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oral designメンバー Ztm.Ulrich Werder氏による 「上顎4前歯のメタルセラミックス実習コース」開催

 6月21日(土),22日(日)の両日,東京都内にて標記実習コースが開催され,30代を中心とする約45名の歯科技工士が参加した(於:東京都渋谷区/SPAZIO,主催;FACT).
 本コースは,上顎4前歯のメタルセラミックスレストレーションをテーマに,長年W.Gellar氏に師事したWerder氏による初来日のデモンストレーション,講義,そして受講者による実習の3種編成からなり,実習ではWerder氏のほか,小田中康裕氏(東京都世田谷区/バーレン)をはじめとする日本のoral designメンバーが適宜受講者をサポートするという,実践的かつ個別対応的な充実の内容となった.

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 初日は間にモックアップを駆使した臨床ケースなどを供覧するプレゼンテーションを挟みながら,オペーク~ショルダー~サービカル~一次焼成までが行われ,ステップごとにWerder氏が詳細な築盛レシピや乾燥,焼成方法を伝授しながら軽快かつ着実なテクニックを披露した後,全受講者が同様のステップを実践.二日目も同様に,二次焼成~形態修正~最終焼成~研磨~完成までのステップを実演.最小限の調整で補綴物を完成させた手技に会場からは驚嘆の声があがっていた.

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 Werder氏は,それぞれのステップにおいて陶材の混合比や焼成温度,係留時間などを細かく丁寧に示しながらも,「患者の口腔内環境次第で色調の再現方法は微妙に変えていきます」「ファーネスの機種ごとの特徴次第で温度設定は異なりますので,数字をそのまま適応するのではなく,個々で対応するようにしてください」などと解説し,基本的なテクニックや決まりごとをベースにしつつも,あくまでも臨床に応じて臨機応変に技術を発揮するのが歯科技工士本来の仕事であるということを示唆.受講者が完成させた補綴物を講評しながら「日頃から自身や家族の歯を意識して観察し,歯が持っている個性を常に把握するように努めるとよいでしょう」などとアドバイスしたほか,編集部の取材に対しては「日本の若い歯科技工士は感性に優れ,勤勉な印象を受けました.ドイツも日本も歯科技工士を取り巻く環境は決して万全とは言えませんが,努力や実力が評価に直結する仕事である点は,歯科技工の魅力であるに違いありません」とも話していた.

 ※本実習コースについては,月刊『歯科技工』誌上にて詳報する予定です.

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