序文
「働くこと」は,多様化が叫ばれる現代社会において注目を浴び続けているテーマの一つである.そのなかで「就労支援」という言葉は社会にかなり浸透してきたのではないだろうか.
本書の目的は,作業療法士(以下,OT)が障害をもつ人たちへの就労支援にかかわる際の基礎知識,および介入方法を示すことである.制作にあたり念頭に置いたのは,日本作業療法士協会が2019年に公表した『作業療法教育ガイドライン2019 作業療法士養成教育モデル・コア・カリキュラム 2019(以下,カリキュラム)』である.カリキュラムの地域作業療法学に含まれる「就労支援領域における作業療法」では,職業の基礎的概念,介入理論,就労支援制度の理解に加え,「障害ごとの作業療法について説明・模擬実践できる」ことが謳われている.この点を踏まえ,本書では大きく「基礎編」と「実践編」に分け,OTを目指す学生や就労支援を学ぼうとするOTが,基礎から臨床実践へと切れ目がなく理解できるように工夫した.また,各障害については,代表的な障害を中心に掘り下げ,新たな領域として関心を集めている分野にも焦点を当てている.
1章では,就労支援の歴史,法制度,基礎概念,介入理論,管理的側面など,就労支援を支える基盤について述べ,2章以降の各論では,各疾患の概要,必要な評価,OTならではの介入,チーム連携にもつながる視点などを示した.また,各所にコラムとして,昨今のトピックスやOTの斬新な取り組みなどの紹介を設け,就労支援の可能性を記載した.巻末には「国家試験過去問題」として,近年の国家試験の出題傾向の分析,問題・解説を記載したので,必要に応じ活用してもらいたい.
障害者自立支援法(現 障害者総合支援法)が施行され15年以上が経過し,障害者への就労支援が作業療法分野において発展してきたなかで,筆者自身,就労支援に関する知識や理論を臨床実践に結び付けた書籍の必要性を感じていた.そうしたなかで本書の制作が決まり,臨床現場で就労支援の実践に取り組まれているOTの方々,各養成校教員の先生方など全国から執筆協力者を得ることができた.執筆を担当された皆様に深く感謝申し上げます.
本書を制作するにあたり,共同編者の建木 健氏,藤田さより氏に多大なご協力をいただいたこと,また,約2年前の構想段階では静岡県浜松市周辺で活躍するOT各氏からアイデアを提供してもらったり,執筆を快諾していただいたりするなど,本書を築くうえで大きな助けをいただいたことに御礼申し上げます.そして,すべての段階においてきめ細かなサポートをいただいた医歯薬出版株式会社のMみなみ氏に厚く御礼申し上げたい.
本書が,学生諸君の学びや就労支援に関心をもつOTの知識の整理,臨床実践に役立つことができれば何よりの喜びである.
2022年7月吉日
編者を代表して 中村俊彦
「働くこと」は,多様化が叫ばれる現代社会において注目を浴び続けているテーマの一つである.そのなかで「就労支援」という言葉は社会にかなり浸透してきたのではないだろうか.
本書の目的は,作業療法士(以下,OT)が障害をもつ人たちへの就労支援にかかわる際の基礎知識,および介入方法を示すことである.制作にあたり念頭に置いたのは,日本作業療法士協会が2019年に公表した『作業療法教育ガイドライン2019 作業療法士養成教育モデル・コア・カリキュラム 2019(以下,カリキュラム)』である.カリキュラムの地域作業療法学に含まれる「就労支援領域における作業療法」では,職業の基礎的概念,介入理論,就労支援制度の理解に加え,「障害ごとの作業療法について説明・模擬実践できる」ことが謳われている.この点を踏まえ,本書では大きく「基礎編」と「実践編」に分け,OTを目指す学生や就労支援を学ぼうとするOTが,基礎から臨床実践へと切れ目がなく理解できるように工夫した.また,各障害については,代表的な障害を中心に掘り下げ,新たな領域として関心を集めている分野にも焦点を当てている.
