9月1日（土），日本歯科技工士会（以下，日技）の第86回代議員会が開催された（於：日本歯科技工士会館・東京都新宿区）．前日の日本歯科技工士連盟評議委員会で現執行部に対する勇退勧告決議案が提出され，決議の結果，任期満了となる2008年3月までの続投が確認されたことを受けて，中西茂昭日技会長は「先の参議院議員選挙で結果を出せなかったとはいえ，過去5年以上に及ぶ運動を通じて，歯科技工界の厳しい現状への認知は国民の間に大きく広がりました」と述べ，歯科技工士による国政への挑戦を継続することが，“低賃金・長時間労働”などの諸問題の解決に繋がるとの認識を示した．そして，歯科技工専門のシンクタンクである「日技総研」を現執行部の任期中に発足させことを表明したほか，できる限り速やかに日本歯科医師会（以下，日歯）の大久保満男会長と連絡をとり，日歯との“関係改善”に取り組むことも示唆した．
また，代議員会終了後の記者会見で次期会長選への再出馬の意向を問われた中西氏は，「現時点では白紙状態」であるとし，「まずは任期をまっとうする」と述べるにとどまった．
代議員会では漸減傾向の続いている日技の会員数が13,000名を割り込んだことが報告されるなど，中西氏の2度の落選の影響が決して小さくないことが浮き彫りとなった．全国各都道府県から集まった代議員の間からは「執行部の今後の舵取り如何によっては，会員減はさらに加速するのではないか」との懸念の声も聞かれていた． （『歯科技工』編集部）
※月刊『歯科技工』10月号（35巻10号）誌上でもRecord記事を掲載します．