改訂の序
栄養士法の一部を改正する法律が平成14年(2002)4月1日から施行され,管理栄養士と栄養士の専門業務の違いがより明確になったことに伴い,管理栄養士・栄養士のためのカリキュラムの概要が示された.
旧制度での給食管理は,新カリキュラムにおける管理栄養士養成では“給食経営管理論“,栄養士養成では“給食の運営”と名称が分かれ,当然のことながらその教育内容も異なるものとして平成14年4月1日から教育が開始された.
管理栄養士と栄養士の専門業務を一言で表現すると,管理栄養士は総合管理者,栄養士は担当分野の直接的管理者ということができる.両者の職分は異なるので,お互いに協力してそれぞれの業務の責任を分け合い,職務に専念し,その業務をやり終えたのちに両者の業務責任を果たしたということができると考えられる.しかし現状は,管理栄養士指向の意識が強いようにみられるが“船頭多くして船が山に登る”ということわざのように,栄養士にもたいせつな専門業務があり,教育の面でも管理栄養士と同様に栄養士の養成に力を注ぐ必要があると思われる.そのためには栄養士養成に適した教科書が必要であり,本書はこのような理由から栄養士養成のための教科書を意識して編纂し,書名も変更した.
本書は,昭和55年(1980)初版の『給食管理概論』に始まる.その後平成4年(1992)初版の『給食管理理論』に引き継がれ,関係法律の施行と改正,関係省庁の発表事項,その他新しい情報などに留意して改訂を重ね,最新の内容をわかりやすく,そして施設給食の現場においても役立つ内容であることを心がけてきた.本書第5版においても,これまでの基本理念を固く守り,最新の資料や情報に基づいて大幅な書き換えを行った.栄養士養成に役立つ教科書であるよう著者一同なお一層の努力をしていくつもりである.
本書の出版にあたり,これまで教科書としてご採択いただいてきた先生と学生諸氏,著書や論文などを参考資料として利用させていただいた諸先生,ならびに編集についてご尽力いただいた医歯薬出版株式会社はじめ関係各位に心より謝意を表する次第である.
2003年12月
編著者 富岡和夫
序
本書を執筆するにあたっての基本的な方針を要約すると,次のとおりである.
1.栄養士,管理栄養士の資格取得を目標に,栄養士養成施設で学習している学生,生徒のためのテキストとして理解しやすいこと.
2.管理栄養士国家試験のガイドラインに準拠して,受験準備のための参考書として役立つものであること.
3.集団給食の現場における実務の参考書として活用できるものであること.
栄養士の専門業務は,栄養指導であることはすでに述べた.栄養士の活動の中心は伝統的に集団給食であり,そのなかで食事をとおして喫食者の健康増進に寄与してきた.つまり,集団給食は積極的な栄養指導の方法として行われてきた.このことが非常に重要で,今後において社会情勢がどのように変わろうとも,集団給食の役割とその必要性はさらに増加することはあっても,決して失われることはないと確信を持っていうことができる.それは同時に,栄養士活動について社会的な要請がますます増加することを意味するものである.
著者一同は,共に栄養士の将来の,さらなる発展と活動を期待して本書の執筆にあたった.このことをお汲みとりいただき,ご厚情とご叱正を賜るようお願いする次第である.
また,本書を出版するにあたり,著書などを参考資料として利用させていただいた諸先生,ならびに編集についてご尽力をいただいた医歯薬出版株式会社を始め,ご協力とご援助をいただいた関係各位に,心より謝意を表する次第である.
1991年9月
編著者 富岡和夫
栄養士法の一部を改正する法律が平成14年(2002)4月1日から施行され,管理栄養士と栄養士の専門業務の違いがより明確になったことに伴い,管理栄養士・栄養士のためのカリキュラムの概要が示された.
旧制度での給食管理は,新カリキュラムにおける管理栄養士養成では“給食経営管理論“,栄養士養成では“給食の運営”と名称が分かれ,当然のことながらその教育内容も異なるものとして平成14年4月1日から教育が開始された.