1章では,就労支援の歴史,法制度,基礎概念,介入理論,管理的側面など,就労支援を支える基盤について述べ,2章以降の各論では,各疾患の概要,必要な評価,OTならではの介入,チーム連携にもつながる視点などを示した.また,各所にコラムとして,昨今のトピックスやOTの斬新な取り組みなどの紹介を設け,就労支援の可能性を記載した.巻末には「国家試験過去問題」として,近年の国家試験の出題傾向の分析,問題・解説を記載したので,必要に応じ活用してもらいたい.
障害者自立支援法(現 障害者総合支援法)が施行され15年以上が経過し,障害者への就労支援が作業療法分野において発展してきたなかで,筆者自身,就労支援に関する知識や理論を臨床実践に結び付けた書籍の必要性を感じていた.そうしたなかで本書の制作が決まり,臨床現場で就労支援の実践に取り組まれているOTの方々,各養成校教員の先生方など全国から執筆協力者を得ることができた.執筆を担当された皆様に深く感謝申し上げます.
本書を制作するにあたり,共同編者の建木 健氏,藤田さより氏に多大なご協力をいただいたこと,また,約2年前の構想段階では静岡県浜松市周辺で活躍するOT各氏からアイデアを提供してもらったり,執筆を快諾していただいたりするなど,本書を築くうえで大きな助けをいただいたことに御礼申し上げます.そして,すべての段階においてきめ細かなサポートをいただいた医歯薬出版株式会社のMみなみ氏に厚く御礼申し上げたい.
本書が,学生諸君の学びや就労支援に関心をもつOTの知識の整理,臨床実践に役立つことができれば何よりの喜びである.
2022年7月吉日
編者を代表して 中村俊彦
序文(中村俊彦)
1章 就労支援に関する総論
1-1 障害者就労の歩み(中村俊彦,藤田さより)
1.就労支援の歴史
2.1945年の終戦まで ―関東大震災,戦時体制と傷痍軍人―
3.戦後間もないころの障害者の就労問題 ―身体障害者福祉法―
4.高度経済成長期の進展 ―東京パラリンピック,法定雇用率の導入―
5.1980〜1990年代 ―ICIDH,国際障害者年―
6.2000年代〜現在 ―ICF,障害者自立支援法から障害者総合支援法へ―
7.就労支援における研究とエビデンスの必要性
1-2 法制度と現状(野ア智仁)
1.日本における障害者の就労状況
2.福祉制度における就労支援(障害者総合支援法)
3.労働制度における就労支援(障害者雇用促進法)
4.職業リハビリテーションの実施
5.雇用分野での差別の禁止と合理的配慮の提供義務
6.医療における就労支援
7.就労支援の実践事例
1-3 就労支援の基礎概念(向 文緒)
1.「職業」とは何か
2.「働くこと」の意味 ―人はなぜ働くのか―
3.職業の3要素とキャリア
4.人の職業的発達
5.ワークパーソナリティの階層構造と就労支援
1-4 就労支援に関する理論 ―作業療法に焦点を当てて―(鈴木達也)
1.作業療法における就労支援の位置付け
2.就労支援領域における作業療法の課題
3.就労支援領域に役立つ作業療法の理論・モデル・評価
4.まとめ
1-5 就労支援における介入(大川浩子)
1.日本の就労支援における理論と現状
2.IPS(Individual Placement and Support)
3.IPSの流れ(事例)
1-6 就労支援における管理運営と各機関との連携(大川浩子,建木 健)
1.就労支援における管理運営(1) ―就労支援に従事する職員の人材育成―
2.就労支援における管理運営(2) ―マネジメント―
3.就労支援における連携と専門性
4.就労支援の基本的な流れ
5.学齢期における就労支援について
6.高齢期における就労支援について
7.青壮年期における就労支援について
8.求職者への就労支援について
9.復職支援について
10.医療・福祉の連携の重要性
11.職業生活継続の支援
1-7 職業評価(藤田さより,鈴木達也)
1.職業評価とは
2.職業評価の6つの目的
3.職業評価の流れ
4.ワークパーソナリティ
5.職業評価の種類
6.就労パスポートの活用
7.作業療法士による評価
8.職業評価を行うにあたっての留意点
2章 身体障害領域での就労支援
2-1 脳血管障害・頭部外傷 ―高次脳機能障害―(大庭英章,建木良子,建木 健)
1.脳血管障害の概要
2.脳血管障害の分類と頭部外傷
3.脳血管障害の評価
4.社会生活場面での高次脳機能障害の理解
5.高次脳機能障害者の職業的課題
6.作業療法の介入の視点
7.働き続けるための具体的な支援
8.事例紹介
9.就労を支援することの意味
2-2 脊髄損傷(水谷とよ江)
1.脊髄損傷の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示 ―国立障害者リハビリテーションセンターの例―
4.何を選び,何を変えるか
