やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第2版の発刊にあたって
 本書の初版は,2002年5月に日本超音波検査学会の監修のもとに発刊され,1万5000部を超えるご愛用を受け,好評裡のうちに約12年が経過しました.超音波検査に携わる多くのコメディカルや医師などの広く職種を超えた医療従事者の支持,共感をいただき,当学会としても超音波検査を広く普及させることができました.また,我々が目指す社会貢献の一環としても,少しでも役立つことができたことを大変喜ばしいことと感謝しております.
 近年,超音波装置および技術の進歩は目覚ましく,超音波画像がフルデジタル化になり,ハーモニック,コンパウンド技術なども加わり,得られる画像が大きく変化し,肝臓では深部減衰の少ない均質化した画像が得られるようになりました.質的診断を目的とした造影超音波検査も日常検査に取り入れられ,さらに超音波画像とCTやMRIで得られた画像とを同期させるフュージョンイメージなど,超音波検査の使われ方も多岐にわたってきております.また,診断基準やガイドラインなども目まぐるしく変化してきており,そのような背景のなか,読者から改訂の要望の声も聞かれるようになりました.当学会としても,時代の進歩に即するように改訂の必要性を考え,編者も再編し,改訂に全力をあげて取り組んできました.
 本書は平易で分かりやすいことを基本コンセプトとしているため,この第2版も初版の編集方針はそのまま踏襲することとしました.すなわち,新しい手法を取り入れながらも,超音波検査を行う方々のための実践的で,検査の手順やコツなどを容易に習得できるガイドブックであること.そして,この1冊で腹部領域をコンパクトに要約し検査を行う際に知っておかなければならない検査の進め方,装置の調整法などの技術的な面から解説するという編集方針になっております.引き続き,本書が超音波検査に携わる皆様方の日常検査に利用され役立つ書になることを心から願っております.
 終わりに,改訂にあたりその労をつくされた執筆者の皆様にお礼を申し上げるとともに,初版から引き続いて第2版の編集,発刊に際しご担当いただいている医歯薬出版(株)第一出版部取締役塗木誠治氏と,法野崇子氏に心から感謝の意を申し上げます.
 2014年6月
 一般社団法人 日本超音波検査学会理事長 南里和秀

第2版の序文
 2002年5月,日本超音波検査学会は「腹部超音波テキスト」を発刊した.当時は,超音波検査法が広く普及し始めた時代でもあった.多くの皆様から超音波検査を正しく適切に行うためにも,基本走査法や計測法および検査のコツなど,検査情報を多く盛り込んだ教科書の必要性が高まり発刊する運びとなった.今,発刊されてから12年が経過したが,超音波検査を行う方々の厚い信頼とご支持をいただけたことを大変嬉しく感謝している.しかし,臨床医学の発展は目覚ましく,また超音波診断装置の技術の進歩にもあわせるように,本書においても時代に即した記載が求められるようになってきた.
 超音波検査のもつ最大の特徴は,簡便性が高いこと,侵襲性がないこと,1回の検査で効率よく多臓器の情報が得られること,そしてスクリーニングから精密検査までの情報が得られることである.ただ,最近の検査の場では,さらなる検査情報の提供が求められるようになってきた.より小さな病変を発見すること,臨床に病変の程度を提供すること,初回の検査から血流情報を得ること,主病変のみならず背景病態までを観察すること,治療のための情報を提供することなどである.そのために,超音波検査の技術習得にもより具体的な変化が求められるようになっている.すなわち,走査力(病変を見逃さない),推察力(病態そして検査目的から考える),判読力(理屈と根拠から判読する能力),知識力(臨床医学の知識を得る),文書力(臨床側がわかる報告書の作成),経験力(経験そして技量)である.
