はじめに
歯周治療の目的の一つは,歯周炎の進行を止めて歯の喪失を防ぐことです.しかし,根分岐部病変がある歯はその他の歯よりも失われる傾向が高いと考えられています.複根歯の根分岐部病変の治療の基本は,単根歯と同じ炎症のコントロールです.しかし,根分岐部は複雑な解剖学的形態からプラークコントロールとデブライドメントがしにくく,特に進行している根分岐部病変を非外科的治療で改善するのは難しいといわれています.
進行した根分岐部病変は,最善を尽くしても治らない場合があるのが現実です.「治したいけど,治らない」そういうジレンマを抱えているときの私たちは,「治したい」と思うあまりに,“なぜ根分岐部病変になったのか“という疑問や“治らない原因”に向き合うことよりも,プラークコントロールとデブライドメントに使うインスツルメントやテクニックを優先して考えていないでしょうか.
筆者は18 年前に,プラークコントロールとデブライドメントで単根歯の歯周ポケットは十分浅くなったのに,大臼歯の根分岐部病変が改善しない患者さんを担当させていただきました.大臼歯の根分岐部病変はLindheの分類II度でした.当時の筆者は「同じ口腔内で前歯が治っていて,臼歯が治らないのはおかしい」,「何かが大臼歯の治りを邪魔している」「それに対応すれば根分岐部病変は治るかもしれない」と考えました.
その患者さんのプラークコントロールは大変良好でした.しかし,セルフケアのときに歯肉を傷つける傾向があったので,歯ブラシの使い方を見直しました.また,根分岐部の根面がざらついていたので,キュレットスケーラーを使ってデブライドメントをしなおしました.そして,前歯よりも臼歯が大きく動揺しているのを院長に報告し,繰り返し咬合調整を行いました.
歯肉をみて,根面を触り,歯周ポケットからの出血と歯の動揺に注目しながら約3 カ月が経過して,歯周組織に改善の兆しがみえはじめました.
筆者がこの患者さんから学んだのは,根分岐部病変に対するプラークコントロールとデブライドメントのスキル,そして歯周組織に備わる自然治癒力です.口腔内に限らず,体はいろいろな傷や疾患を自然に治癒させる仕組み,自然治癒力という能力を備えています.歯を失いたくないと願う患者さんを前にして大切なのは,エビデンスや新しい医療機器だけではなく,知識,技術,経験,知恵を使って「根分岐部のプラークコントロールとデブライドメントは本当に難しいのか」,「根分岐部病変の進行をとめられないのか」と歯科衛生士なりに考えること,そして,歯周組織の治癒する能力に注目することだと筆者は考えます.
根分岐部のプラークコントロールとデブライドメントは,歯科衛生士にとって難しい問題です.しかし,やりがいのある“挑戦”です.本書は,その挑戦に必要な考え方,知識,スキルを若干の個人的な意見とともにまとめました.本書の非外科的治療の効果を患者さんと一緒に体験したとき,プラークコントロールとデブライドメントの楽しさ,そしてヒトの体に備わる治癒力の素晴らしさを実感すると思います.
2015 年11 月 佐藤昌美
歯周治療の目的の一つは,歯周炎の進行を止めて歯の喪失を防ぐことです.しかし,根分岐部病変がある歯はその他の歯よりも失われる傾向が高いと考えられています.複根歯の根分岐部病変の治療の基本は,単根歯と同じ炎症のコントロールです.しかし,根分岐部は複雑な解剖学的形態からプラークコントロールとデブライドメントがしにくく,特に進行している根分岐部病変を非外科的治療で改善するのは難しいといわれています.
進行した根分岐部病変は,最善を尽くしても治らない場合があるのが現実です.「治したいけど,治らない」そういうジレンマを抱えているときの私たちは,「治したい」と思うあまりに,“なぜ根分岐部病変になったのか“という疑問や“治らない原因”に向き合うことよりも,プラークコントロールとデブライドメントに使うインスツルメントやテクニックを優先して考えていないでしょうか.
