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「第20回 WAVE記念学術講演会」開催される

11月29日(土),東京ミッドタウンタワーカンファレンスルーム(東京都港区)において吉田明彦氏(アメリカ・マサチューセッツ州ボストン/Gnathos dental studio)を講師に招いて,スタディグループ「WAVE」の設立20周年を記念する標記講演会が開催され,約90名の歯科技工士らが参加した.

 

THE ALL CERAMICS」と題して登壇した吉田氏は,日常臨床におけるクオリティの維持・向上やエラー・再製の芽をいかに排除するかというポイントを自身のオールセラミックスレストレーションの各臨床ステップを通じて詳細に解説.シェード選択では「シェードテイキング時には自然光を排除し,患者の口元の色温度が5,500K前後になるように光源を調節する」「陶材の築盛ステップに沿って,実際の作業をイメージしながらシェードを決定する」,形態を決定する際には「歯科医師からさまざまなアングルの顔貌写真などを得ておくとともに,色調も含めた患者の要望を具体的に確認しておく」,マテリアルセレクションでは,「透過性や蛍光性といった光線に対する作用が天然歯と補綴物でほぼ同様になるようにすること」を原則とし,さまざまな支台歯条件に対してどのような対処を行えばよいか,下地の色調をどのようにすればマスキングできるかを自らの実験データから作成したチャートに基づいて視覚的に示した.

その後,耐火模型法によるラミネートベニア製作や陶材築盛,内部ステイン塗布,表面性状の付与などのステップを詳説した後,自身のオールセラミックスレストレーションの臨床例を供覧した.そのほか,陶材の焼成に関する考察や気泡の原因と対策についても具体的なアドバイスが示され,日常臨床に活かそうと熱心にメモを取る参加者の姿も見られた.

 

閉会前には同会特別顧問の三善由高氏(東京都文京区/マスターセラミストスクール)も会場に駆けつけ,「技工界の現状は厳しいが,会としてさらに活動を重ねることで,逆境に耐えてこれからのよりよい環境を創りだすグループであってほしい」との祝辞を述べた.

 

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※本講演会の詳細については,月刊『歯科技工』誌上にてレポート記事を掲載いたします.また,後続号にて参加した歯科技工士によるレポートを掲載します.

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