 今回の改訂版では,基本的な骨組みは前版に準じながらも,これらの部分が養えるよう,腹部超音波検査のテキストとして必要な事項が豊富に収載されるようにした.同時に,感染対策,電気的な安全対策,患者への対応として患者の心理やコミュニケーションスキルなど,重要視される分野についても求められることを記載した.
 本書の発行に際して,お忙しいなかをご執筆いただいた皆様に心より感謝すると同時に,編集から発行そして多大なアドバイスをいただいた医歯薬出版(株)の皆様に心から感謝の意を申し上げる.
 本書が腹部超音波検査を志す者の中心的な書になることを心から願うものである.
 2014年6月
 関根智紀・南里和秀


第1版の発刊にあたって
 2002年5月,日本超音波検査学会は「心臓超音波テキスト」に引き続き「日超検腹部超音波テキスト」を発行した.超音波検査法は疾患の診断と病態の把握に有用であるが,その検査情報量は検者の知識と走査技術,さらに経験に左右されるといわれている.日本超音波検査学会では,このような問題にいち早く取り組み,超音波検査の基本走査法や計測法,さらに判読ポイントを中心に検査のコツやワンポイントアドバイスなどを多く盛り込んだ教科書の必要性を受けて腹部超音波テキストを作成した.いま,本テキストが発行されてから7年が経過したが,超音波検査を行う方々に厚い信頼とご支持をいただけていることを大変嬉しく感謝している.
 さて,超音波検査は超音波診断装置の小型化と高性能化によって,いまでは中央検査室のみならずベッドサイドに至るまで幅広く展開されている.これは,超音波検査のもつ最大の特徴である,簡便性が高いこと,患者への侵襲がないこと,1回の検査で効率よく多臓器の情報が得られることなどが寄与している.ただ,中央検査室で行う場合と異なり制約を受けることも多く,救急外来などでは緊迫したなかでの検査となり,検者の知識と技術および経験が問われる検査法にもなっている.さらに最近では,感染対策,電気的な安全対策,患者への対応として患者の心理やコミュニケーションスキルなど重要視される分野も加わってきた.今回,このような視点からベッドサイド検査について求められることを新たに記載した.
 本書は,これまでどおり超音波検査を行う臨床検査技師,診療放射線技師,看護師,その他腹部超音波検査を学ぼうとする医師などが検査を行う際に知っておかねばならない検査の進め方,装置の調整法,基本走査法,検査のコツなどが容易に習得できるようになっている.
 本書の発行に際して,お忙しい中をご執筆いただいた皆様に心より感謝すると同時に,編集から発行そして多大なアドバイスをいただいた医歯薬出版(株)の皆様に心から感謝の意を申し上げる.
 本書が超音波検査を志す者の中心的な書になることを心から願うものである.
 2009年9月
 日本超音波検査学会


第1版の序文
 「心臓超音波テキスト」に続き「腹部超音波テキスト」を刊行する運びとなった.計画から5年の歳月を要したが,この刊行本2冊は我々技師が,超音波検査を行う上での検査の進め方,操作法を簡潔にまとめ,また何か技術的なことで困った場合に開けば必ず役立つテキストに仕上げることができたのではないかと自負している.本邦で超音波検査が検査室で行われるようになって30数年経つだろうか,当時は水浸法によるBモード断層法が行われていたように記憶する.胆石や腎結石の検出に,また乳腺腫瘤の悪性度の同定に利用されていた.数年後,コンタクトコンパウンドスキャン方式の装置が開発されると即座にそれらが主流となった.従来の機械式スキャンではなく,自らの手でプローブを持ち体表面をなぞるようにスキャンして胆石などを検出する方法である.患者の呼吸調節,スキャン速度,タイミング,機器条件等を上手く調整しないと胆石を捉えることができない,まさにこれぞエコーテクニックの真髄であったが,それらを熟達するのが魅力であった.現在のリアルタイム断層装置で育った方達にとっては,想像を絶する世界であろう.その後,スキャンコンバータ方式の画像蓄積型モニターの出現により,操作・記録がきわめて簡便となり,瞬く間に腹部エコー検査が日本全土の病院に広がったことを記憶している.
