3月20日（火）～24日（土）の5日間，ドイツ西部の都市ケルンにて開催されたIDS（International Dental Show）2007は，来場者数10万人（前回比33％増），出展社数1742社（同比13％増），展示面積13万㎡（同比21％増）と，総じて過去最高規模での開催となったことが明らかになった（会場社のケルンメッセ株式会社調べ）．
展示内容面におけるIDS2007の特徴については，主催社であるドイツ歯科工業会（VDDI）のDr.Martin Rickert会長が医歯薬出版の取材に対して「患者の顎骨状態や口腔内環境を精密に把握するための3D-X線解析装置，補綴物の効率的な製作を支援するCAD／CAM器材，そしてそれら高度な歯科治療に必要なデジタル関連情報を総合的に管理・活用するための歯科医院向け器材，この3点が特徴的であったと思います」と答えるなど，前回開催時に比べてIT（情報技術）ツールを歯科医療に取り入れるトレンドがより一層強まっていることが示唆された．また，米国志向の強まる欧州の患者ニーズを映し，前歯部適応時の審美性をより高めるためのインプラント製品が増えていたほか，ドイツ国内における歯科医院関連法規の改正に伴い，治療器具の滅菌・消毒器材についても欧米を中心とする大小さまざまなメーカー各社から省スペース設計の製品群が多数出展されるなど，世界的な歯科治療の時流を映した展示傾向が顕著に現れていた．
次回IDS2009は同会場にて2009年3月24日（火）～28日（土）に開催される予定．
※IDS2007につきましては，『歯科展望』5月号，『歯科技工』4月号（速報）および7,8月号にて関連記事を掲載致します．