筆者は18 年前に,プラークコントロールとデブライドメントで単根歯の歯周ポケットは十分浅くなったのに,大臼歯の根分岐部病変が改善しない患者さんを担当させていただきました.大臼歯の根分岐部病変はLindheの分類II度でした.当時の筆者は「同じ口腔内で前歯が治っていて,臼歯が治らないのはおかしい」,「何かが大臼歯の治りを邪魔している」「それに対応すれば根分岐部病変は治るかもしれない」と考えました.
その患者さんのプラークコントロールは大変良好でした.しかし,セルフケアのときに歯肉を傷つける傾向があったので,歯ブラシの使い方を見直しました.また,根分岐部の根面がざらついていたので,キュレットスケーラーを使ってデブライドメントをしなおしました.そして,前歯よりも臼歯が大きく動揺しているのを院長に報告し,繰り返し咬合調整を行いました.
歯肉をみて,根面を触り,歯周ポケットからの出血と歯の動揺に注目しながら約3 カ月が経過して,歯周組織に改善の兆しがみえはじめました.
筆者がこの患者さんから学んだのは,根分岐部病変に対するプラークコントロールとデブライドメントのスキル,そして歯周組織に備わる自然治癒力です.口腔内に限らず,体はいろいろな傷や疾患を自然に治癒させる仕組み,自然治癒力という能力を備えています.歯を失いたくないと願う患者さんを前にして大切なのは,エビデンスや新しい医療機器だけではなく,知識,技術,経験,知恵を使って「根分岐部のプラークコントロールとデブライドメントは本当に難しいのか」,「根分岐部病変の進行をとめられないのか」と歯科衛生士なりに考えること,そして,歯周組織の治癒する能力に注目することだと筆者は考えます.
根分岐部のプラークコントロールとデブライドメントは,歯科衛生士にとって難しい問題です.しかし,やりがいのある“挑戦”です.本書は,その挑戦に必要な考え方,知識,スキルを若干の個人的な意見とともにまとめました.本書の非外科的治療の効果を患者さんと一緒に体験したとき,プラークコントロールとデブライドメントの楽しさ,そしてヒトの体に備わる治癒力の素晴らしさを実感すると思います.
2015 年11 月 佐藤昌美
はじめに
I 根分岐部病変の非外科的治療の考え方と診査の部
1 歯周病と根分岐部病変
1−歯周治療で目指すこと
(1)歯周治療の大きな目標
(2)歯周病を理解しよう
2−根分岐部病変を理解しよう
3−なぜ根分岐部病変になるのか
4−歯周組織の治りを妨げる要因
2 根分岐部病変の非外科的治療
1−非外科的治療の考え方
2−体の治癒力に注目しよう―患者さんの治癒力を引き出そう
3−症例でみる根分岐部病変の非外科的治療の効果
3 根分岐部病変の非外科的治療の4つの柱
1−患者さんと私たちのモチベーション
2−歯肉を傷つけないブラッシング
3−根面を平滑にするスケーリング・ルートプレーニング
4−“力”をみつける―歯科医師が行う咬合性外傷の診断と治療
4 根分岐部病変をみつけよう〜プロービングと根分岐部病変の診断
1−プロービングと歯周ポケットの深さについて
2−根分岐部病変をみつけるプロービングのポイント
3−根分岐部病変をみつける手順
(1)歯の全周を垂直的プロービング
(2)根分岐部の入口の位置を確認
(3)水平的プロービング
(4)歯科医師に報告:根分岐部病変の診査と診断
4−根分岐部病変の代表的な分類法〜水平方向の分類と垂直方向の分類
(1)Glickman(1958):水平的分類
(2)Hampら(1975):水平的分類
(3)Lindhe(1983):水平的分類
(4)TarnowとFletcher(1984):垂直的分類
5 根分岐部病変をみつけたら〜深い歯周ポケットが存在する位置の診査
1−プロービングチャートについて
2−深い歯周ポケットが存在する位置の診査
症例1−隣接面の歯周ポケットが深い症例