 その当時から,本学会の前身である日本超音波検査技術研究会の創始者,北里大学病院古木量一郎先生はこの分野での先駆者であり,我々技師の指導者であった.古木先生や他の諸先輩方のご努力により超音波検査が技師の手で行えるように関係学会を奔走され,技師が主体である本学会の礎を築かれた.現在では超音波検査が医師から技師の手に委ねられ,超音波検査士としての資格が急速に拡がりをみせたことは周知のことである.
 1974年に本会が発足し,今年でちょうど28年目を迎えようとしている.歳でいえばまさに働き盛りのエネルギッシュな年齢である.本会は今まさに盛会となり,会員数は8000名を越えた.そんな熱き同胞達の声に押され,また支えられながら本書が誕生した.「心臓超音波テキスト」でも申し上げたが,これから腹部エコーを学ばれる会員,あるいはすでに実際に検査を実施されている会員の方たちに少しでも役立ってもらえるように,撮り方・考え方を中心とした事柄をできるだけわかりやすく,またかゆいところに手の届くところまで執筆していただけるように依頼した.新進気鋭の先生方からこの道のオーソリティの先生方まで幅広く選択し,本学会で実施している超音波検査講習会などで講演していただいた内容を,またハンズオンセミナーで実施していただいたテクニックの極意をも記述していただいたつもりである.
 本書が,腹部超音波検査の技術テキストとして会員の皆様方に少しでもお役に立てば幸いである.また,エコー検査が本会とともに,今後さらに発展・普及していくことを執筆者一同,心から願うものである.
 平成14年3月
 書籍編集委員長 増田 喜一
 執筆者一覧
 第2版の発刊にあたって
 第2版の序文
 第1版の発刊にあたって
 第1版の序文

第1章 腹部超音波検査の進め方
 I 超音波検査の基本
  1.超音波検査の特徴
   1)超音波検査で大切なこと
   2)超音波検査と他検査との対比
   3)超音波検査の特徴と目的
  2.超音波検査の習得
   1)超音波検査に必要な知識
   2)初心者にありがちな調整の未熟さ
   3)検査のピットフォール
  3.超音波検査の実際
   1)超音波検査の流れ
   2)前処置と検査の準備
   3)検査の体位
   4)呼吸法の工夫
   5)プローブの走査法
  4.画像の表示法
  5.装置の取り扱い
   1)使用目的に応じた超音波装置の選択
   2)装置の調整
  6.アーチファクト
   1)多重反射
   2)サイドローブ
   3)鏡像
   4)レンズ効果
   5)断面像の厚み
   6)音響陰影
   7)音響増強
   8)外側陰影
 II 解剖学
  1.肝臓
   1)肝葉の境界
   2)肝の固定
   3)肝静脈
   4)肝内門脈
   5)肝の区域分類
  2.胆嚢・胆管
   1)胆嚢
   2)胆管
  3.門脈系
   1)門脈系
   2)肝外門脈系
  4.脾臓
   1)脾臓
  5.膵臓
   1)膵臓
   2)隣接する臓器
   3)隣接する脈管
   4)膵管
   5)膵の発生における腹側膵と背側膵
  6.腎臓
   1)腎臓
   2)脈管
   3)隣接する臓器
  7.副腎
   1)副腎
   2)隣接する臓器
  8.消化管
   1)頸部食道
   2)胃
   3)胃壁の構造
   4)胃に隣接する臓器
   5)十二指腸
   6)小腸
   7)回盲部
   8)虫垂
   9)結腸
   10)直腸
 III 基本走査法
  1.腹部の基本走査法
   1)走査の手順
   2)肝臓を主体に
   3)胆嚢と胆管を主体に
   4)脾臓を主体に
