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筒井塾歯科衛生士コース 「歯科衛生士がかかわる<力>のコントロール」開催される

 2月1日(日),筒井塾咬合療法研究会(筒井照子会長/北九州市開業)東京支部・衛生支部主催の標記講演会が300名あまりの参加者を集めて開催された(於:東京都台東区・台東区民会館).同会は,病態の原因を取り除き,生体の治癒能力を引き出すStmatology(口腔医学)に基づいた咬合理論を提唱しており,本会では,そのうち頬づえ,噛み癖等の悪習癖(態癖)に着目し,それらをコントロールする“力のコーディネーター”としてのコ・デンタルスタッフの役割について多彩な角度から解説がなされた.

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 午前中には,筒井氏によって,咬合の問題における歯科衛生士の幅広い役割が示唆されたほか,「求められるスタッフを目指して」と題して浜野純也氏(石川県開業)が登壇.力のコーディネートの導入に至るまでの経緯と現状を発表し,「歯周病,齲蝕のコントロールがある程度可能になった現在,咬み合わせ,悪習癖による咬合崩壊の予防にも目を向ける必要がある」と述べた.また,倉田 豊氏(埼玉県開業)は,「力のコーディネーターを育てる」と題して,咬合に着目した臨床を導入するための医院のシステムづくりについて解説を加えた.

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 続く午後からは,小川晴也氏(広島市開業)が,態癖の改善指導が咬合に及ぼす効果について発表.加えて,歯科衛生士の横山知恵美氏(川崎市・小川歯科クリニック),清村紀代乃氏(群馬県・西ばやし歯科医院),松井美喜氏(同),塩塚尚子氏(北九州市・筒井歯科医院)らが,態癖を発見・患者さんの自覚を促し,指導,メインテナンスに至るまでの実際を自らの体験を通して語り,“コ・デンタルスタッフによる力のコーディネートを取り入れた診療は,医院の総合力の向上につながる”という統一見解が示された.
 また,本会の最後には,筒井氏が態癖が関連して咬合が不安定となった数々の症例を供覧.“局所だけではなく,身体全体に着目した医療の提供”“炎症・力の両輪からの予防的アプローチ”という,今後の歯科医療のあり方に対する提言がなされ,その後の質疑応答では,熱気を帯びた質問が尽きることがなかった.

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