症例2−頬舌側面の歯周ポケットが深い症例
6 ケースプレゼンテーション〜炎症のコントロールを主体にするタイプ
症例1−“力”の関与が小さい症例 Lindheの分類III度
7 ケースプレゼンテーション〜炎症のコントロールと“力”のコントロールをするタイプ
症例2−“力”の関与が大きい症例 Lindheの分類II度
II 挑戦に必要な知識の部
1 大臼歯の解剖学的形態の知識
1−大臼歯について
2−大臼歯の歯冠,歯根,歯頸線,根幹,根分岐部について
(1)歯冠
(2)歯根
(3)歯頸線
(4)根幹(ルートトランク)
(5)根分岐部
3−第一大臼歯の歯根について
(1)上顎大臼歯の歯根
(2)下顎大臼歯の歯根
4−根幹(ルートトランク)
5−根の離開度(分岐幅)
6−根面溝
7−その他の特色のある形態
(1)エナメル突起
(2)エナメル真珠
(3)根間稜
(4)根の癒合
8−解剖学的な根分岐部用語
2 オススメの書籍
1−歯周基本治療と根分岐部の治療についての考え方
(1)ゴールドマン&コーエン・歯周治療学(原著第5版) (2)最新歯周病学
(3)歯科衛生士教本 歯周療法 (4)新歯周病をなおそう
(5)ラタイチャークカラーアトラス歯周病学第3版
(6)コーエン審美再建歯周外科カラーアトラス第3版
2−歯周基本治療と全身との関わり,治癒力についての知識
(1)―新しい健康科学への架け橋―歯周病と全身の健康を考える
(2)慢性疾患としての歯周病へのアプローチ患者さんの生涯にわたるQOLに貢献するために
(3)やさしくわかる創傷・褥瘡ケアと栄養管理のポイント―栄養士,コ・メディカルのための基礎から臨床の実際まで
(4)傷の正しい治し方―創傷から褥創のラップ療法 (5)これからの創傷治療
(6)創傷の治癒―歯髄・歯根膜・歯槽骨・歯肉そしてインプラントを病態論から解明する
(7)ヒポクラテスの西洋医学序説
3−歯周基本治療についてのスキル
(1)人を知る私を知る―患者ひとりひとりのケアのために
(2)メディカルインタビュー三つの役割軸モデルによるアプローチ
(3)6日間で極める!磨ける・伝わるブラッシング指導 (4)スケーリング&ルートプレーニング
(5)月刊デンタルハイジーン別冊 すぐ役立つ スケーリング・ルートプレーニング
(6)歯科衛生士の臨床 原著第9版
4−歯周基本治療についてのエビデンス
(1)知ってて得した!歯周治療に活かせるエビデンス
(2)歯周病患者における再生治療のガイドライン2012
(3)The attachment of calculus to root surface
(4)The distribution of bacterial lipopolysaccharide(endotoxin) in relation to periodontally involved root surfaces
(5)サルの歯肉炎に対するブラッシング効果について:歯肉マッサージとプラーク除去の比較
III 挑戦に必要なスキルの部
1 モチベーション
1−モチベーションについて
2−モチベーションの3つのスキル〜開かれた質問,傾聴,共感的理解
3−共感を伝えるスキル〜反映
4−聴き手(リスナー)になろう
5−モチベーションは患者さんの“ことば”から
6−患者さんの“ことば”から“本心”を知ろう〜会話の記録をつくる
症例1−患者さんの気持ちを汲みとれなかった症例
2 プラークコントロール〜ブラッシング・テクニック
1−オーラルフィジオセラピーについて
2−根分岐部を軟組織で閉鎖する治療
3−歯ブラシについて
(1)歯面からプラークを取り除く歯ブラシ
(2)歯肉に機械的刺激を加える歯ブラシ
4−ブラッシングのテクニック
(1)歯面と隣接面の磨き方
(2)歯頸部と辺縁歯肉の磨き方
(3)歯肉に機械的刺激を加える磨き方
5−プローブを使った歯肉の炎症の観察