   5)膵臓を主体に
   6)腎臓を主体に
  2.消化管の基本走査法
   1)走査の手順
   2)上部消化管
   3)下部消化管
 IV ベッドサイド検査
  1.ベッドサイド検査とは
   1)ベッドサイド検査の特徴
   2)ベッドサイド検査の適応
  2.ベッドサイド検査の進め方
   1)検査を始める前に
   2)通常時における検査の進め方
   3)救急外来やICUにおける検査の進め方
   4)検査の終了
  3.ベッドサイド検査の注意点
   1)患者の検査体位
   2)患者の病態把握
   3)感染への安全対策
   4)電気的な安全対策
   5)コミュニケーションスキル
 V 超音波ドプラ法
  1.ドプラ法
   1)ドプラ効果とは
   2)ドプラの公式と角度補正
   3)ドプラ法の注意点
   4)パワー表示と速度表示
  2.ドプラ装置の調整法
   1)ドプラ検査時の画面表示
   2)カラードプラの設定
   3)PIとRI
  3.ドプラ法とアーチファクト
   1)鏡像によるアーチファクト
   2)Twinkingアーチファクト
   3)腹水や尿線でみられるカラー表示
   4)スライス幅でみられるカラー表示
  4.ドプラ法の活用画面
第2章 病状からみた超音波検査
 I 急性腹症の超音波検査
  1.急性腹症
  2.急性腹症における確認事項
   1)腹痛
   2)問診
   3)視診
   4)触診
   5)検査値所見
   6)至急検査の報告体制
 II 臓器別の救急疾患
  1.肝臓の救急疾患
   1)肝障害
   2)肝腫瘍破裂
   3)嚢胞内出血
   4)肝膿瘍
   5)肝炎
   6)薬剤性肝障害
  2.胆嚢・胆道の救急疾患
   1)急性胆嚢炎
   2)無石胆嚢炎
   3)気腫性胆嚢炎
   4)胆嚢捻転症
   5)総胆管結石
   6)胆管炎
  3.膵臓の救急疾患
   1)急性膵炎
   2)グルーブ膵炎
   3)膵胆管合流部異常
   4)自己免疫性膵炎
   5)充実性偽乳頭状腫瘍
   6)神経内分泌腫瘍
   7)膵癌
  4.脾臓の救急疾患
   1)脾腫
   2)脾梗塞
  5.泌尿器科の救急疾患
   1)腎血腫
   2)膀胱憩室
   3)膀胱損傷
   4)膀胱炎
  6.産婦人科の救急疾患
   1)卵巣出血,排卵痛,黄体嚢胞破裂
   2)子宮外妊娠
   3)卵巣嚢腫茎捻転
   4)子宮腺筋症,子宮内膜症
   5)子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢腫)
   6)子宮瘤膿腫,膿瘍
   7)類皮嚢胞腫(皮様嚢腫)
   8)卵管炎
   9)その他
  7.腹部血管の救急疾患
   1)上腸間膜動脈閉塞症,門脈気腫症
   2)腹部大動脈瘤
   3)大動脈解離
   4)動脈瘤様疾患
   5)血栓症,塞栓症
  8.消化管の救急疾患
   1)虫垂炎
   2)憩室炎
   3)腸閉塞(イレウス)
   4)胃切除後輸入脚症候群
   5)消化管穿孔
   6)腸重積
   7)ヘルニア
 III 発熱を呈する救急疾患
   1)肝膿瘍
   2)Fitz-Hugh-Curtis症候群
   3)胆管炎
   4)胆汁腫
   5)手術部位感染
   6)腎盃腎炎
   7)後腹膜領域の炎症と液体貯留
 IV 黄疸を呈する救急疾患
   1)ビリルビン代謝
   2)黄疸の原因病態
   3)黄疸の分類
   4)超音波所見から考える黄疸
   5)減黄処置
   6)症状から考える黄疸
