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「第14回 摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会」 開催される

 9月13日(土),14日(日),幕張メッセ(千葉市美浜区)にて,標記学術大会が,「食べること―サイエンスと食文化の融合に向けて」をメインテーマに開催された(大会長:里宇明元/慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室・教授).
 大会参加者は,2日目午前で4,177名を超え,医師,歯科医師,看護師,歯科衛生士,言語聴覚士,理学療法士,作業療法士,介護福祉士,栄養士など保健医療福祉職,ならびにメーカー関係者など多彩な職種が参集し,一般演題も437題にのぼった.

 大会1日目の招聘講演では,Dr. Michael Crary(フロリダ大学/言語聴覚士)とDr. Tai Ryoon Han(ソウル国立大学/リハビリテーション科医)が,それぞれ嚥下機能評価と摂食・嚥下障害におけるマネージメントの最新知見を発表された.
 シンポジウムI「地域医療を支える摂食・嚥下リハビリテーション -病院から地域へ食が尊厳を守る」では,医師,歯科医師,言語聴覚士,看護師が登壇し,それぞれの立場や職域からのアプローチを展開した.在宅看護の視点として,「介護ありきではなく,生活の一部に介護があること」が強調された.また,平成18年度の介護保険改正から,言語聴覚士(ST)の訪問診療が保険算定され,多くの現場で,STの在宅診療介入が望まれているものの,担い手となるSTが不足している状況が浮き彫りになった.同じく,「口腔ケア」という視点で,歯科衛生士の訪問診療が,歯科医師よりも継続性があり,介護者との距離も近いため望まれていることが強調されたが,現場のニーズに反して,歯科衛生士側への認識や普及が十分でない状況が訴えられた.地域によっては,独自に「訪問口腔ケアステーション」を事業として立ち上げるなど,超高齢社会における在宅医療の今後の展望が提案された.
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 大会のもう1つのテーマともいえる,シンポジウムIII「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士制度とE-大学」では,摂食・嚥下リハにおける,職種横断的な教育普及の観点が大きく取り上げられた.すでに軌道にのっている「摂食・嚥下認定看護師制度」に続く形で,医師,歯科医師,看護師,歯科衛生士,PT,OT,ST,栄養士などが,所定の単位をインターネットを介した学習システム(E大学)にて修了したうえで,受講資格を得られるシステムになる.ここには,各職種特有の経験歴が加味される予定である.
 各専門職種向けの「交流集会」では,理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士,看護師,歯科衛生士,栄養士の4つに分かれ,それぞれ他職も交えながら活発な討議が行われた.どの会場も満席立見となり,コメディカル・コデンタルスタッフが本領域に携わるうえで情報を渇望している実態が現れていた.
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 そのほかにも,教育講演,論文査読セミナー,市民公開講座など,さまざまなプログラムが用意されていたが,本大会で特に特徴的だったのは,一般口演プログラムが疾病・疾患やトピックごとに立てられていた点である.特に,「誤嚥性肺炎」「口腔ケア」などの演題では,会場外まで立見の人が溢れ,講演後の質疑応答にはさまざまな職種からの疑問や意見がぶつけられた.
 なお,大会2日目には「モーニングセミナー」が行われ,午前7:40からの一斉受付にもかかわらず多くの参加者が募った.(医歯薬出版主催「摂食・嚥下リハビリテーションにおける電気刺激療法(講師:Michael A. Crary)」も,200人収容会場が満員御礼となった).大会終了後(3日目)の「ポストコングレスセミナー」も例年通り開催された. 

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 次回大会は,2009年8月28日(金),29日(土)に名古屋国際会議場(名古屋市)にて行われる予定である(大会長:馬塲 尊/藤田保健衛生大学リハビリテーション学科・教授).

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