管理栄養士と栄養士の専門業務を一言で表現すると,管理栄養士は総合管理者,栄養士は担当分野の直接的管理者ということができる.両者の職分は異なるので,お互いに協力してそれぞれの業務の責任を分け合い,職務に専念し,その業務をやり終えたのちに両者の業務責任を果たしたということができると考えられる.しかし現状は,管理栄養士指向の意識が強いようにみられるが“船頭多くして船が山に登る”ということわざのように,栄養士にもたいせつな専門業務があり,教育の面でも管理栄養士と同様に栄養士の養成に力を注ぐ必要があると思われる.そのためには栄養士養成に適した教科書が必要であり,本書はこのような理由から栄養士養成のための教科書を意識して編纂し,書名も変更した.
本書は,昭和55年(1980)初版の『給食管理概論』に始まる.その後平成4年(1992)初版の『給食管理理論』に引き継がれ,関係法律の施行と改正,関係省庁の発表事項,その他新しい情報などに留意して改訂を重ね,最新の内容をわかりやすく,そして施設給食の現場においても役立つ内容であることを心がけてきた.本書第5版においても,これまでの基本理念を固く守り,最新の資料や情報に基づいて大幅な書き換えを行った.栄養士養成に役立つ教科書であるよう著者一同なお一層の努力をしていくつもりである.
本書の出版にあたり,これまで教科書としてご採択いただいてきた先生と学生諸氏,著書や論文などを参考資料として利用させていただいた諸先生,ならびに編集についてご尽力いただいた医歯薬出版株式会社はじめ関係各位に心より謝意を表する次第である.
2003年12月
編著者 富岡和夫
序
本書を執筆するにあたっての基本的な方針を要約すると,次のとおりである.
1.栄養士,管理栄養士の資格取得を目標に,栄養士養成施設で学習している学生,生徒のためのテキストとして理解しやすいこと.
2.管理栄養士国家試験のガイドラインに準拠して,受験準備のための参考書として役立つものであること.
3.集団給食の現場における実務の参考書として活用できるものであること.
栄養士の専門業務は,栄養指導であることはすでに述べた.栄養士の活動の中心は伝統的に集団給食であり,そのなかで食事をとおして喫食者の健康増進に寄与してきた.つまり,集団給食は積極的な栄養指導の方法として行われてきた.このことが非常に重要で,今後において社会情勢がどのように変わろうとも,集団給食の役割とその必要性はさらに増加することはあっても,決して失われることはないと確信を持っていうことができる.それは同時に,栄養士活動について社会的な要請がますます増加することを意味するものである.
著者一同は,共に栄養士の将来の,さらなる発展と活動を期待して本書の執筆にあたった.このことをお汲みとりいただき,ご厚情とご叱正を賜るようお願いする次第である.
また,本書を出版するにあたり,著書などを参考資料として利用させていただいた諸先生,ならびに編集についてご尽力をいただいた医歯薬出版株式会社を始め,ご協力とご援助をいただいた関係各位に,心より謝意を表する次第である.
1991年9月
編著者 富岡和夫
給食の運営 給食計画・実務論 第5版
■ 1 総論
1 給食の概念
特定給食の目的
特定給食施設と栄養士・管理栄養士の配置
特定給食施設における適切な栄養管理
管理栄養士配置と栄養管理規定の不履行に関する罰則規定
2 特定給食の歴史
病院給食
学校給食
事業所給食
3 特定給食と栄養士の役割
特定給食と栄養指導
法規に規定される栄養士・管理栄養士の業務
栄養士の役割と心構え
委託給食における栄養士の役割
4 特定給食施設の種類と特性
病院
学校
福祉施設
事業所
自衛隊
その他の施設
5 特定給食の運営と実施の方法
運営方法
1日の給食実施回数と対象
給食実施の形式
食事サービスの方法
6 関係法規
■ 2 経営管理
1 経営管理の概念
経営管理という用語
経営と管理
2 会社の仕組み
企業と会社
経営組織
3 人と職場の管理
経営理念
企業の経営資源
職場のリーダー
4 労働
労働関係の法律
