の研究について,動物実験とin vitroの実験に分子生物学的視点を巧みに織り込んだ緻密な研究デザインであると評した.
優勝した髙才氏は,日本代表として本年10月にアメリカ・ネバダ州ラスベガスにて開催されるADA/SCRP大会に派遣され,各国のクリニシャンとともに研究発表を行うことになる.
左より,本間氏,髙才氏,新木氏,竹内氏