『知っておきたい現代感染症事情1』と続巻である本書は,併せ読むことによってはじめて全体の展望が得られるように構成されているので,前巻につづいて本書をひもとかれる読者に対し,まず心から歓迎の意を表したいと思う.前巻では疾患(病原体)単位の解説が主体であったが,本書では少し違った趣向を加えてみた.その一つが「食」あるいは「性」といった人間の基本的な営みを通じて感染症を眺める試みである.また「狂牛病」によって一気に関心が高まったプリオン病についての第一人者による解説も本書の特色といえよう.
前巻の序で述べたように,このところ勢いを盛り返している感染症であるが,それに対するわれわれの備えは決して十分ではない.医学の抱える課題は多方面にわたるが,私たちは感染性疾患に対する態勢の立て直しこそ,現在最も緊急度の高い課題だと考えている.AIDSや大腸菌O157が脚光を浴びているが,実は問題ははるかに広くかつ深いのである.的確に実態を把握することの重要性は,いくら強調してもしすぎることはない.
この2冊は,歯科医師向けの雑誌『歯界展望』の連載がもとになっている.しかしでき上がったものは,歯科医師のみならず他の医療関係諸分野の方々のお役にも十分たつ内容を備えていると思われる.本書も前巻と併せて,気軽に読める最新の感染症読本として広範囲の読者に利用されるならば,編者の幸いこれにすぎるものはない.
1999年2月 中山宏明・多田 功・南嶋洋一
前巻の序で述べたように,このところ勢いを盛り返している感染症であるが,それに対するわれわれの備えは決して十分ではない.医学の抱える課題は多方面にわたるが,私たちは感染性疾患に対する態勢の立て直しこそ,現在最も緊急度の高い課題だと考えている.AIDSや大腸菌O157が脚光を浴びているが,実は問題ははるかに広くかつ深いのである.的確に実態を把握することの重要性は,いくら強調してもしすぎることはない.
この2冊は,歯科医師向けの雑誌『歯界展望』の連載がもとになっている.しかしでき上がったものは,歯科医師のみならず他の医療関係諸分野の方々のお役にも十分たつ内容を備えていると思われる.本書も前巻と併せて,気軽に読める最新の感染症読本として広範囲の読者に利用されるならば,編者の幸いこれにすぎるものはない.
1999年2月 中山宏明・多田 功・南嶋洋一
第一章 グルメ時代の落とし穴
獣肉由来の感染症
無農薬野菜・輸入野菜由来の感染症
魚介類由来の感染症
第二章 新・ヰタ・セクスアリス
STDとその周辺
AIDSとその周辺
第三章 熱帯の脅威
マラリア
赤痢アメーバ症
ウイルス性出血熱
アルボウイルス感染症
第四章 感染源は唾液
単純ヘルペス
サイトメガロウイルス感染症
ヒトヘルペスウイルス6・7による感染症
EBウイルス感染症
第五章 血液にご用心
ウイルス肝炎
HTLV-1感染症
第六章 風変わりな感染症
プリオン病
第七章 情報化時代と感染症
インターネット時代の感染症情報
第八章 口は災いのもと?
歯科感染症の行方
歯科診療における医原性感染を防ぐには
付章 稀用薬はどこに
入感染症に対する薬剤の入手法
獣肉由来の感染症
無農薬野菜・輸入野菜由来の感染症
魚介類由来の感染症
第二章 新・ヰタ・セクスアリス
STDとその周辺
AIDSとその周辺
第三章 熱帯の脅威
マラリア
赤痢アメーバ症
ウイルス性出血熱
アルボウイルス感染症
第四章 感染源は唾液
単純ヘルペス
サイトメガロウイルス感染症
ヒトヘルペスウイルス6・7による感染症
EBウイルス感染症
第五章 血液にご用心
ウイルス肝炎
HTLV-1感染症
第六章 風変わりな感染症
プリオン病
第七章 情報化時代と感染症
インターネット時代の感染症情報
第八章 口は災いのもと?
歯科感染症の行方
歯科診療における医原性感染を防ぐには
付章 稀用薬はどこに
入感染症に対する薬剤の入手法