10月1日(金),コンファレンススクエア エムプラス(東京都千代田区)において,日本私立歯科大学協会による第1回歯科プレスセミナーが開催された.
最初に日本私立歯科大学協会会長である中原 泉氏(日歯大学長)より,現在の歯科医学教育のレベルの高さを述べるとともに,「虫歯と入れ歯」のイメージではない新たな歯科医師像を認識してほしい旨,挨拶がなされた.
次に同副会長である金子 譲氏(東歯大学長)より,研究の最先端を臨床応用するための分野融合型研究の推進について具体的な例をもとに説明がなされ,国民のQOLを保つための歯科医療の重要性や教育と研究が基盤となる旨が述べられた.
同会副会長・専務理事の安井利一氏(明海大学長)からは,これまでの日本私立歯科大学協会の活動が説明され,これからは国民の豊かな生活を確保するために新たな歯科医師像の確立が必要であることが強調された.

講演1「超高齢社会における歯科医師の役割」では,井出吉信教授(東歯大)が摂食・嚥下障害に対する歯科界の取り組みについて説明.超高齢社会における歯科医師の役割の重要性や,加齢による顎骨の変化やインプラントの意義など,社会の変化に対応できる知識を持った歯科医師が必要であることが述べられた.

講演2「歯周病と全身の健康との関係性について」では,伊藤公一教授(日大)が感染症であると同時に生活習慣病でもある歯周病について解説.歯科医師による歯周病の治療が全身の健康へ大きな貢献をする旨,研究データなどをもとに述べられた.

メディアを対象とした日本私立歯科大学協会による新たな取り組みは,国民に対する歯科界の新たな情報発信として注目される.