4月27日(日),大宮ソニックシティ(さいたま市)にて第1回歯周病・ラクトフェリンフォーラムが開催された.ラクトフェリンはさまざまな機能をもつ蛋白質であるが,近年,その抗菌,抗炎症作用が疾患の予防・治療との関連で大きな注目を集めている.本フォーラムは歯周病の予防・治療へのラクトフェリンの応用の可能性を探るべく開催された.
本フォーラム代表世話人の吉江弘正氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科歯周診断・再建学分野教授)による開会挨拶に続き,午前中は歯周病以外の分野の演者2人による特別講演が行われた.田中克明氏(横浜市立大学附属市民総合医療センター病院長)はC型慢性肝炎,急性肝不全,炎症性腸疾患などの消化器疾患に対するラクトフェリンの臨床応用の試みついて述べた.於保孝彦氏(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科口腔保健推進学分野教授)は齲蝕関連細菌のStreptococcus mutansと唾液蛋白質の相互作用をラクトフェリンが抑制する可能性とその機能領域が特定されること示唆した.
昼食の時間帯には懇親会とポスターセッションが行われ,和やかな雰囲気のなかで参加者同士の交流,ポスター発表者を囲んだ討論が行われた.
午後は歯周病への臨床応用を巡って,座長の高田隆氏(広島大学大学院医歯薬学総合研究科口腔顎顔面病理病態学研究室教授)のもと,基礎研究について,中島啓介氏(北海道医療大学歯学部歯周・歯内治療学分野准教授),宮内睦美氏(広島大学大学院医歯薬学総合研究科口腔顎顔面病理病態学研究室准教授)の2氏が,臨床応用について小林哲夫氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科歯周診断・再建学分野准教授)、清水友氏(千葉県開業)の2氏がパネリストとして講演を行い,会場からの質疑応答も含め,活発な議論が行われた.

最後に本フォーラム世話人の伊藤公一氏(日本大学歯学部歯科保存学第Ⅲ講座教授)が閉会の挨拶を行い,記念すべき第1回のフォーラムは盛況の内に幕を閉じた.