5月24日(木),新歯科医師会館(東京都千代田区)にて日本歯科医師会(大久保満男会長)の定例記者会見が開かれた.
冒頭,大久保会長は社会保険庁技官と東京歯科大学同窓会幹部による贈収賄事件に触れ,「日歯は組織としては関与していない」と断ったうえで,元専務理事の内山文博容疑者について「任命責任は私にある」として,6月からの3カ月間,20%の減俸処分をみずから行ったことを明らかにした.

大久保会長は会見の席上,「逮捕を聞いた瞬間は,正直呆然とした.保険制度への信頼を裏切る行為であったことを,たいへんに申し訳なく思う」と謝罪.ともに会務運営にあたった内山容疑者の逮捕には「専務理事という役職の重みを考えてほしかった」と無念さをにじませた.
同日には,日歯会員の処分を検討するための裁定審議会が招集され,第1回の会合を開いた.今後,検察による起訴,公判の行方などを考慮して,除名・戒告などの処分の必要性を判断する.
また,内山容疑者は事件発覚前の4月半ばに,退職金を辞退する意向を日歯に伝えてきたという.