はじめに
薬の情報を患者本人や家族に積極的に伝えることが,日常の医療の中で珍しくなくなったのは1990年代になってからであろうか.
・説明の糸口=『薬の使い方と説明』
「説明」に重点をおいた薬の本である『薬の使い方と説明』(医歯薬出版,1997年刊)の企画の際は,「医師が診察室で薬を服用する理由を患者に話しておかないと,保険薬局では医師の処方の意図を推測することになる.それは患者にとって好ましいことではないはずだ」という思いがあった.そして,発刊は「説明」に戸惑っていた医師と薬剤師に歓迎された.
説明内容を詳細に記したわけではないが,話の糸口となる会話を具体的に示したことが受け入れられた一つの理由であった.薬の本でありながら,まず薬を使わない方法はないか考え,そのうえで処方を考えるという思想が行間にあって面白いというご意見もいただいた.同時に,もう少し処方の理由を説明できる本がほしいという声も寄せられた.
・処方の理由や根拠
それから10年,説明をして患者の納得・同意を得ることをインフォームド・コンセントなどと改めて強調しなくとも,医療現場では説明することは当然のこととなりつつある.
薬の処方についても同様で,説明の際には処方の理由や根拠が求められはじめた.その手段として用いられてきた一つが薬物動態である.臨床的にどのぐらい利用されていくか,まだ進行形ではあるが,腎機能低下患者への投与量調整が実施され,薬の併用による有害作用の根拠が示されるようになってきた.
EBMもまた説明時に有力なツールになると期待されている.薬を技術レベルという視点でみると,疾患の原因を叩く本質的なレベルの薬は今のところ少ない.むろん,本質的なレベルであっても耐性などを考えると安易に使用すべきでないという側面もある.本質的なレベル以外の薬を使う場合は,より根拠を明確にする必要があるが,その際にEBMの方法論が必要というのだ.患者の問題設定の場面での選択肢,エンドポイントをどう取るかの選択肢など,考える過程でのいくつかの選択肢のどれを選ぶかで結果に幅がでるのは当然である.ただ,なぜそれを選んだか,選択の過程を明確にすることは技術の適応という視点では好ましいのは間違いない.
その他,国内外で実施された薬剤の大規模な臨床試験結果が公表され,各疾患のガイドラインが次々に作成,変更されていることなども処方の説明内容に影響を及ぼしている.
・日々の業務の経験から
こうした情報の一つひとつを現場の薬剤師たちが把握することは簡単ではない.あふれる情報の中から何を取り出すか,取捨選択には科学論や技術論の介在が必要なのであろうが,そういうだけでは解決にはなっていかないもどかしさがある.
「なぜ,この処方なのであろうか.なぜ,その薬を使わないほうがよいのか」という疑問に根拠をもって多少なりとも答えられるコンパクトな本がほしいと考えたが,簡単なことではなかった.何か方法はないかと試行錯誤し,たどりついた結論は,これまでの経験や日々の業務の中で,自分たちが根拠を知りたいと考えた内容をピックアップしていくというやり方である.
・長期にわたって薬を服用する疾患
対象疾患は長期にわたって薬を服用する中から選んだ.「生活習慣病」という言葉が定着してきたこともあり,生活習慣病を対象にとも考えた.ただ,遺伝的要因が関係している疾患もあり,生活を規則的・健康的にしたくともできない労働条件や暮らしや環境にいる患者の姿を日頃,身近にみている現実を考えると,本人の責任というニュアンスの強い生活習慣という表現を全面的に肯定はできないという意見がだされた.薬を使う前に生活習慣を見直してほしいという思いは強いが,個人的な責任に転嫁する考えには与しない.
そこで長期間にわたって薬を服用する疾患をイメージした.それらの患者は,その経過中に他の慢性疾患を併せもつ可能性もあり,また,その間に感冒などの急性疾患に罹患することもある.そのときに常用している薬と併せ飲むのに,何を選べばよいのか,また注意すべき薬は何かという視角から構成を考えていった.
・情報を何から求めるか
根拠を記すことにこだわって作業を始め,当初はインターネットの積極的・全面的な利用を試みたが頓挫した.結局,実際に情報を集める段階になると『日本医薬品集』に多くを頼らざるをえない現実に直面した.添付文書が併用禁忌,併用注意情報を充実させていることもその一つの理由だが,併用薬について記載してある,比較的手に入りやすい本が少ないのも現実ではないだろうか.
