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「第17回 WAVE学術講演会」開催される

  4月8日(日),松風東京支社研究ホール(東京都文京区)にて標記講演会が開催され,約40名の歯科技工士が参加した.
講演では枝川智之氏(千葉県流山市・パシャデンタルラボラトリー)が「ジルコニアフレームを用いたオールセラミックスの築盛」と題し,Lavaフレーム(3M ESPE)およびジルコニア専用陶材のヴィンテージZR(松風)を使用した上顎前歯単冠のコーピング調整から陶材築盛,形態修正までのデモンストレーションおよび希望者による実習(応募先着15名),そしてオールセラミックスレストレーションによるケースプレゼンテーションを披露した.

  陶材築盛の実習を行う参加者たち.JPG


  枝川氏は,色調が白く光の透過性に優れるジルコニアをフレームに選択した際に意図する色調を再現するには“下地の色をどう処理するか”が鍵になるとし,デモおよびケースプレゼンテーションを通じて,ステインによる色調補正術や,オペークライナーの活用による透明感の操作法などを解説した.また,ジルコニアを用いた臨床においては,細かいキャラクターを再現することに苦心するよりも,まずはベースの歯冠色を天然歯に合わせることに注力するべきであるとし,そのためには「歯科技工における基本的な知識と技術をしっかりと押さえておくことが何よりも重要です」と訴えた.
  当日は午前から夕刻まで十分な講演時間が用意されていたため,クラウン製作に関わるほぼすべての技工作業に関してデモと実習が行われたうえ,色調再現にあたっての陶材の選択基準から筆の使い方まで演者による丁寧な解説がなされたこともあり,参加者からは「日常臨床に役立つ多くのヒントを持って帰ることができました」との声が聞かれた(了).

※本講習会については,『歯科技工』6月号にて歯科技工士による参加レポートを掲載する予定です.
※また,昨年開催された「The Next Generation Ceramics Technical contest」(主催;松風)における枝川氏の入選作を『歯科技工』34巻12号(2006年12月号)に掲載しております

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