1. 患者の氏名,内服の変更や中止の有無を確認した.
2. 担当看護師に朝の内服時間前に血圧を測定するよう申し送った.
3. 8月12日は絶食になるので,その日の朝のオイグルコン®を中止し,検査後,食事前に内服する,ということを医師に確認した.
4. 患者が疼痛を訴えていたため担当看護師に指示を伝え,すぐにボルタレン®坐薬を使用するようにした.

1. 指示受けの際は患者名,薬剤名,量,投与方法,その他の与薬時注意事項を確認します.内服処方箋は注射処方箋よりも記載形式が簡単で,比較的統一されやすく注射と比べ間違いが少ないと考えられています.しかし,エンボスカードの印字ミスやオーダリングでの入力ミス,薬剤名間違い,重複与薬は起こりうるため,注射箋の指示受け同様に十分確認しなければいけません.また,患者の状態によって投与量の変更や中止の指示が出ることがあります.そのような内容も患者の状態と合わせ把握していくことが大切です.
2. このような注意事項がある場合は,直接与薬に関わる担当の看護師に確実に伝達される必要があります.各施設でシステムは異なりますが,情報の伝達を漏れなく行い,ルールを徹底していくことが必要です.
3. 血糖降下薬は,絶食の場合,低血糖になるため内服しません.医師にも確認しましょう.また,検査後に食事可能となった場合,内服を忘れてしまうことがあります.気をつけましょう.
4. 指示を受ける場合は,投与方法が患者に合っているか確認することが大切です.今回の場合は,直腸の疾患があるため鎮痛坐薬は適当ではないと考えられます.医師に確認しましょう.また,経管栄養中の患者に錠剤が処方されていたり,利尿薬が間違って夕方内服するよう指示が出ていたりすると,与薬が確実にできなかったり,患者に苦痛を与えることがあります.投与方法もしっかり確認しましょう.
●処方箋の読み方
 Vは,食前 (vor dem Essen)
 Nは,食後 (nach dem Essen)
 v.d.Sは,眠前 (vor dem schlafen)
 Zは,食間 (zwischen dem Essen) を示しています.

 「オイグルコン®(2.5mg)2錠/ V2×1は,オイグルコン®2.5mgを1日2回内服することを示しています.
 そして,Vはvor=食前を示しているので,1日2回,1回2.5mgを朝・夕の食前に飲むことを示しています.