

12月16日(土),株式会社トクヤマ本社会議室(東京都渋谷区)にて,平成18年度中沢歯科特別症例検討会が開催された.本会は,中沢歯科(東京都墨田区・院長:中沢勝宏氏)が主催し,全国の歯科医院から主に歯科衛生士が自己研鑽と交流のために参加するミーティング.
まず午前中は,参加歯科医院の各歯科衛生士から,楔状欠損への対応,インプラントのアシスタントワーク,歯科における多軸評定の活用,歯周病と喫煙,歯周治療後の根面齲蝕の予防,骨と付着への考察など,多岐に渡るテーマの報告があった.
午後は,ボストン大学歯周病科助教授の久世香澄氏が「歯科衛生士のための歯周病治療の最近の考え方」のタイトルで講演.加齢が歯周病に及ぼす影響,骨粗鬆症および甲状腺機能低下症と歯周病との関連性,スケーリング・ルートプレーニングの真の目的などについて,最新のトピックを交え詳細に解説した.またそれらの病理学的な背景について,東京歯科大学病理学講座の橋本貞充助教授が随時補足説明を加え,参加者の理解を深めた.
なお,久世氏は現在ボストン大学に籍をおくが,来日のたびに国内各地で歯周外科を中心とした実習セミナーを開催,また,歯界展望2007年1月号から連載コラムを執筆中である.