(1)辺縁歯肉での炎症を評価
(2)ポケット底部での炎症の評価
症例2−根分岐部を歯肉で覆った症例 Lindheの分類II度
3 デブライドメント〜スケーリング・ルートプレーニング
1−スケーリング・ルートプレーニングについて
2−ハンドスケーラーについて
3−キュレットスケーラー〜グレーシー型について
(1)スケーラーの構造
(2)刃部について
(3)グレーシー型の特徴
4−スケーリング・ルートプレーニングの基本
(1)スケーラーを選ぶ
(2)スケーラーを把持する
(3)根面と刃部の角度
(4)適切な側方圧
(5)3つのストローク
5−口腔内固定法と口腔外固定法
6−根分岐部のスケーリング・ルートプレーニングのポイント
7−スケーラーの届かせ方と動かし方
(1)根幹:CEJから根分岐部の入口までのスケーラーの届かせ方と動かし方
(2)根分岐部の根面:根分岐部の入口から天蓋へのスケーラーの届かせ方と動かし方
(3)各根の根面:ポケット底と根面溝への届かせ方と動かし方
(4)根面の滑沢化:根表面を平らに滑らかにする動かし方
8−目標は平滑な根面
9−グレーシー型スケーラーのシャープニング
(1)刃部の切れ味について
(2)シャープニングについて
(3)刃部の名称について
(4)側面のシャープニング
(5)先端部のシャープニング
(6)シャープニングをする範囲
(7)側面と先端部を均一にシャープニングする
(8)砥石の動かし方
(9)砥石に加える力
IV 根分岐部病変の非外科的治療の部
1 ケースプレゼンテーションを読む前に
1−治療法の選択
2−根分岐部病変の診断の記述の仕方
2 上顎大臼歯の根分岐部病変の非外科的治療
症例1−上顎左側第一大臼歯(26)Dの根分岐部病変 Lindheの分類I度
症例2−上顎右側第一大臼歯(16)Mの根分岐部病変 Lindheの分類II度
症例3−上顎左側第一大臼歯(26)MDの根分岐部病変 Lindheの分類III度
3 下顎大臼歯の根分岐部病変の非外科的治療
症例4−下顎右側第一大臼歯(46)Bの根分岐部病変 Lindheの分類I度
症例5−下顎右側第一大臼歯(46)Lの根分岐部病変 Lindheの分類II度
症例6−下顎右側第一大臼歯(46)BLの根分岐部病変 Lindheの分類III度
おわりに
COLUMN
軟組織の治癒力と血液の循環について
歯科衛生士とEBM
歯科衛生士とNBM
上顎大臼歯の根幹の平均距離
プロービングで手がかりをみつけましょう!
ルートトランクについての報告
根分岐部の入口とスケーラーの刃部の幅について
根面の溝や陥凹からのプラークや汚染物質の除去
補助的清掃用具について
根分岐部をプラークコントロールしやすい形態に
Zanderの研究
Mooreらの研究
グレーシー型の頸部について
PlaneとSmooth
頸部が屈曲したスケーラーのシャープニング〜第1シャンクを基準にしたシャープニングの方法〜
Waerhaug(1980)の考え方
根分岐部病変の治療法
I 根分岐部病変の非外科的治療の考え方と診査の部
1 歯周病と根分岐部病変
1−歯周治療で目指すこと
(1)歯周治療の大きな目標
(2)歯周病を理解しよう
2−根分岐部病変を理解しよう
3−なぜ根分岐部病変になるのか
4−歯周組織の治りを妨げる要因
2 根分岐部病変の非外科的治療
1−非外科的治療の考え方
2−体の治癒力に注目しよう―患者さんの治癒力を引き出そう
3−症例でみる根分岐部病変の非外科的治療の効果
3 根分岐部病変の非外科的治療の4つの柱
1−患者さんと私たちのモチベーション
2−歯肉を傷つけないブラッシング
3−根面を平滑にするスケーリング・ルートプレーニング
4−“力”をみつける―歯科医師が行う咬合性外傷の診断と治療
4 根分岐部病変をみつけよう〜プロービングと根分岐部病変の診断
