Ishiyaku Dent Web

歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士のポータルサイト

スタディグループ救歯会 20周年記念発表会

4月16日(土),17日(日),全電通労働会館(東京都千代田区)にて,標記発表会が238名の参加者を集め開催された.
同スタディグループでは,「救歯臨床」「経過観察」との2つのテーマを歯科医療の根本と位置づけ,徹底的に歯の保存に努めるとともに,経過観察のなかでその検証を行う姿勢を貫いている.本発表会は,創設20周年という機に,43名の会員の全員発表というスタイルにて,同スタディグループの臨床のありのままの姿を提示する試みとなった.

110416c.JPG


2日間にわたるプログラムは,一般発表とシンポジウムとの形式がとられた.
一般発表では「歯を救う」「自家歯牙移植」「インプラント」「コーヌスクローネ」「歯科技工との接点」「欠損歯列症例」との6パートから構成.シンポジウムは「救歯臨床をめざして」「自家歯牙移植での対応」「重度歯周病への対応」「欠損歯列への対応(歯列内配置)」「欠損歯列への対応(術後対応)」の5つのパートにて構成された.
いずれも,歯を救うことに徹する臨床姿勢と経過観察に基づく丁寧な考察が,聴衆の共感を呼んだ.


110416a.JPG

また,特別プログラム「移植の疫学調査報告」では,同スタディグループ会員による700例を超える自家歯牙移植症例の疫学調査の概要が報告された.
根完成歯を用いた自家歯牙移植のサバイバルレート,サクセスレートに関するデータは過去に類を見ないものであり,インプラント治療との予知性の比較についての問題提起が行われた.また,自家歯牙移植は,歯根膜という生体の限りない可能性を有する組織を最大限に活かせる治療手技であり,欠損歯列への対応として見直されるべきことが確認された.


自分の歯が守られることは患者の願いそのものであり,また経過観察の基礎となる継続的な来院は,すなわち歯科医師-患者間の信頼の証であるとの信念,つまり患者満足を徹底的に追求する同スタディグループの臨床姿勢が余すところなく披露された2日間であった.


110416b.JPG


 

 

 

 

 

 

 


 

■他のニュース記事をさがす

日付から記事をさがす
<2024年3月>
252627282912
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31123456
キーワードから記事をさがす

人気の歯科書籍(キーワード別)

歯科雑誌 最新号