5.事例紹介
2-3 整形疾患(切断)(大庭潤平)
1.切断の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介 ―筋電義手と能動義手で職場復帰した両側上肢切断者―
5.義手の役割と有効性
2-4 関節リウマチ(松尾絹絵)
1.関節リウマチの概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
2-5 内部障害(野口佑太,後藤将斗)
内部障害の概要
透析
1.透析患者の概要
2.透析患者の就労状態
3.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
4.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
呼吸器疾患
1.呼吸器疾患の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
心疾患
1.心疾患の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
2-6 難病(山下祐司)
1.難病の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
2-7 がん(田尻寿子)
1.がんの概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示 ―共通するアプローチ―
4.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示 ―がん種別アプローチ―
5.AYA世代のがん経験者への支援
6.終末期における就労の意義
2-8 成人脳性麻痺(中村俊彦,太田英未)
1.成人脳性麻痺の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介 ―身体機能の維持と施設内就労の両立を目指している事例―
2-9 視覚障害・聴覚障害(中村俊彦)
視覚障害
1.視覚障害の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
聴覚障害
1.聴覚障害の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
3章 精神障害領域での就労支援
3-1 統合失調症(鴨藤菜奈子)
1.統合失調症の概要
2.就労場面で影響する障害特性
3.就労支援開始のタイミング
4.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
5.プランニングと具体的な支援
6.事例紹介
3-2 うつ病(橋章郎)
1.うつ病の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.就職・復職・就労がうまくいかない場合の対応
3-3 各種依存症(中西伸彰)
1.各種依存症の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.依存症における就労支援の課題
4章 知的障害・発達障害領域での就労支援
4-1 知的障害(峰野和仁,野ア智仁)
1.知的障害の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
4-2 発達障害(自閉スペクトラム症,注意欠如・多動性障害)(千葉由香里)
1.発達障害の概要
2.自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)の概要
3.注意欠如・多動性障害(attention-deficit hyperactivity disorder:ADHD)の概要
4.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
5.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
6.事例紹介 自閉スペクトラム,注意欠如・多動性障害 ―就労移行支援につながったケース―
5章 司法領域・地域での就労支援
5-1 司法領域(吉田裕紀)
1.作業療法士がかかわる司法領域
2.犯罪の傾向と再犯防止策
3.就労支援に関する政策
4.作業療法士による就労支援
5-2 新たな流れ(山下祐司)
1.「ひきこもり」とよばれる人々の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.具体的な就労支援の内容
4.事例紹介
5-3 地域における就労支援の実践(宮崎宏興)
1.特定非営利活動法人における就労支援
2.障害者“だから”雇用する一般企業が少ないのは本当だろうか?
