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「日本歯科技工学会 第32回学術大会」開催される

 11月6日(土),7日(日)の二日間,標記学術大会が名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)で開催された."人を元気にする歯科医療"をメインテーマに据えた特別講演・企画講演やテーブルクリニック・デモンストレーション(26題),ポスター発表(101題)では,セラミックスや咬合,義歯,矯正,インプラントなどの幅広い分野を横断する臨床技工に関する知見が示されたほか,歯科技工士養成校の学生を対象にした歯型彫刻のコンクールや約50社の協賛企業による展示も行われた.
 特別企画Ⅰ「咬合平面設定への一提案,咬合・咀嚼時の頭蓋および頸椎の力学」では杉村忠敬氏(元・朝日大学歯学部口腔機能修復学講座口腔生理学分野)が全身のバランスと咬合との関係について,企画講演Ⅰでは田村 稔氏(長野市民病院歯科口腔外科)が「生体に調和した咬合の必要条件」と題して,自身の研究・考察から顎機能障害の発症原因と生理的に調和した咬合再構築について解説した.
 企画講演Ⅱ「The Art of Technology」では,林 直樹氏(アメリカ・カリフォルニア州/Ultimate Styles Dental Laboratory)が登壇.2時間の講演のうち前半の1時間でフルマウスリコンストラクションの臨床例3ケースを紹介したうえで,後半の1時間ではシェードテイキングやマテリアルセレクションなどの具体的な技工手技に関する解説を行った(※編集部注/林氏の講演内容の一部は小誌37巻1~2号に掲載しています)

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 テーブルクリニック・デモンストレーションやポスター発表では国内認可5年を経過したジルコニアに関する表面処理や接着性に関する報告や,義歯製作における精確性や審美性向上のための取り組み,近年メーカー各社の開発により特に色調面での改善が進んでいるレジン製品に関する検証・研究が多く行われており,多くの聴講者を得ていた.
 開催3度目となる歯科技工士養成校の最高学年を対象にした学生テクニカルコンテストでは,石膏部門の金賞を林 幸那さん(大阪歯科大学歯科技工士専門学校),同部門の銀賞を津村希望さん(広島大学歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻),同部門の銅賞を野田拓郎さん(九州歯科技工専門学校),ワックス部門の金賞を安部英之さん(東海歯科医療専門学校)が,それぞれ受賞した.

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 次回大会は,2011年10月1日(土),2日(日)にタワーホール船掘(東京都江戸川区)にて開催される(大会長:三浦宏之氏/東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学系専攻摂食機能保存学分野).

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