   7)尿や便検査から考える黄疸
 V 血尿を呈する救急疾患
   1)血尿の原因
   2)超音波検査の進め方
   3)血尿をきたす主な尿路系悪性腫瘍
   4)血尿をきたす血管性腎病変
   5)血尿をきたすその他の病変
 VI 腹部膨満を呈する救急疾患
   1)腹水
   2)胸水,心嚢液
   3)腹膜偽粘液腫
   4)Meigs症候群
   5)大網ケーキ
   6)normal-sized ovary carcinoma syndrome
   7)シュニッツラー転移
第3章 各臓器別における超音波検査の進め方
 A. 肝臓
  I 肝臓の検査ポイント
   1.肝臓(実質評価)の検査ポイント
    1)肝サイズ
    2)肝縁
    3)表面
    4)実質エコーレベル
    5)実質エコー
    6)肝内脈管
    7)肝外所見
   2.肝腫瘤の検査ポイント
    1)形状
    2)内部エコー
    3)境界
    4)辺縁
    5)後方エコー
    6)外側陰影
    7)腫瘤と肝内脈管との関係
    8)びまん性肝疾患の有無
  II チェックポイント
  III 各論
   1.急性肝炎
   2.劇症肝炎
   3.慢性肝炎
   4.アルコール性肝障害
   5.脂肪肝
   6.非アルコール性脂肪肝炎
   7.Wilson病
   8.肝ヘモクロマトーシス
   9. 肝アミロイドーシス
   10. 肝ポルフィリン症
   11. 自己免疫性肝炎
   12. 原発性胆汁性肝硬変
   13. 肝硬変
   14. 馬鈴薯肝
   15. 日本住血吸虫症
   16. 肝エキノコックス症
   17. 肝膿瘍
   18. 肝嚢胞
   19. von Meyenburg's complex
   20. 肝内石灰化
   21. 肝血管腫
   22. 肝血管筋脂肪腫
   23. 肝結核腫
   24. 肝細胞腺腫
   25. 限局性結節性過形成
   26. 肝細胞癌
   27. 肝内胆管癌(胆管細胞癌)
   28. 転移性肝腫瘍
   29. 肝芽腫
   30. 肝損傷
   31. 門脈ガス血症
   32. 門脈圧亢進症
   33. 特発性門脈圧亢進症
   34. 門脈血栓症
   35. 門脈海綿状変形
   36. 肝内門脈-肝静脈短絡
   37. うっ血肝
   38. Budd-Chiari症候群
 B. 脾臓
  I 脾臓の検査ポイント
    1)脾サイズ
    2)形状
    3)実質エコー
    4)脾内脈管
  II チェックポイント
  III 各論
   1.脾腫
   2.副脾
   3.脾嚢胞
   4.脾リンパ管腫
   5.脾血管腫
   6.脾サルコイドーシス
   7.脾膿瘍
   8.脾内石灰化
   9. Gamna-Gandy結節
   10. 脾の悪性リンパ腫
   11. 転移性脾腫瘍
   12. 脾梗塞
   13. 脾損傷
   14. 脾動脈瘤
 C. 胆嚢
  I 胆嚢の正常像と異常像
   1.位置
    1)正常
    2)異常
   2.形状
    1)正常
    2)異常
   3.大きさ
    1)正常
    2)異常
   4.壁
    1)正常
    2)異常
   5.内部
    1)正常
    2)異常
   6.周囲
    1)正常
    2)異常
  II 胆嚢癌と鑑別を要する胆嚢病変の診断ポイント
  III 胆嚢の各種疾患
   1.胆嚢癌
   2.胆嚢腺筋腫症
   3.胆嚢結石
   4.コレステロールポリープ
