
本シンポジウムの演者は,元米国歯周病学会会長で,歯周治療の変革をもたらす論文を多数執筆してきた,ヒューストン開業のDr. Michael McGuire,ボストン大学Associate Professorであり,著名な臨床家との共同作業により歯科医療のEBMを次々と発表している統計学者,Dr. Martha Nunn,そして,日本におけるメインテナンス治療の第一人者,山形県酒田市開業の熊谷崇氏.

初日の演壇に立った熊谷氏は,歯周治療におけるメインテナンスの重要性とともに,臨床医が診療所の体制を整え,細かくデータを集めることの意義を解説.
その後を受けたDr.Nunnが,熊谷氏の長期間にわたる豊富なデータから新たなエビデンスを導き出したことを紹介することで,参加者にデータ採得の重要性と,そこから始まる臨床研究の大切さを,さらに印象づけた.

2日目は,Dr. McGuireがティッシュエンジニアリングを応用した米国の最先端の歯周治療を,豊富な症例とともに提示した.日本には導入されていないさまざまな材料を用いたBio Surgeryにより,歯周組織を劇的に再生させていく見事な手技には,多くの参加者が目を奪われた.

また,ボストン大学歯学部助教授の宮本貴成氏が司会を務めたディスカッションでは,Dr. McGuireが自身の診療所で運営する,臨床研究のためのセンターについて話が及んだ.非常によく訓練されたスタッフにより,臨床のなかから緻密なデータを集め,スムーズに研究を推進していくマネジメント能力の高さに,会場からも驚きの声があがっていた.


初日の夜に行われた懇親会の様子