労働三法
労働における男女平等
非正規雇用者
5 事務の管理
事務の役割
給食施設の事務処理
6 財務諸表
7 原価管理
原価の分類
損益分岐点
ABC分析
8 生産管理・品質管理と作業管理
生産管理
品質管理
給食業務における生産管理・品質管理
マーケティング論
■ 3 栄養管理
1 特定給食における栄養管理
2 給与栄養目標量の設定
日本人の食事摂取基準
給与栄養目標量の設定方法
3 食事計画
4 食品構成の作成
食品群
食品群別荷重平均成分表
食品成分表の使い方
食品構成表のつくり方
5 献立計画
献立の意義
年間計画
6 献立作成
料理の組み合わせ
特定給食施設における料理の組み合わせ方
月間・旬間の献立作成
1週間の献立作成
予定献立表の作成
献立作成の条件
献立表の様式
実施献立表
7 献立の種類と献立作成の留意点
単一献立
複数献立
カフェテリア献立
8 施設別献立作成の留意点
病院
老人福祉施設
9 献立作成の合理化
献立のカード化
サイクルメニュー
コンピュータの利用
10 栄養管理の評価
11 栄養教育
栄養教育の意義
栄養教育の方法
■ 4 食材料管理
1 食材料管理の意義
2 食材料の種類と分類
食材料の種類
保管条件・保管期間による食材料の分類
非常時のための食材料
3 食材料の購入計画
食材料購入のための基礎知識
食材料の購入技術
4 食材料管理の方法
発注
納品
検収
保管
5 食材料管理の評価
評価の目的
食材料の購入価格の分析
■ 5 衛生・安全管理
1 衛生・安全管理の概要
衛生・安全管理の意義
衛生・安全管理の対象
2 給食関係者の衛生管理
衛生教育
給食従業員の健康と衛生管理
食材料納入業者の衛生管理
喫食者の衛生管理
3 食品衛生の条件と衛生的取り扱い
食中毒
感染症
腐敗・変敗
食品の衛生に関係するカビ・衛生動物など
食材料の衛生的取り扱い
調理作業の衛生
検食・保存食
4 給食施設・設備の衛生
給水・排水
調理関係機器
食器類
その他の施設・設備
5 安全管理と事故対策
食品衛生上の事故防止と対策
労働災害の防止対策
施設設備の安全管理
■ 6 施設・設備管理
1 施設・設備管理の目的
2 施設・設備
位置-立地条件
施設の区分
面積および特性
構造
設備
3 機器
調理機器の選定
作業区分別調理機器
主な調理機器の種類と用途
4 什器・食器
什器
食器
5 レイアウト
6 保守管理
7 食環境
主な構成要素と動線
食卓の環境
■ 7 作業管理
1 作業管理の概念
作業管理の目的
作業管理の基本
作業研究
労働生産性
2 大量調理
大量調理の特性
大量調理の作業管理
大量調理の実際
3 作業計画
給食作業の標準化・合理化
時間配分・作業配分
調理作業計画
4 段階別の作業管理
食材料の受け入れ・保管
洗浄作業
消毒作業
調理品の保存と配送
食事の提供
調理作業終了後
5 作業管理の評価
■ 8 特定給食施設の種類と特徴
1 病院
病院給食の意義
病院給食の種類と給与栄養量
医療保険と入院時食事療養制度
病院給食における栄養士業務
院外調理と衛生管理
患者の栄養指導
2 学校
学校給食の意義
学校給食の組織と運営
学校給食の給与栄養量
児童・生徒と家庭に対する栄養指導
3 福祉施設
児童福祉施設
老人福祉施設
障害福祉施設
4 事業所
事業所給食の意義
事業所給食の種類と特性
事業所給食の特徴
事業所給食の給与栄養量
事業所における栄養指導
■ 参考文献
■ 関係法規
■ 主な関係法規集
■ 付表1 日本人の食事摂取基準(2010年版)
■ 付表2 ヒヤリ・ハット事例情報
■ 索引
■ 1 総論
1 給食の概念
特定給食の目的
特定給食施設と栄養士・管理栄養士の配置
特定給食施設における適切な栄養管理
管理栄養士配置と栄養管理規定の不履行に関する罰則規定
2 特定給食の歴史
病院給食
学校給食
事業所給食
3 特定給食と栄養士の役割
特定給食と栄養指導
法規に規定される栄養士・管理栄養士の業務
栄養士の役割と心構え
委託給食における栄養士の役割