   5.急性胆嚢炎
   6.気腫性胆嚢炎
   7.胆嚢捻転症
   8.慢性胆嚢炎
   9. 陶器様胆嚢
   10. 黄色肉芽腫性胆嚢炎
  IV 胆管の正常像と異常像
   1.胆管の位置
   2.胆管径
   3.胆管壁
   4.胆管内腔
  V 胆管閉塞部位の診断ポイント
  VI 胆管の各種疾患
   1.胆管癌
   2.総胆管結石症
   3.肝内結石症
   4.胆道気腫
   5.先天性胆道拡張症
   6.原発性硬化性胆管炎
 D. 膵臓
  I 膵臓の正常像と異常像
   1.正常像
    1)形状(形態,大きさ)
    2) 内部エコー(エコーレベル,エコーパターン)
    3)膵管
   2.膵の異常像
    1)形状(形態,大きさ)
    2)内部エコー(エコーレベル,エコーパターン)
    3)膵管
  II アーチファクト
   1.音響陰影
   2.多重反射
  III チェックポイント
  IV ドプラ検査のアプローチ
   1.腫瘍の質的診断におけるドプラ法
   2.膵周囲血管の観察におけるドプラ法
    1)膵腫瘍(特に膵癌)検出時
    2)膵炎症性疾患におけるドプラ法
  V 腫瘤性病変診断のポイント
  VI 各種疾患
   1.急性膵炎
   2.慢性膵炎
   3.腫瘤形成性膵炎
   4.自己免疫性膵炎
   5.真性嚢胞
   6.仮性嚢胞
   7.漿液性嚢胞腺腫・腺癌
   8.粘液性嚢胞腺腫・腺癌
   9. 膵管内腫瘍
   10. 浸潤性膵管癌(管状腺癌)
   11. 膵神経内分泌腫瘍
   12. solid-pseudopapillary neoplasm
   13. 腺房細胞腫瘍
   14. 転移性膵腫瘍
 E. 腎臓・副腎
 E-I.腎臓
  I 正常像
    1)位置
    2)大きさ
    3)形状
    4)実質
    5)腎洞部
  II 異常像
    1)位置と発生異常
    2)大きさ
    3)形状
    4)実質
    5)腎洞部
  III チェックポイント
   1.異常所見の有無
   2.各種疾患と腎形態の関係
   3.ドプラ検査のアプローチ
    1)腫瘍と非腫瘤性病変の鑑別
    2)血管や拡張腎盂の同定
    3)腎内血流動態の評価(機能評価)
  IV 正常変異
   1.腫瘍との鑑別
    1)ベルタン柱,ひとこぶらくだのこぶ
   2.腎奇形
    1)重複腎盂尿管
    2)馬蹄腎
    3)腎外腎盂
  V 各種疾患
   1.単純性腎嚢胞
   2.傍腎盂嚢胞
   3.多発性嚢胞腎
   4.海綿腎
   5.痛風腎
   6.水腎症
   7.腎結石
   8.腎血管筋脂肪腫
   9. 腎細胞癌
   10. 腎盂癌
   11. 腎梗塞
   12. 急性腎障害
   13. 慢性腎不全
   14. 後天性嚢胞性腎疾患
   15. 移植腎
   16. 腎損傷
   17. 腎動脈狭窄症
 E-II.副腎
  I 正常像
    1)大きさ
    2)形状
    3)実質
  II 異常像
    1)形状
    2)実質
  III 副腎の走査法
  IV 各種疾患
   1.副腎腺腫
   2.褐色細胞腫
   3.骨髄脂肪腫
   4.副腎皮質癌
   5.転移性副腎腫瘍
 F. 消化管
  I 消化管の正常像と異常像
   1.正常像
    1)胃壁の超音波像
    2)小腸の超音波像
    3)大腸壁の超音波像
    4)虫垂の超音波像
   2.異常像
    1)壁肥厚
