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第1回Japan Denture Association(JDA)学術講演会開催される
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学会・研究会レポート
2009/12/14 11:39
12月13日(日),東京歯科大学水道橋病院血脇ホール(東京都千代田区)にて,欠損補綴の研究に取り組むJapan Denture Association:JDA(代表:阿部二郎氏・東京都開業)主催による第1回学術講演会が開催され,約220名が参加した.
今回のテーマは「BPSと下顎総義歯吸着の融合」.同講演会に協力したIvoclar Vivadent社が提供し,世界的に普及している補綴システムBPS(Biofunctional Prosthetic System)と,阿部氏が開発した下顎総義歯吸着理論の共通点・違いなどを詳細に検証しながら,社会の高齢化に伴って今後も需要の伸びが予測される義歯補綴を,いかに理論的かつ簡潔にレベルアップするかを考えさせる演題が並んだ.
午前中はIvoclar社のインストラクターを務めるMattheus Boxhoorn氏が「BPSとは何か」と題して,米国の23歯科大学で教育に採用されるなどシステマティックな補綴システムとして世界的に注目されているBPSの特徴を,印象,咬合採得,人工歯排列など総義歯治療のステップを追いながら紹介した.侵襲が少なく予知性の高い無歯顎治療として欧州で広まっているインプラントオーバーデンチャー(IOD)についても触れ,BPSの“可能性”を感じさせる講演となった.
佐藤幸司氏(名古屋市開業・歯科技工士)はBPS模型の分析の実際を供覧し,個人トレーの外形線の設定,人工歯排列のガイドラインなど,ラボサイドに向けて貴重な情報を発信した.
午後は阿部氏が「BPSと下顎総義歯吸着技術の融合」をテーマに講演し,下顎総義歯の吸着に必要な辺縁封鎖のため,口腔内諸組織に配慮しながらどのような床の設計を行えばよいかを,解剖学・組織学的な研究に基づいて解説した.また,阿部氏が開発したFrame Cut Back Tray(来春発売予定)とBPSで採用されているトレーとの違いなども紹介され,BPSを基本にしながら,さらに患者満足度の高い総義歯を作るための道筋が示された.この講演を受けて,技工を担当した小久保京子氏(エースデンタル・歯科技工士)が,機能に配慮した研磨面形態および,審美性の高いジンジバルキャラクタライゼーションについて,講演を行った.
続いて,齋藤善広氏(仙台市開業)は「義歯は動いて機能する」をテーマに講演.「義歯の動きを制御する」ためのポイントとして,咬合採得,義歯の吸着,咬合様式の付与という3つを挙げ,それぞれについて解説した.なお,齋藤氏はCT画像を用いて口腔内の義歯の状態を分析しており,参加者の目を引いていた.
最後に亀田行雄氏(埼玉県開業)が,今後日本でも普及が予想されるIODについて,これまで蓄積されたエビデンスを紹介.さらにBPSを用いてIODで補綴を行ったケースを供覧しながら,IODによる機能回復の実例を示した.なお,リスクとして①外科,②義歯の動き,③ペリオを挙げ,それぞれにどのような対処を行うべきかを考察した.特に下顎前歯部へのインプラント埋入において,解剖学の理解とCTなどを用いた綿密な術前シミュレーションが必須であることを強調した.
昼休みにはBPSの技工デモンストレーションも行われ,参加者にとって理論・実践の両面において実りのある講演会となった.
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