添付文書の内容は不十分だという声もでてきている.しかし,現場の薬剤師は添付文書に頼らざるをえない場合も多く,添付文書は裁判でも重要視されている.その事実を考えると,限界を明確にしたうえで,使いやすく,充実した内容がますます要求されているといえよう.
・本書を使うにあたって
本書は体系的な処方集ではない.また処方や薬剤に関するあらゆる注意(禁忌なども含めて)を網羅しているわけでもない.個々の薬に記してある注意事項や併用時の注意は当然のことだが必ず発現するというものでもない.しかし,処方について何か疑問をもったり,服用患者から新たな症状を訴えられたとき,たとえば薬物動態という視点から考える参考に少しでもなればと願っている.
処方集ではないこともあり,薬剤名は一般名を基準に商品名は付記するという形をとった.処方箋形式が変更になり(2006年4月),ジェネリック医薬品が広がりをみせている.ジェネリックの利用自体に異論はないが,今後は一般名の普及・定着が重要と考えている.たとえばWHOがすすめる医薬品の適正使用を調べるとき,また外国のガイドラインを調べるとき,外国の副作用情報を集めるときなど,いずれも一般名が必要になる.今では誰もがインターネットで世界中の情報を検索できる時代である.一般名を定着させることが医薬品の安全性向上の点では有意義,大切ではなかろうか.
本書では随所にカコミを掲載しているが,何をカコミにしたか明確な基準はない.本文には入れにくいものや,まだ評価は定まっていなくとも“推奨されている“ことや“報告されている”内容の興味深いものを対象にしている.
本書の趣旨をご理解いただき,その点では初めての薬や疑問をもったときは必ず添付文書などで確認することをお願いしたい.
積極的なご意見をいただければ幸いである.
2007年1月10日
病院・保険薬局の薬剤師ワーキング・グループを代表して
小坂富美子
薬の情報を患者本人や家族に積極的に伝えることが,日常の医療の中で珍しくなくなったのは1990年代になってからであろうか.
・説明の糸口=『薬の使い方と説明』
「説明」に重点をおいた薬の本である『薬の使い方と説明』(医歯薬出版,1997年刊)の企画の際は,「医師が診察室で薬を服用する理由を患者に話しておかないと,保険薬局では医師の処方の意図を推測することになる.それは患者にとって好ましいことではないはずだ」という思いがあった.そして,発刊は「説明」に戸惑っていた医師と薬剤師に歓迎された.
説明内容を詳細に記したわけではないが,話の糸口となる会話を具体的に示したことが受け入れられた一つの理由であった.薬の本でありながら,まず薬を使わない方法はないか考え,そのうえで処方を考えるという思想が行間にあって面白いというご意見もいただいた.同時に,もう少し処方の理由を説明できる本がほしいという声も寄せられた.
・処方の理由や根拠
それから10年,説明をして患者の納得・同意を得ることをインフォームド・コンセントなどと改めて強調しなくとも,医療現場では説明することは当然のこととなりつつある.
薬の処方についても同様で,説明の際には処方の理由や根拠が求められはじめた.その手段として用いられてきた一つが薬物動態である.臨床的にどのぐらい利用されていくか,まだ進行形ではあるが,腎機能低下患者への投与量調整が実施され,薬の併用による有害作用の根拠が示されるようになってきた.
EBMもまた説明時に有力なツールになると期待されている.薬を技術レベルという視点でみると,疾患の原因を叩く本質的なレベルの薬は今のところ少ない.むろん,本質的なレベルであっても耐性などを考えると安易に使用すべきでないという側面もある.本質的なレベル以外の薬を使う場合は,より根拠を明確にする必要があるが,その際にEBMの方法論が必要というのだ.患者の問題設定の場面での選択肢,エンドポイントをどう取るかの選択肢など,考える過程でのいくつかの選択肢のどれを選ぶかで結果に幅がでるのは当然である.ただ,なぜそれを選んだか,選択の過程を明確にすることは技術の適応という視点では好ましいのは間違いない.
その他,国内外で実施された薬剤の大規模な臨床試験結果が公表され,各疾患のガイドラインが次々に作成,変更されていることなども処方の説明内容に影響を及ぼしている.
・日々の業務の経験から
こうした情報の一つひとつを現場の薬剤師たちが把握することは簡単ではない.あふれる情報の中から何を取り出すか,取捨選択には科学論や技術論の介在が必要なのであろうが,そういうだけでは解決にはなっていかないもどかしさがある.