    2)内腔の拡張
    3)突出像
    4)特殊像
    5)その他
    6)消化管周囲の異常
  II チェックポイント
   1.消化管疾患の診かたの心得
  III 消化管超音波診断の進め方
  IV 腫瘍性疾患診断のポイント
  V 炎症性疾患診断のポイント
   1.食道,胃・十二指腸
   2.小腸,大腸
  VI 各種疾患
   1.食道裂孔ヘルニア
   2.食道癌
   3.消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)
   4.急性胃粘膜病変
   5.胃癌
   6.胃悪性リンパ腫
   7.胃粘膜下腫瘍
   8.イレウス
   9. 潰瘍性大腸炎
   10. クローン病
   11. 腸管ベーチェット病
   12. 虚血性大腸炎
   13. 大腸憩室炎
   14. 感染性腸炎
    1)腸炎ビブリオ腸炎
    2)サルモネラ腸炎
    3)キャンピロバクター腸炎
    4)腸チフス
    5)O-157 腸炎
   15. 薬剤起因性大腸炎
    1)急性出血性大腸炎(AHC)
    2)偽膜性大腸炎(PMC)
    3)MRSA腸炎
   16. 虫垂炎
   17. 大腸癌
   18. 小腸リンパ腫
   19. 転移性小腸腫瘍
   20. 腸重積症
   21. 肥厚性幽門狭窄症
第4章 造影超音波検査の進め方
 I 原理
 II 撮影モード
   1)ハーモニックイメージ
   2)位相変調法と振幅変調法
   3)フレームレート
 III 検査の実際
 IV 検査のプロトコール
 V 注意点
 VI 腫瘍の鑑別と各種疾患
  1.低分化型肝細胞癌
  2.中分化型肝細胞癌
  3.高分化型肝細胞癌
  4.胆管細胞癌
  5.転移性肝腫瘍(乏血性)
  6.転移性肝腫瘍(多血性)
  7.限局性結節性過形成(FNH)
  8.肝細胞腺腫
  9. 肝血管腫
  10. 造影前に指摘できない肝細胞癌再発
  11. 門脈腫瘍栓

 索引

 ひとくちメモ
  ・急性肝炎
  ・慢性肝炎
  ・肝炎ウイルス
  ・flag sign
  ・脂肪肝の程度判定
  ・脂肪肝での腫瘤描出
  ・非門脈性静脈還流による肝脂肪沈着への影響
  ・慢性肝炎や肝硬変症にみられる結節
  ・肝癌の血管侵襲評価
  ・門脈ガスと胆道気腫の鑑別
  ・うっ血肝の画像記録
  ・胆嚢周囲の脂肪織と胆嚢壁肥厚の鑑別
  ・胆泥を充満した胆嚢癌での描出テクニック
  ・胆嚢腺筋腫症の分節型に類似した胆嚢癌
  ・小結石の体位変換による移動性
  ・胆嚢ポリープの評価
  ・胆嚢管に嵌頓した結石
  ・食事摂取後の胆嚢
  ・胆管系の計測方法
  ・総胆管に隣接する腸管ガスの影響
  ・肝管にみられる結石
  ・肝管ステント
  ・計測値よりもバランス
  ・膵実質のやわらかさチェック
  ・膵鉤部の限局性低エコー(腹側膵)の存在
  ・拡張した膵管との鑑別が必要
  ・膵尾部を描出するには
  ・膵管狭細像
  ・嚢胞性腫瘤の判別
  ・随伴性膵炎による膵萎縮
  ・高エコーレベルの膵癌
  ・単純性腎嚢胞多発例との鑑別
  ・水腎症と尿充満法
  ・腎結石と鑑別する高エコー像
  ・腎細胞癌と腎血管筋脂肪腫との鑑別ポイント
  ・腎盂癌と腎細胞癌の鑑別
  ・末期腎不全となった糖尿病性腎症
  ・移植腎における観察のポイント
  ・副腎腫瘍と他臓器腫瘍の鑑別
  ・多重反射
  ・より良好な画像を得るためのひと工夫
  ・消化管超音波診断のすすめ方
  ・造影超音波検査に関連する事項