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「NSK Professional course~5days Master~」開催される

 2009年7月5日(日),秋葉原UDX Conference(東京都千代田区)にて標記セミナーが開催された(株式会社ナカニシ主催).土屋和子氏(植松歯科医院・土屋歯科クリニック&ワークス/歯科衛生士),植松厚夫氏(植松歯科医院/歯科医師)が講師を務めた本セミナーは,4月に開催されたStep1(テーマ:セルフケア,講師:土屋氏),5月に開催されたStep2(テーマ:プロケア①,講師:土屋氏),そして今回のStep3(テーマ:プロケア②,講師:植松氏,土屋氏)の3ステップをのべ5日間(計20時間)で修了するコースである.

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 最終日となる今回は,チーム医療と歯科衛生士の役割をテーマに,植松氏,土屋氏が,歯科医師・歯科衛生士それぞれの視点から,歯科衛生士が歯科医師のパートナーとなるために必要な姿勢と知識を伝えた.
 植松氏は会の冒頭で,「ただ目の前のプラークを取り,画一的なブラッシング指導を行うことが歯科衛生士の仕事ではない.”プラークはどこに付きやすいのか,それはなぜか,どうすれば付かないのか”といった歯科衛生士業務における診査・診断を繰り返すことが口腔を診る眼を向上させ,歯科衛生士が自立して歯科医師と対応に議論できる関係性を構築することにつながる」と語り,臨床における土屋氏とのチーム医療の実際から,歯科医師が求める歯科衛生士像について語った.
 一方土屋氏は,「歯科医師と同じゴールを目指して診療にあたるには,歯科医師と同じレベルで患者の口腔内の問題や今後の治療計画を理解し,”歯科医師は何を考え,何をしようとしているのか”を察知したうえで,いま歯科衛生士には何が求められているのかを考え,実行することが大切」とし,患者の背景や口腔内の状態を正確に把握し,歯科医師との共通認識をもって主体的に自らの役割を見極め,実行する過程を臨床例を通して紹介した.

 本セミナーでは,咬合状態の診断方法や歯肉圧排時の注意点,支台築造の設計,インプラント治療や矯正治療の選択基準や方法・注意点など,歯科衛生士が学ぶ機会の少ない分野についても言及され,主訴の解決,咬合の安定,炎症のコントロール,修復治療による機能性・審美性・生体親和性の獲得といった多くの要素がどのような過程を経て治療計画として組み込まれていくかが詳細に語られた.

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講師の植松厚夫氏
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講師の土屋和子氏から修了証を受け取る参加者

 定員約30名の少人数セミナーとあって講師と参加者との距離が近く,活発な質疑が交わされ,また5日間という長期にわたる講義や実習,懇親会を通して参加者同士の交流も深まったようである.
 「思う存分質問ができ,今後の臨床の指針を得られた」「最終日は院長も参加できる形式であったため講義内容を先生と共有できた.いっしょに医院を改革していきたいと思う」「本セミナーで自分と同じ目標をもつ仲間ができた.今後も情報交換をしていきたい」といった声が聞かれ,閉会時,認定証を受け取る参加者の達成感に満ちた明るい表情が印象的だった.

 なお同セミナーは,今秋大阪にて下記の日程で開催予定である.

Step1 9月6日(日)
Step2 10月3日(土),4日(日)
Step3 12月5日(土),6日(日)

詳細は株式会社ナカニシHP参照のこと
http://www.nsk-nakanishi.co.jp/jp/dental/news/seminar/1191721_1881.html

*本セミナーの講師 植松厚夫氏,土屋和子氏による対談企画を『デンタルハイジーン』2009年5月号にて掲載しています.

 


 

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