「なぜ,この処方なのであろうか.なぜ,その薬を使わないほうがよいのか」という疑問に根拠をもって多少なりとも答えられるコンパクトな本がほしいと考えたが,簡単なことではなかった.何か方法はないかと試行錯誤し,たどりついた結論は,これまでの経験や日々の業務の中で,自分たちが根拠を知りたいと考えた内容をピックアップしていくというやり方である.
・長期にわたって薬を服用する疾患
対象疾患は長期にわたって薬を服用する中から選んだ.「生活習慣病」という言葉が定着してきたこともあり,生活習慣病を対象にとも考えた.ただ,遺伝的要因が関係している疾患もあり,生活を規則的・健康的にしたくともできない労働条件や暮らしや環境にいる患者の姿を日頃,身近にみている現実を考えると,本人の責任というニュアンスの強い生活習慣という表現を全面的に肯定はできないという意見がだされた.薬を使う前に生活習慣を見直してほしいという思いは強いが,個人的な責任に転嫁する考えには与しない.
そこで長期間にわたって薬を服用する疾患をイメージした.それらの患者は,その経過中に他の慢性疾患を併せもつ可能性もあり,また,その間に感冒などの急性疾患に罹患することもある.そのときに常用している薬と併せ飲むのに,何を選べばよいのか,また注意すべき薬は何かという視角から構成を考えていった.
・情報を何から求めるか
根拠を記すことにこだわって作業を始め,当初はインターネットの積極的・全面的な利用を試みたが頓挫した.結局,実際に情報を集める段階になると『日本医薬品集』に多くを頼らざるをえない現実に直面した.添付文書が併用禁忌,併用注意情報を充実させていることもその一つの理由だが,併用薬について記載してある,比較的手に入りやすい本が少ないのも現実ではないだろうか.
添付文書の内容は不十分だという声もでてきている.しかし,現場の薬剤師は添付文書に頼らざるをえない場合も多く,添付文書は裁判でも重要視されている.その事実を考えると,限界を明確にしたうえで,使いやすく,充実した内容がますます要求されているといえよう.
・本書を使うにあたって
本書は体系的な処方集ではない.また処方や薬剤に関するあらゆる注意(禁忌なども含めて)を網羅しているわけでもない.個々の薬に記してある注意事項や併用時の注意は当然のことだが必ず発現するというものでもない.しかし,処方について何か疑問をもったり,服用患者から新たな症状を訴えられたとき,たとえば薬物動態という視点から考える参考に少しでもなればと願っている.
処方集ではないこともあり,薬剤名は一般名を基準に商品名は付記するという形をとった.処方箋形式が変更になり(2006年4月),ジェネリック医薬品が広がりをみせている.ジェネリックの利用自体に異論はないが,今後は一般名の普及・定着が重要と考えている.たとえばWHOがすすめる医薬品の適正使用を調べるとき,また外国のガイドラインを調べるとき,外国の副作用情報を集めるときなど,いずれも一般名が必要になる.今では誰もがインターネットで世界中の情報を検索できる時代である.一般名を定着させることが医薬品の安全性向上の点では有意義,大切ではなかろうか.
本書では随所にカコミを掲載しているが,何をカコミにしたか明確な基準はない.本文には入れにくいものや,まだ評価は定まっていなくとも“推奨されている“ことや“報告されている”内容の興味深いものを対象にしている.
本書の趣旨をご理解いただき,その点では初めての薬や疑問をもったときは必ず添付文書などで確認することをお願いしたい.
積極的なご意見をいただければ幸いである.