3.市民活動と就労支援
4.就労支援の見立て
5.障害の開示と職務開発
6.NPO法人と就労支援による事例紹介
7.地域における就労支援で必要なこと
Column
1 農業と福祉の連携(農福連携)(建木 健)
2 世界の法定雇用率を考える(大庭英章)
3 インフォーマルなサービス:ナイトサロン(建木 健)
4 在宅ワークのメリットとデメリット(芳賀大輔)
5 就労と自動車運転支援(建木 健)
6 障害者雇用の質的改善を目指して(大庭英章)
7 病と就労と共に生きている私の道(藤田恵子)
8 ジョブコーチ(金川善衛)
9 就労支援は共に働く文化作り(仲地宗幸)
10 ゲーム障害と作業療法(吉田裕紀)
11 若手作業療法士からみた視点(原田若奈)
12 IT機器を用いることで就労の幅は広がる(峰野和仁)
13 刑務所における作業療法士の就労支援(吉田裕紀)
14 外国人の生活支援にかかわって(菅沼映里)
国家試験過去問題
臨床で役立つ資料
1章 就労支援に関する総論
1-1 障害者就労の歩み(中村俊彦,藤田さより)
1.就労支援の歴史
2.1945年の終戦まで ―関東大震災,戦時体制と傷痍軍人―
3.戦後間もないころの障害者の就労問題 ―身体障害者福祉法―
4.高度経済成長期の進展 ―東京パラリンピック,法定雇用率の導入―
5.1980〜1990年代 ―ICIDH,国際障害者年―
6.2000年代〜現在 ―ICF,障害者自立支援法から障害者総合支援法へ―
7.就労支援における研究とエビデンスの必要性
1-2 法制度と現状(野ア智仁)
1.日本における障害者の就労状況
2.福祉制度における就労支援(障害者総合支援法)
3.労働制度における就労支援(障害者雇用促進法)
4.職業リハビリテーションの実施
5.雇用分野での差別の禁止と合理的配慮の提供義務
6.医療における就労支援
7.就労支援の実践事例
1-3 就労支援の基礎概念(向 文緒)
1.「職業」とは何か
2.「働くこと」の意味 ―人はなぜ働くのか―
3.職業の3要素とキャリア
4.人の職業的発達
5.ワークパーソナリティの階層構造と就労支援
1-4 就労支援に関する理論 ―作業療法に焦点を当てて―(鈴木達也)
1.作業療法における就労支援の位置付け
2.就労支援領域における作業療法の課題
3.就労支援領域に役立つ作業療法の理論・モデル・評価
4.まとめ
1-5 就労支援における介入(大川浩子)
1.日本の就労支援における理論と現状
2.IPS(Individual Placement and Support)
3.IPSの流れ(事例)
1-6 就労支援における管理運営と各機関との連携(大川浩子,建木 健)
1.就労支援における管理運営(1) ―就労支援に従事する職員の人材育成―
2.就労支援における管理運営(2) ―マネジメント―
3.就労支援における連携と専門性
4.就労支援の基本的な流れ
5.学齢期における就労支援について
6.高齢期における就労支援について
7.青壮年期における就労支援について
8.求職者への就労支援について
9.復職支援について
10.医療・福祉の連携の重要性
11.職業生活継続の支援
1-7 職業評価(藤田さより,鈴木達也)
1.職業評価とは
2.職業評価の6つの目的
3.職業評価の流れ
4.ワークパーソナリティ
5.職業評価の種類
6.就労パスポートの活用
7.作業療法士による評価
8.職業評価を行うにあたっての留意点
2章 身体障害領域での就労支援
2-1 脳血管障害・頭部外傷 ―高次脳機能障害―(大庭英章,建木良子,建木 健)
1.脳血管障害の概要
2.脳血管障害の分類と頭部外傷
3.脳血管障害の評価
4.社会生活場面での高次脳機能障害の理解
5.高次脳機能障害者の職業的課題
6.作業療法の介入の視点
7.働き続けるための具体的な支援
8.事例紹介
9.就労を支援することの意味
2-2 脊髄損傷(水谷とよ江)
1.脊髄損傷の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示 ―国立障害者リハビリテーションセンターの例―
4.何を選び,何を変えるか
5.事例紹介
2-3 整形疾患(切断)(大庭潤平)
1.切断の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介 ―筋電義手と能動義手で職場復帰した両側上肢切断者―
5.義手の役割と有効性
2-4 関節リウマチ(松尾絹絵)
1.関節リウマチの概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
2-5 内部障害(野口佑太,後藤将斗)
内部障害の概要
透析
1.透析患者の概要
2.透析患者の就労状態
3.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