1−プロービングと歯周ポケットの深さについて
2−根分岐部病変をみつけるプロービングのポイント
3−根分岐部病変をみつける手順
(1)歯の全周を垂直的プロービング
(2)根分岐部の入口の位置を確認
(3)水平的プロービング
(4)歯科医師に報告:根分岐部病変の診査と診断
4−根分岐部病変の代表的な分類法〜水平方向の分類と垂直方向の分類
(1)Glickman(1958):水平的分類
(2)Hampら(1975):水平的分類
(3)Lindhe(1983):水平的分類
(4)TarnowとFletcher(1984):垂直的分類
5 根分岐部病変をみつけたら〜深い歯周ポケットが存在する位置の診査
1−プロービングチャートについて
2−深い歯周ポケットが存在する位置の診査
症例1−隣接面の歯周ポケットが深い症例
症例2−頬舌側面の歯周ポケットが深い症例
6 ケースプレゼンテーション〜炎症のコントロールを主体にするタイプ
症例1−“力”の関与が小さい症例 Lindheの分類III度
7 ケースプレゼンテーション〜炎症のコントロールと“力”のコントロールをするタイプ
症例2−“力”の関与が大きい症例 Lindheの分類II度
II 挑戦に必要な知識の部
1 大臼歯の解剖学的形態の知識
1−大臼歯について
2−大臼歯の歯冠,歯根,歯頸線,根幹,根分岐部について
(1)歯冠
(2)歯根
(3)歯頸線
(4)根幹(ルートトランク)
(5)根分岐部
3−第一大臼歯の歯根について
(1)上顎大臼歯の歯根
(2)下顎大臼歯の歯根
4−根幹(ルートトランク)
5−根の離開度(分岐幅)
6−根面溝
7−その他の特色のある形態
(1)エナメル突起
(2)エナメル真珠
(3)根間稜
(4)根の癒合
8−解剖学的な根分岐部用語
2 オススメの書籍
1−歯周基本治療と根分岐部の治療についての考え方
(1)ゴールドマン&コーエン・歯周治療学(原著第5版) (2)最新歯周病学
(3)歯科衛生士教本 歯周療法 (4)新歯周病をなおそう
(5)ラタイチャークカラーアトラス歯周病学第3版
(6)コーエン審美再建歯周外科カラーアトラス第3版
2−歯周基本治療と全身との関わり,治癒力についての知識
(1)―新しい健康科学への架け橋―歯周病と全身の健康を考える
(2)慢性疾患としての歯周病へのアプローチ患者さんの生涯にわたるQOLに貢献するために
(3)やさしくわかる創傷・褥瘡ケアと栄養管理のポイント―栄養士,コ・メディカルのための基礎から臨床の実際まで
(4)傷の正しい治し方―創傷から褥創のラップ療法 (5)これからの創傷治療
(6)創傷の治癒―歯髄・歯根膜・歯槽骨・歯肉そしてインプラントを病態論から解明する
(7)ヒポクラテスの西洋医学序説
3−歯周基本治療についてのスキル
(1)人を知る私を知る―患者ひとりひとりのケアのために
(2)メディカルインタビュー三つの役割軸モデルによるアプローチ
(3)6日間で極める!磨ける・伝わるブラッシング指導 (4)スケーリング&ルートプレーニング
(5)月刊デンタルハイジーン別冊 すぐ役立つ スケーリング・ルートプレーニング
(6)歯科衛生士の臨床 原著第9版
4−歯周基本治療についてのエビデンス
(1)知ってて得した!歯周治療に活かせるエビデンス
(2)歯周病患者における再生治療のガイドライン2012
(3)The attachment of calculus to root surface
(4)The distribution of bacterial lipopolysaccharide(endotoxin) in relation to periodontally involved root surfaces
(5)サルの歯肉炎に対するブラッシング効果について:歯肉マッサージとプラーク除去の比較
III 挑戦に必要なスキルの部