2007年1月10日
病院・保険薬局の薬剤師ワーキング・グループを代表して
小坂富美子
薬物動態のパラメーターについて
I.薬物動態のプロセス
II.薬物動態に関係するパラメーターなど
III.薬物動態と腎機能
気管支喘息 bronchial asthma
I.気管支喘息とは
II.治療について
1 治療の目標とアプローチ
2 気管支喘息の症状増悪因子
3 薬剤の種類と特徴
4 薬物療法の段階的アプローチ
5 慢性疾患のとき
6 急性疾患のとき
III.小児に対する喘息治療
禁煙補助療法(ニコチン代替療法)
肺気腫および慢性気管支炎 pulmonary emphysema and chronic bronchitis
I.肺気腫および慢性気管支炎とは
II.治療について
1 基本的な考え方
2 重症度別治療と薬剤
3 去痰剤
4 抗生剤
5 ワクチン
肺結核 pulmonary tuberculosis
I.肺結核とは
II.治療について
1 薬剤の種類と特徴
2 標準投与方法(連日投与法)
3 慢性肝障害をもつ患者に対する化学療法
4 腎不全患者に対する化学療法
5 その他の投与方法
高血圧 hypertension
I.高血圧とは
II.病型と血圧の分類
III.治療について
1 生活改善による治療
2 薬物による治療
狭心症 angina pectoris
I.狭心症とは
II.治療について
1 危険因子に対して
2 薬物治療
不整脈 arrhythmia
I.不整脈とは
II.病型分類
III.治療について
1 非薬物治療
2 薬物治療
3 疾患(タイプ)別治療
心不全 heart failure
I.心不全とは
1 発症原因
2 病期分類
II.治療について
1 初期治療
2 薬物治療
消化性潰瘍 peptic ulcer(胃潰瘍 gastric ulcer・十二指腸潰瘍 duodenal ulcer)
I.消化性潰瘍とは
II.治療について
1 基本的な考え方
2 薬物療法の実際
慢性胃炎 chronic gastritis
I.慢性胃炎とは
1 表層性胃炎(初期段階)
2 萎縮性胃炎(atrophic gastritis)
II.治療について
過敏性腸症候群 irritable bowel syndrome
I.過敏性腸症候群(IBS)とは
II.治療について
1 基本的なこと
2 薬物療法
慢性肝炎 chronic hepatitis
I.慢性肝炎とは
II.治療(C型)について
1 インターフェロン(ウイルスの排除)
2 その他の薬物療法
鉄欠乏性貧血 iron deficiency anemia
I.貧血とは
II.治療について
III.ビタミンB12・葉酸欠乏による貧血
1 ビタミンB12欠乏
2 葉酸欠乏
糖尿病 diabetes mellitus(DM)
I.糖尿病とは
II.検査と判定基準
1 糖尿病の判定と検査
2 血液検査を繰り返さなくても糖尿病と診断できる場合
3 血糖コントロールの指標と評価
III.治療について
1 生活改善による治療
2 薬物(経口剤)による治療
3 インスリン製剤による治療
4 糖尿病の合併症に対する治療
5 他の基礎疾患がある場合の処方
甲状腺機能障害 thyroid disorder
I.甲状腺機能障害と甲状腺ホルモン
II.甲状腺機能亢進症 hyperthyroidism(thyrotoxicosis)
1 Graves病(別名Basedow病)とは
2 薬物療法
III.甲状腺機能低下症hypothyroidism
1 甲状腺機能低下症とは
2 薬物療法
高脂血症 hyperlipidemia
I.高脂血症とは
II.治療について
1 治療の目的と食生活の改善
2 薬物療法
高尿酸血症 hyperuricemia
I.高尿酸血症とは
II.治療について
1 生活習慣の改善─食事療法
2 薬物療法
3 合併症があるとき
慢性腎不全 chronic renal failure
I.慢性腎不全とは
II.治療について
1 食事療法・生活指導
2 薬物療法
III.腎不全時の併用剤
IV.透析療法
1 薬物投与時の注意点
2 低血圧について
ネフローゼ症候群 nephrotic syndrome
下部尿路症状 lower urinary tract symtoms(LUTS)
I.下部尿路症状とは
II.頻尿
1 薬物療法
III.尿失禁 urinary incontinence
1 尿失禁とは
2 尿失禁のタイプ
3 尿失禁や排尿困難・尿閉の発症や悪化の原因となる薬物
IV.前立腺肥大症 benign prostatic hyperplasia
1 前立腺肥大とは
2 国際前立腺症状スコア(I-PSS)
3 治療について
関節リウマチ rheumatoid arthritis(RA)
I.関節リウマチとは
II.薬物療法について
1 治療薬剤
2 薬物治療
骨粗鬆症 osteoporosis
I.骨粗鬆症とは