4 特定給食施設の種類と特性
病院
学校
福祉施設
事業所
自衛隊
その他の施設
5 特定給食の運営と実施の方法
運営方法
1日の給食実施回数と対象
給食実施の形式
食事サービスの方法
6 関係法規
■ 2 経営管理
1 経営管理の概念
経営管理という用語
経営と管理
2 会社の仕組み
企業と会社
経営組織
3 人と職場の管理
経営理念
企業の経営資源
職場のリーダー
4 労働
労働関係の法律
労働三法
労働における男女平等
非正規雇用者
5 事務の管理
事務の役割
給食施設の事務処理
6 財務諸表
7 原価管理
原価の分類
損益分岐点
ABC分析
8 生産管理・品質管理と作業管理
生産管理
品質管理
給食業務における生産管理・品質管理
マーケティング論
■ 3 栄養管理
1 特定給食における栄養管理
2 給与栄養目標量の設定
日本人の食事摂取基準
給与栄養目標量の設定方法
3 食事計画
4 食品構成の作成
食品群
食品群別荷重平均成分表
食品成分表の使い方
食品構成表のつくり方
5 献立計画
献立の意義
年間計画
6 献立作成
料理の組み合わせ
特定給食施設における料理の組み合わせ方
月間・旬間の献立作成
1週間の献立作成
予定献立表の作成
献立作成の条件
献立表の様式
実施献立表
7 献立の種類と献立作成の留意点
単一献立
複数献立
カフェテリア献立
8 施設別献立作成の留意点
病院
老人福祉施設
9 献立作成の合理化
献立のカード化
サイクルメニュー
コンピュータの利用
10 栄養管理の評価
11 栄養教育
栄養教育の意義
栄養教育の方法
■ 4 食材料管理
1 食材料管理の意義
2 食材料の種類と分類
食材料の種類
保管条件・保管期間による食材料の分類
非常時のための食材料
3 食材料の購入計画
食材料購入のための基礎知識
食材料の購入技術
4 食材料管理の方法
発注
納品
検収
保管
5 食材料管理の評価
評価の目的
食材料の購入価格の分析
■ 5 衛生・安全管理
1 衛生・安全管理の概要
衛生・安全管理の意義
衛生・安全管理の対象
2 給食関係者の衛生管理
衛生教育
給食従業員の健康と衛生管理
食材料納入業者の衛生管理
喫食者の衛生管理
3 食品衛生の条件と衛生的取り扱い
食中毒
感染症
腐敗・変敗
食品の衛生に関係するカビ・衛生動物など
食材料の衛生的取り扱い
調理作業の衛生
検食・保存食
4 給食施設・設備の衛生
給水・排水
調理関係機器
食器類
その他の施設・設備
5 安全管理と事故対策
食品衛生上の事故防止と対策
労働災害の防止対策
施設設備の安全管理
■ 6 施設・設備管理
1 施設・設備管理の目的
2 施設・設備
位置-立地条件
施設の区分
面積および特性
構造
設備
3 機器
調理機器の選定
作業区分別調理機器
主な調理機器の種類と用途
4 什器・食器
什器
食器
5 レイアウト
6 保守管理
7 食環境
主な構成要素と動線
食卓の環境
■ 7 作業管理
1 作業管理の概念
作業管理の目的
作業管理の基本
作業研究
労働生産性
2 大量調理
大量調理の特性
大量調理の作業管理
大量調理の実際
3 作業計画
給食作業の標準化・合理化
時間配分・作業配分
調理作業計画
4 段階別の作業管理
食材料の受け入れ・保管
洗浄作業
消毒作業
調理品の保存と配送
食事の提供
調理作業終了後
5 作業管理の評価
■ 8 特定給食施設の種類と特徴
1 病院
病院給食の意義
病院給食の種類と給与栄養量
医療保険と入院時食事療養制度
病院給食における栄養士業務
院外調理と衛生管理
患者の栄養指導
2 学校
学校給食の意義
学校給食の組織と運営
学校給食の給与栄養量
児童・生徒と家庭に対する栄養指導
3 福祉施設
児童福祉施設
老人福祉施設
障害福祉施設
4 事業所
事業所給食の意義
事業所給食の種類と特性
事業所給食の特徴
事業所給食の給与栄養量
事業所における栄養指導
■ 参考文献
■ 関係法規
■ 主な関係法規集
■ 付表1 日本人の食事摂取基準(2010年版)
■ 付表2 ヒヤリ・ハット事例情報
■ 索引