1 モチベーション
1−モチベーションについて
2−モチベーションの3つのスキル〜開かれた質問,傾聴,共感的理解
3−共感を伝えるスキル〜反映
4−聴き手(リスナー)になろう
5−モチベーションは患者さんの“ことば”から
6−患者さんの“ことば”から“本心”を知ろう〜会話の記録をつくる
症例1−患者さんの気持ちを汲みとれなかった症例
2 プラークコントロール〜ブラッシング・テクニック
1−オーラルフィジオセラピーについて
2−根分岐部を軟組織で閉鎖する治療
3−歯ブラシについて
(1)歯面からプラークを取り除く歯ブラシ
(2)歯肉に機械的刺激を加える歯ブラシ
4−ブラッシングのテクニック
(1)歯面と隣接面の磨き方
(2)歯頸部と辺縁歯肉の磨き方
(3)歯肉に機械的刺激を加える磨き方
5−プローブを使った歯肉の炎症の観察
(1)辺縁歯肉での炎症を評価
(2)ポケット底部での炎症の評価
症例2−根分岐部を歯肉で覆った症例 Lindheの分類II度
3 デブライドメント〜スケーリング・ルートプレーニング
1−スケーリング・ルートプレーニングについて
2−ハンドスケーラーについて
3−キュレットスケーラー〜グレーシー型について
(1)スケーラーの構造
(2)刃部について
(3)グレーシー型の特徴
4−スケーリング・ルートプレーニングの基本
(1)スケーラーを選ぶ
(2)スケーラーを把持する
(3)根面と刃部の角度
(4)適切な側方圧
(5)3つのストローク
5−口腔内固定法と口腔外固定法
6−根分岐部のスケーリング・ルートプレーニングのポイント
7−スケーラーの届かせ方と動かし方
(1)根幹:CEJから根分岐部の入口までのスケーラーの届かせ方と動かし方
(2)根分岐部の根面:根分岐部の入口から天蓋へのスケーラーの届かせ方と動かし方
(3)各根の根面:ポケット底と根面溝への届かせ方と動かし方
(4)根面の滑沢化:根表面を平らに滑らかにする動かし方
8−目標は平滑な根面
9−グレーシー型スケーラーのシャープニング
(1)刃部の切れ味について
(2)シャープニングについて
(3)刃部の名称について
(4)側面のシャープニング
(5)先端部のシャープニング
(6)シャープニングをする範囲
(7)側面と先端部を均一にシャープニングする
(8)砥石の動かし方
(9)砥石に加える力
IV 根分岐部病変の非外科的治療の部
1 ケースプレゼンテーションを読む前に
1−治療法の選択
2−根分岐部病変の診断の記述の仕方
2 上顎大臼歯の根分岐部病変の非外科的治療
症例1−上顎左側第一大臼歯(26)Dの根分岐部病変 Lindheの分類I度
症例2−上顎右側第一大臼歯(16)Mの根分岐部病変 Lindheの分類II度
症例3−上顎左側第一大臼歯(26)MDの根分岐部病変 Lindheの分類III度
3 下顎大臼歯の根分岐部病変の非外科的治療
症例4−下顎右側第一大臼歯(46)Bの根分岐部病変 Lindheの分類I度
症例5−下顎右側第一大臼歯(46)Lの根分岐部病変 Lindheの分類II度
症例6−下顎右側第一大臼歯(46)BLの根分岐部病変 Lindheの分類III度
おわりに
COLUMN
軟組織の治癒力と血液の循環について
歯科衛生士とEBM
歯科衛生士とNBM
上顎大臼歯の根幹の平均距離
プロービングで手がかりをみつけましょう!
ルートトランクについての報告
根分岐部の入口とスケーラーの刃部の幅について
根面の溝や陥凹からのプラークや汚染物質の除去
補助的清掃用具について
根分岐部をプラークコントロールしやすい形態に
Zanderの研究
Mooreらの研究
グレーシー型の頸部について
PlaneとSmooth
頸部が屈曲したスケーラーのシャープニング〜第1シャンクを基準にしたシャープニングの方法〜
Waerhaug(1980)の考え方
根分岐部病変の治療法