II.治療について
1 食事療法
2 薬物療法
不眠と催眠剤
索引
I.薬物動態のプロセス
II.薬物動態に関係するパラメーターなど
III.薬物動態と腎機能
気管支喘息 bronchial asthma
I.気管支喘息とは
II.治療について
1 治療の目標とアプローチ
2 気管支喘息の症状増悪因子
3 薬剤の種類と特徴
4 薬物療法の段階的アプローチ
5 慢性疾患のとき
6 急性疾患のとき
III.小児に対する喘息治療
禁煙補助療法(ニコチン代替療法)
肺気腫および慢性気管支炎 pulmonary emphysema and chronic bronchitis
I.肺気腫および慢性気管支炎とは
II.治療について
1 基本的な考え方
2 重症度別治療と薬剤
3 去痰剤
4 抗生剤
5 ワクチン
肺結核 pulmonary tuberculosis
I.肺結核とは
II.治療について
1 薬剤の種類と特徴
2 標準投与方法(連日投与法)
3 慢性肝障害をもつ患者に対する化学療法
4 腎不全患者に対する化学療法
5 その他の投与方法
高血圧 hypertension
I.高血圧とは
II.病型と血圧の分類
III.治療について
1 生活改善による治療
2 薬物による治療
狭心症 angina pectoris
I.狭心症とは
II.治療について
1 危険因子に対して
2 薬物治療
不整脈 arrhythmia
I.不整脈とは
II.病型分類
III.治療について
1 非薬物治療
2 薬物治療
3 疾患(タイプ)別治療
心不全 heart failure
I.心不全とは
1 発症原因
2 病期分類
II.治療について
1 初期治療
2 薬物治療
消化性潰瘍 peptic ulcer(胃潰瘍 gastric ulcer・十二指腸潰瘍 duodenal ulcer)
I.消化性潰瘍とは
II.治療について
1 基本的な考え方
2 薬物療法の実際
慢性胃炎 chronic gastritis
I.慢性胃炎とは
1 表層性胃炎(初期段階)
2 萎縮性胃炎(atrophic gastritis)
II.治療について
過敏性腸症候群 irritable bowel syndrome
I.過敏性腸症候群(IBS)とは
II.治療について
1 基本的なこと
2 薬物療法
慢性肝炎 chronic hepatitis
I.慢性肝炎とは
II.治療(C型)について
1 インターフェロン(ウイルスの排除)
2 その他の薬物療法
鉄欠乏性貧血 iron deficiency anemia
I.貧血とは
II.治療について
III.ビタミンB12・葉酸欠乏による貧血
1 ビタミンB12欠乏
2 葉酸欠乏
糖尿病 diabetes mellitus(DM)
I.糖尿病とは
II.検査と判定基準
1 糖尿病の判定と検査
2 血液検査を繰り返さなくても糖尿病と診断できる場合
3 血糖コントロールの指標と評価
III.治療について
1 生活改善による治療
2 薬物(経口剤)による治療
3 インスリン製剤による治療
4 糖尿病の合併症に対する治療
5 他の基礎疾患がある場合の処方
甲状腺機能障害 thyroid disorder
I.甲状腺機能障害と甲状腺ホルモン
II.甲状腺機能亢進症 hyperthyroidism(thyrotoxicosis)
1 Graves病(別名Basedow病)とは
2 薬物療法
III.甲状腺機能低下症hypothyroidism
1 甲状腺機能低下症とは
2 薬物療法
高脂血症 hyperlipidemia
I.高脂血症とは
II.治療について
1 治療の目的と食生活の改善
2 薬物療法
高尿酸血症 hyperuricemia
I.高尿酸血症とは
II.治療について
1 生活習慣の改善─食事療法
2 薬物療法
3 合併症があるとき
慢性腎不全 chronic renal failure
I.慢性腎不全とは
II.治療について
1 食事療法・生活指導
2 薬物療法
III.腎不全時の併用剤
IV.透析療法
1 薬物投与時の注意点
2 低血圧について
ネフローゼ症候群 nephrotic syndrome
下部尿路症状 lower urinary tract symtoms(LUTS)
I.下部尿路症状とは
II.頻尿
1 薬物療法
III.尿失禁 urinary incontinence
1 尿失禁とは
2 尿失禁のタイプ
3 尿失禁や排尿困難・尿閉の発症や悪化の原因となる薬物
IV.前立腺肥大症 benign prostatic hyperplasia
1 前立腺肥大とは
2 国際前立腺症状スコア(I-PSS)
3 治療について
関節リウマチ rheumatoid arthritis(RA)
I.関節リウマチとは
II.薬物療法について
1 治療薬剤
2 薬物治療
骨粗鬆症 osteoporosis
I.骨粗鬆症とは
II.治療について
1 食事療法
2 薬物療法
不眠と催眠剤
索引