4.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
呼吸器疾患
1.呼吸器疾患の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
心疾患
1.心疾患の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
2-6 難病(山下祐司)
1.難病の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
2-7 がん(田尻寿子)
1.がんの概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示 ―共通するアプローチ―
4.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示 ―がん種別アプローチ―
5.AYA世代のがん経験者への支援
6.終末期における就労の意義
2-8 成人脳性麻痺(中村俊彦,太田英未)
1.成人脳性麻痺の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介 ―身体機能の維持と施設内就労の両立を目指している事例―
2-9 視覚障害・聴覚障害(中村俊彦)
視覚障害
1.視覚障害の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
聴覚障害
1.聴覚障害の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
3章 精神障害領域での就労支援
3-1 統合失調症(鴨藤菜奈子)
1.統合失調症の概要
2.就労場面で影響する障害特性
3.就労支援開始のタイミング
4.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
5.プランニングと具体的な支援
6.事例紹介
3-2 うつ病(橋章郎)
1.うつ病の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.就職・復職・就労がうまくいかない場合の対応
3-3 各種依存症(中西伸彰)
1.各種依存症の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.依存症における就労支援の課題
4章 知的障害・発達障害領域での就労支援
4-1 知的障害(峰野和仁,野ア智仁)
1.知的障害の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
4.事例紹介
4-2 発達障害(自閉スペクトラム症,注意欠如・多動性障害)(千葉由香里)
1.発達障害の概要
2.自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)の概要
3.注意欠如・多動性障害(attention-deficit hyperactivity disorder:ADHD)の概要
4.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
5.作業療法介入の視点と具体的なプログラムの提示
6.事例紹介 自閉スペクトラム,注意欠如・多動性障害 ―就労移行支援につながったケース―
5章 司法領域・地域での就労支援
5-1 司法領域(吉田裕紀)
1.作業療法士がかかわる司法領域
2.犯罪の傾向と再犯防止策
3.就労支援に関する政策
4.作業療法士による就労支援
5-2 新たな流れ(山下祐司)
1.「ひきこもり」とよばれる人々の概要
2.一般的な評価と就労を視野に入れた場合の評価項目と留意点
3.具体的な就労支援の内容
4.事例紹介
5-3 地域における就労支援の実践(宮崎宏興)
1.特定非営利活動法人における就労支援
2.障害者“だから”雇用する一般企業が少ないのは本当だろうか?
3.市民活動と就労支援
4.就労支援の見立て
5.障害の開示と職務開発
6.NPO法人と就労支援による事例紹介
7.地域における就労支援で必要なこと
Column
1 農業と福祉の連携(農福連携)(建木 健)
2 世界の法定雇用率を考える(大庭英章)
3 インフォーマルなサービス:ナイトサロン(建木 健)
4 在宅ワークのメリットとデメリット(芳賀大輔)
5 就労と自動車運転支援(建木 健)
6 障害者雇用の質的改善を目指して(大庭英章)
7 病と就労と共に生きている私の道(藤田恵子)
8 ジョブコーチ(金川善衛)
9 就労支援は共に働く文化作り(仲地宗幸)
10 ゲーム障害と作業療法(吉田裕紀)
11 若手作業療法士からみた視点(原田若奈)
12 IT機器を用いることで就労の幅は広がる(峰野和仁)
13 刑務所における作業療法士の就労支援(吉田裕紀)
14 外国人の生活支援にかかわって(菅沼映里)
国家試験過去問題
臨床で役立つ資料