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「Amorphous特別講演会 Vol.2」開催される

9月19日(日),大阪産業創造館(大阪市中央区)にてスタディグループ「Amorphous」〔会長:村田彰弘氏(大阪市西区/Dental Lab LAZARUS)〕による標記講演会が開催され,歯科技工士を中心に約200名が参加した.

 

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初めに登壇した村田氏は「プレスセラミックスの有用性」との演題で,自身が応用するプレスシステム『IPS Empress e.max』(Ivoclar Vivadent)と築盛法を比較して「補綴物のクオリティが術者のテクニックに左右されにくい」「作業効率が高い」「システム導入や材料に一定のコストが必要」などのメリット・デメリットがあると分析した.

次に谷本一道氏(大阪府大阪狭山市/西村歯科金剛診療所)が「Complex cases of implant restoration~さまざまな欠損状態におけるインプラント修復~」と題し,院内ラボに勤務する立場から,特に複雑なインプラント治療においては診査・診断の段階から歯科技工士が積極的に参画し,治療計画立案に際して専門的な知見から提案を行うことが治療の成功の近道になるとし,それを実践した臨床例を示した.

村田智昭氏(京都府城陽市/DENTAL ART STYLE)は「My Clinical standard」とのテーマで,シェードテイキング環境の整え方や補綴物の色調のマッチングのための工夫,ポンティックの形態に関する考察など自身が臨床において注意している諸事項を,開業から間もないとは思えぬほどの豊富な臨床例とともに提示した.

 

昼食を挟んだ午後からの講演では,瓜坂達也氏(大阪市中央区/LUCENT Dental Laboratory)と都築優治氏(京都市山科区/Ray Dental Labor)による共同演目「VISION~技~」が行われ,「患者の個性(目標歯の模倣;Re-Product)と希望(Create)を踏まながら,歯科技工士によって“独創性のある個性”(Individuality)を付与した補綴物」を製作するために必要な知識とテクニックが紹介された.(中略)

 

続いて「歯科技工における治療咬合の要件」との演題で藤尾 明氏(大阪府東大阪市/本多歯科医院)が登壇.補綴物の長期安定性を獲得するための要素として力のコントロールに焦点を当て,「歯列弓の保全」と「咬頭嵌合位の安定」を得るためのポイントを解説し,特に後者については「クロージャーストッパー」「イコライザー」「ABCコンタクト」を与えることによって前後・左右方向へのズレを抑制できることや,咬合面形態の工夫によるファンクショナルルームの形成によって荷重のコントロールが可能になると述べた.

 

最後に中村 心氏(大阪市北区/株式会社スマイリスト 大阪オフィス)が「天然歯歯牙形態に学ぶ歯冠修復物」とのテーマの下,歯冠形態と色調の再現について解説.氏が得意とするカービングに関しては,形態を表現する際のポイントとして「適正な幅径(アウトライン)」「マージンの調整(カントゥア)」「対合関係(歯冠の長さ,インサイザルポイント)」があり,臨床ではこれらの枠内で形態を再現しなければならないことを念頭に置きながら作業を行うことが重要であると指摘した.(中略)

 

全演目終了後には本会の“最高顧問”である藤本光治氏(大阪市淀川区/ミナミ歯科クリニック)より講評と激励の言葉が送られた.

 

※本講演会のrecord記事を月刊『歯科技工』11月号誌上にて,また参加者によるレポート記事を後続号にて掲載します.

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